KLab Research Memo(6):2017年12月期上期は想定を上回る大幅な増収増益を実現
[17/08/29]
提供元:株式会社フィスコ
提供元:株式会社フィスコ
注目トピックス 日本株
■決算動向
2. 2017年12月期上期の業績
KLab<3656>の2017年12月期上期の業績は、売上高が前年同期比23.0%増の10,924百万円、営業利益が1,968百万円(前年同期は51百万円の利益)、経常利益が2,185百万円(同746百万円の損失)、親会社株主に帰属する四半期純利益が1,454百万円(同1,342百万円の損失)と想定を上回る大幅な増収増益となり、売上高の低迷や為替差損の計上により経常損失に陥った前年同期からの黒字転換を実現した。
売上高は、既存の主力タイトルが好調に推移したことに加えて、2017年6月13日にリリースした新規タイトル「キャプテン翼」が順調に滑り出したことが大幅な増収に寄与した。特に、既存の主力タイトルが好調を持続しているのは、2016年12月期からの運営力及びマーケティング力の進化が継続していることが要因であり、それが想定以上の業績の伸びを支えている。また、新規タイトル「キャプテン翼」についても上期業績への寄与は半月分に過ぎないものの、想定を上回るペースで立ち上がってきた。
海外売上高についても、92ヶ国で追加リリースを開始した「ブレソル」グローバル版が好調であり、前年同期比16.8%増の2,063百万円と大きく伸びている。
利益面では、売上原価率が64.3%(前年同期は76.1%)に低下したことに加え、販管費も前年同期比6.6%減の1,932百万円に圧縮したことから大幅な営業増益を実現し、営業利益率も18.0%(前年同期は0.6%)に大きく改善した。なお、売上原価率の低下は、増収効果による相対的な費用軽減のほか、労務費の削減などによるものである。また、販管費の圧縮についても人件費の削減によるところが大きい。特に、労務費及び人件費の削減は、オフショア開発拠点(フィリピン)の撤退完了により海外従業員数が32名(前年同期末は209名)に減少したことの影響が大きい。
さらには、前年同期に計上した為替差損(752百万円)が解消したことに加え、逆に為替差益(175百万円)が計上されたことから大幅な経常増益となり、経常損失に陥った前年同期からの黒字転換を実現した。
財務面では、売上高の拡大に伴う売掛金の増加や無形固定資産(ソフトウェア勘定)の計上などにより総資産が前期末比19.8%増の14,533百万円に拡大した一方、自己資本も内部留保の積み増しにより同17.0%増の10,655百万円に増加したことから、自己資本比率は73.3%(前期末は75.1%)と高い水準を維持している。
3. 四半期業績推移
四半期業績の推移を見ても、2017年12月期第2四半期の売上高は5,675百万円(前年同期比39.8%増、前四半期比8.1%増)、営業利益は1,032百万円(前年同期比749.0%増、前四半期比10.4%増)と前年同期比はもちろん、前四半期比でも順調に伸びている。2017年12月期については、既存の主力タイトルが高い水準で業績貢献を続けていることが業績の下支えとなっている。また、新規タイトル「キャプテン翼」による半月分の業績寄与が前四半期比での伸びに寄与した。海外売上高についても、第1四半期に続き10億円を超える水準を確保している。
一方、利益面でも、収益体質の改善効果(海外拠点の閉鎖や固定費の変動費化など)により営業利益は高い水準で推移している。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田 郁夫)
<HN>
2. 2017年12月期上期の業績
KLab<3656>の2017年12月期上期の業績は、売上高が前年同期比23.0%増の10,924百万円、営業利益が1,968百万円(前年同期は51百万円の利益)、経常利益が2,185百万円(同746百万円の損失)、親会社株主に帰属する四半期純利益が1,454百万円(同1,342百万円の損失)と想定を上回る大幅な増収増益となり、売上高の低迷や為替差損の計上により経常損失に陥った前年同期からの黒字転換を実現した。
売上高は、既存の主力タイトルが好調に推移したことに加えて、2017年6月13日にリリースした新規タイトル「キャプテン翼」が順調に滑り出したことが大幅な増収に寄与した。特に、既存の主力タイトルが好調を持続しているのは、2016年12月期からの運営力及びマーケティング力の進化が継続していることが要因であり、それが想定以上の業績の伸びを支えている。また、新規タイトル「キャプテン翼」についても上期業績への寄与は半月分に過ぎないものの、想定を上回るペースで立ち上がってきた。
海外売上高についても、92ヶ国で追加リリースを開始した「ブレソル」グローバル版が好調であり、前年同期比16.8%増の2,063百万円と大きく伸びている。
利益面では、売上原価率が64.3%(前年同期は76.1%)に低下したことに加え、販管費も前年同期比6.6%減の1,932百万円に圧縮したことから大幅な営業増益を実現し、営業利益率も18.0%(前年同期は0.6%)に大きく改善した。なお、売上原価率の低下は、増収効果による相対的な費用軽減のほか、労務費の削減などによるものである。また、販管費の圧縮についても人件費の削減によるところが大きい。特に、労務費及び人件費の削減は、オフショア開発拠点(フィリピン)の撤退完了により海外従業員数が32名(前年同期末は209名)に減少したことの影響が大きい。
さらには、前年同期に計上した為替差損(752百万円)が解消したことに加え、逆に為替差益(175百万円)が計上されたことから大幅な経常増益となり、経常損失に陥った前年同期からの黒字転換を実現した。
財務面では、売上高の拡大に伴う売掛金の増加や無形固定資産(ソフトウェア勘定)の計上などにより総資産が前期末比19.8%増の14,533百万円に拡大した一方、自己資本も内部留保の積み増しにより同17.0%増の10,655百万円に増加したことから、自己資本比率は73.3%(前期末は75.1%)と高い水準を維持している。
3. 四半期業績推移
四半期業績の推移を見ても、2017年12月期第2四半期の売上高は5,675百万円(前年同期比39.8%増、前四半期比8.1%増)、営業利益は1,032百万円(前年同期比749.0%増、前四半期比10.4%増)と前年同期比はもちろん、前四半期比でも順調に伸びている。2017年12月期については、既存の主力タイトルが高い水準で業績貢献を続けていることが業績の下支えとなっている。また、新規タイトル「キャプテン翼」による半月分の業績寄与が前四半期比での伸びに寄与した。海外売上高についても、第1四半期に続き10億円を超える水準を確保している。
一方、利益面でも、収益体質の改善効果(海外拠点の閉鎖や固定費の変動費化など)により営業利益は高い水準で推移している。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田 郁夫)
<HN>