テクノスJPN Research Memo(6):ERP、ビッグデータともに順調に拡大。過去最高の売上高、経常利益を更新
[17/08/31]
提供元:株式会社フィスコ
提供元:株式会社フィスコ
注目トピックス 日本株
■決算動向
1. 2017年3月期決算の概要
テクノスジャパン<3666>の2017年3月期の連結業績は、売上高が前期比27.3%増の5,956百万円、営業利益が同25.6%増の728百万円、経常利益が同22.9%増の735百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同19.5%増の471百万円と期初予想を上回る大幅な増収増益となり、過去最高の売上高、経常利益を更新した。
売上高は、主力のERP事業を中心に、基幹業務システム及び周辺ソリューションが好調に推移した(前期比27.4%増)。このうち、TDSEを中心としたビッグデータ事業の伸び(同49.4%増)が大幅な増収に寄与した。そのうち海外売上高※についても、日系企業の海外進出支援が順調に伸びており、海外売上高比率※も26.0%(前期は25.5%)と高い水準を確保している。
※海外法人向けシステムの売上高、売上高比率。
特に、期初予想を上回ったのは、ERP事業における大型案件や周辺分野へのニーズ(需要予測やマーケティング関連など)の取り込みによる影響が大きかったほか、(株)沖縄ソフトウェアセンターとの連携によるニアショア開発ビジネス※の急成長が要因とみられる。
※国産ERPパッケージ関連業務やWeb系開発業務の受注拡大など。
一方、利益面では、新たな周辺分野へのチャレンジが先行投資的に売上原価率の上昇を招いたもの、増収による利益の押し上げや販管費の抑制により2ケタの増益を実現した。経常利益率は12.3%(前期は12.8%)に若干低下したものの、依然として業界最高水準を維持している。
財務面では、自己資本が内部留保の積み増しにより前期末比4.9%増の3,439百万円に拡大した一方、総資産も売掛金の増加などにより同9.4%増の4,674百万円に増加したことから、自己資本比率は73.6%(前期末は76.7%)に低下した。ただ、依然高い水準にあり、財務基盤の安定性に懸念はない。また、資本効率を示すROEも14.0%(前期末は11.8%)に改善しており、財務内容は良好な状態が続いている。
以上から、2017年3月期業績を総括すると、ERP及びビッグデータ事業がともに順調に伸びたことに加え、需要が拡大している周辺分野への対応やビッグデータ事業の強化(他社との連携や人材の確保・育成等)など、将来に向けた活動(投資)にも一定の成果を残したと評価できる。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田 郁夫)
<HN>
1. 2017年3月期決算の概要
テクノスジャパン<3666>の2017年3月期の連結業績は、売上高が前期比27.3%増の5,956百万円、営業利益が同25.6%増の728百万円、経常利益が同22.9%増の735百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同19.5%増の471百万円と期初予想を上回る大幅な増収増益となり、過去最高の売上高、経常利益を更新した。
売上高は、主力のERP事業を中心に、基幹業務システム及び周辺ソリューションが好調に推移した(前期比27.4%増)。このうち、TDSEを中心としたビッグデータ事業の伸び(同49.4%増)が大幅な増収に寄与した。そのうち海外売上高※についても、日系企業の海外進出支援が順調に伸びており、海外売上高比率※も26.0%(前期は25.5%)と高い水準を確保している。
※海外法人向けシステムの売上高、売上高比率。
特に、期初予想を上回ったのは、ERP事業における大型案件や周辺分野へのニーズ(需要予測やマーケティング関連など)の取り込みによる影響が大きかったほか、(株)沖縄ソフトウェアセンターとの連携によるニアショア開発ビジネス※の急成長が要因とみられる。
※国産ERPパッケージ関連業務やWeb系開発業務の受注拡大など。
一方、利益面では、新たな周辺分野へのチャレンジが先行投資的に売上原価率の上昇を招いたもの、増収による利益の押し上げや販管費の抑制により2ケタの増益を実現した。経常利益率は12.3%(前期は12.8%)に若干低下したものの、依然として業界最高水準を維持している。
財務面では、自己資本が内部留保の積み増しにより前期末比4.9%増の3,439百万円に拡大した一方、総資産も売掛金の増加などにより同9.4%増の4,674百万円に増加したことから、自己資本比率は73.6%(前期末は76.7%)に低下した。ただ、依然高い水準にあり、財務基盤の安定性に懸念はない。また、資本効率を示すROEも14.0%(前期末は11.8%)に改善しており、財務内容は良好な状態が続いている。
以上から、2017年3月期業績を総括すると、ERP及びビッグデータ事業がともに順調に伸びたことに加え、需要が拡大している周辺分野への対応やビッグデータ事業の強化(他社との連携や人材の確保・育成等)など、将来に向けた活動(投資)にも一定の成果を残したと評価できる。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田 郁夫)
<HN>