サイネックス Research Memo(7):自治体の情報発信やプロモーションをICT活用で支援
[17/08/31]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■事業部門別詳細と中長期の考え方
2. WEB・ソリューション事業
(1) 事業の概要
WEB・ソリューション事業の内容は多岐にわたっているが、1)自治体の情報発信・プロモーションの支援、2)EC(各地の特産品、旅行商品)、及び3)広告代理店事業(ヤフー事業)の3つに大別できる。1)と2)についてはその実現のための手法として、様々なポータルサイトを設営・運営しているということだ。
こうしたWEB・ソリューション事業もまた、サイネックス<2376>の経営理念である“地方創生のプラットフォームの役割を担う『社会貢献型企業』へ”に沿って事業展開されていることは言うまでもない。すなわち、地方の自治体や住民から収益を上げるのではなく、彼らをサポートすることで第3者から収益を獲得することを収益モデルの原則としているということだ。
(2) 事業の進捗状況
現状の収益の柱は、『わが街ふるさと納税』やECの『わが街とくさんネット』とみられる。ふるさと納税に関しては高額返礼品について議論が起こったものの、制度自体は依然として自治体側・納税者側ともに根強い需要があり、制度が続く限り、市場拡大は続くと弊社ではみている。ふるさと納税の一括業務代行に関する協定を結んだ自治体数も順調に拡大が続いている。
2017年3月期において新たにスタートしたものの1つに、自治体向けクラウドサービスの『わが街アプリ』がある。これはスマートフォンでの利用を前提に、子育て、防災、観光、ゴミ出しの4つの領域に関して地域住民の生活支援を図る、自治体公式アプリの作成・運営を支援するサービスだ。また、同じクラウドサービスとして、『わが街ホームページ』も開始した。これは同社が自治体向けに開発したクラウド型のCMS(コンテンツマネジメントシステム)だ。自治体特有のニーズ(災害に備えた24時間稼働、自治体特有の組織・意思決定構造への対応、障害発生時の迅速対応)などを盛り込んだ、自治体公式サイトの運営ツールだ。ほとんどの自治体はホームページを開設済みであるが、スマートフォンやSNSとの連携などを活用して、真に利用価値のあるものを目指す点がこれら新サービスの特長・強みとなっている。
同社は地方自治体に最も近いところで事業を行ってきた企業の1つであるが、自治体からお金をとることを収益モデルとしていないところが他社と大きく異なる点だ。WEB・ソリューション事業は、IT技術を活用することで“三方よし”を実現しながら収益化を図る多種多様のビジネスを創出できる可能性があると弊社ではみている。現状の事業セグメントの収益性はまだ低いものの、ポテンシャルは非常に高いと弊社では考えている。今後、どのような施策で採算性向上に取り組んで行くか、見守りたい。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)
<HN>
2. WEB・ソリューション事業
(1) 事業の概要
WEB・ソリューション事業の内容は多岐にわたっているが、1)自治体の情報発信・プロモーションの支援、2)EC(各地の特産品、旅行商品)、及び3)広告代理店事業(ヤフー事業)の3つに大別できる。1)と2)についてはその実現のための手法として、様々なポータルサイトを設営・運営しているということだ。
こうしたWEB・ソリューション事業もまた、サイネックス<2376>の経営理念である“地方創生のプラットフォームの役割を担う『社会貢献型企業』へ”に沿って事業展開されていることは言うまでもない。すなわち、地方の自治体や住民から収益を上げるのではなく、彼らをサポートすることで第3者から収益を獲得することを収益モデルの原則としているということだ。
(2) 事業の進捗状況
現状の収益の柱は、『わが街ふるさと納税』やECの『わが街とくさんネット』とみられる。ふるさと納税に関しては高額返礼品について議論が起こったものの、制度自体は依然として自治体側・納税者側ともに根強い需要があり、制度が続く限り、市場拡大は続くと弊社ではみている。ふるさと納税の一括業務代行に関する協定を結んだ自治体数も順調に拡大が続いている。
2017年3月期において新たにスタートしたものの1つに、自治体向けクラウドサービスの『わが街アプリ』がある。これはスマートフォンでの利用を前提に、子育て、防災、観光、ゴミ出しの4つの領域に関して地域住民の生活支援を図る、自治体公式アプリの作成・運営を支援するサービスだ。また、同じクラウドサービスとして、『わが街ホームページ』も開始した。これは同社が自治体向けに開発したクラウド型のCMS(コンテンツマネジメントシステム)だ。自治体特有のニーズ(災害に備えた24時間稼働、自治体特有の組織・意思決定構造への対応、障害発生時の迅速対応)などを盛り込んだ、自治体公式サイトの運営ツールだ。ほとんどの自治体はホームページを開設済みであるが、スマートフォンやSNSとの連携などを活用して、真に利用価値のあるものを目指す点がこれら新サービスの特長・強みとなっている。
同社は地方自治体に最も近いところで事業を行ってきた企業の1つであるが、自治体からお金をとることを収益モデルとしていないところが他社と大きく異なる点だ。WEB・ソリューション事業は、IT技術を活用することで“三方よし”を実現しながら収益化を図る多種多様のビジネスを創出できる可能性があると弊社ではみている。現状の事業セグメントの収益性はまだ低いものの、ポテンシャルは非常に高いと弊社では考えている。今後、どのような施策で採算性向上に取り組んで行くか、見守りたい。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)
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