エムアップ Research Memo(4):モバイルコマース市場は成長分野
[17/09/20]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■業界環境
エムアップ<3661>の属するモバイルコンテンツ市場、及びモバイルコマース市場は、両方ともに年々大きく伸びている。モバイルコンテンツ市場の市場規模(2015年実績)は1兆5,632億円(前年比7.3%増)であるが、その内、スマートフォンが93.5%を占める一方、フィーチャーフォンはここ数年で大きく縮小している。なお、スマートフォンの伸びをけん引してきたのはソーシャルゲームであり、フィーチャーフォンからスマートフォンへの移行が進むなかで「着うた」が縮小するなど、コンテンツの中身にも変化が見られる。最近では、スマートフォン向けのコンテンツとして、動画・映像配信市場や電子書籍市場も高い伸びを示している。
音楽市場に目を向けると、2016年における音楽ソフトの生産数量は212,983千枚(前年比4.8%減)、販売金額では245,657百万円(同3.5%減)と減少しており、2013年以降、低調に推移している。その半面、有料音楽配信の販売金額は52,886百万円と3年連続で増加している(日本レコード協会)。これは、主にスマートフォンを通じたサブスクリプションサービスの利用拡大が要因である。一方、コンサート市場は大きく成長してきた。コンサート人気の高まりは、コンサートチケットの優先予約を特典としている同社のファンクラブサイトにとっては追い風であり、会員獲得の機会となっている。
なお、2015年度音楽メディアユーザー実態調査(日本レコード協会)によれば、楽曲購入のきっかけとなった情報源(ファンであるアーティストの楽曲)については、アーティスト公式サイト(ブログを含む)が34.7%の2位、無料動画配信サイト・ネットラジオが26.2%の3位、インターネットショッピングサイトが15.7%の5位となっている。その一方で、CD販売店が12.9%の6位と大きく順位を落としている。このような販売チャネルの変化は、CD販売店の経営にも影響を及ぼしており、店舗数の減少を招いているが、それがさらにCD販売店の存在感を弱める負の連鎖となっている。ファンクラブサイトを通じたeコマースへの展開という新たなチャネルの創造を目指す同社にとっては、この点も追い風となる可能性がある。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田 郁夫)
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エムアップ<3661>の属するモバイルコンテンツ市場、及びモバイルコマース市場は、両方ともに年々大きく伸びている。モバイルコンテンツ市場の市場規模(2015年実績)は1兆5,632億円(前年比7.3%増)であるが、その内、スマートフォンが93.5%を占める一方、フィーチャーフォンはここ数年で大きく縮小している。なお、スマートフォンの伸びをけん引してきたのはソーシャルゲームであり、フィーチャーフォンからスマートフォンへの移行が進むなかで「着うた」が縮小するなど、コンテンツの中身にも変化が見られる。最近では、スマートフォン向けのコンテンツとして、動画・映像配信市場や電子書籍市場も高い伸びを示している。
音楽市場に目を向けると、2016年における音楽ソフトの生産数量は212,983千枚(前年比4.8%減)、販売金額では245,657百万円(同3.5%減)と減少しており、2013年以降、低調に推移している。その半面、有料音楽配信の販売金額は52,886百万円と3年連続で増加している(日本レコード協会)。これは、主にスマートフォンを通じたサブスクリプションサービスの利用拡大が要因である。一方、コンサート市場は大きく成長してきた。コンサート人気の高まりは、コンサートチケットの優先予約を特典としている同社のファンクラブサイトにとっては追い風であり、会員獲得の機会となっている。
なお、2015年度音楽メディアユーザー実態調査(日本レコード協会)によれば、楽曲購入のきっかけとなった情報源(ファンであるアーティストの楽曲)については、アーティスト公式サイト(ブログを含む)が34.7%の2位、無料動画配信サイト・ネットラジオが26.2%の3位、インターネットショッピングサイトが15.7%の5位となっている。その一方で、CD販売店が12.9%の6位と大きく順位を落としている。このような販売チャネルの変化は、CD販売店の経営にも影響を及ぼしており、店舗数の減少を招いているが、それがさらにCD販売店の存在感を弱める負の連鎖となっている。ファンクラブサイトを通じたeコマースへの展開という新たなチャネルの創造を目指す同社にとっては、この点も追い風となる可能性がある。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田 郁夫)
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