八洲電機 Research Memo(2):2018年3月期は大幅増益の見通し
[17/12/25]
提供元:株式会社フィスコ
提供元:株式会社フィスコ
注目トピックス 日本株
■業績動向
八洲電機<3153>の2018年3月期第2四半期累計(2017年4−9月、連結ベース)決算は、売上高が前年同期比2.0%減の30,234百万円、営業利益が161百万円(前年同期は421百万円の損失)、経常利益が247百万円(同365百万円の損失)、親会社株主に帰属する四半期純利益が206百万円(同317百万円の損失)となった。
プラント事業、産業システム事業、社会インフラ事業、電子デバイス・コンポーネント事業の4つのセグメントで構成されているが、このうち利益に大きく貢献したのが、プラント事業と産業システム事業だ。報告セグメントに帰属しない親会社本社の管理部門に係る経費を除いたセグメント利益を事業ごとに見ると、プラント事業が726百万円(前年同期は308百万円)、産業システム事業が385百万円(同149百万円)といずれも2倍以上の増益となっている。
プラント事業では、鉄鋼関連に延期する案件があったものの、石油・非鉄関連の大型修繕工事が堅調に推移。また、産業システム事業では、一般産業分野で前期に大口案件があった反動が生じたものの、再開発案件やサーバー関連の冷却設備などが好調だった。
一方、社会インフラ事業は、鉄道関連など堅調であるものの、人員増など経費の先行投資が負担となり、同事業のセグメント利益は34百万円(前年同期は247百万円)と大幅に減少している。
電子デバイス・コンポーネント事業は、アミューズメント関連の顧客からの発注が縮小した影響で、セグメント売上高が前年同期の7,019百万円から4,813百万円に激減。ただし、利益率の高いソフト受託開発を行うなど利益率の改善に注力したため、セグメント利益は23百万円から72百万円に改善した。
2018年3月通期の業績予想は、売上高が前期比0.8%増の76,300百万円、営業利益が同31.9%増の2,050百万円、経常利益が同27.4%増の2,150百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同43.9%増の1,450百万円と増収増益を見込んでいる。
親会社株主に帰属する当期純利益については当初、1,830百万円を予想値として公表していたが、厚生年金基金から脱退することに伴う脱退一括拠出金約520百万円を特別損失して計上することを理由に、8月23日に下方修正を発表した。売上高、営業利益、経常利益については、期初の予想値から変更はない。
2017年3月期に収益を圧迫した受注代理手数料の減少は、一過性の要因であるほか、上半期にマイナス要因になった社会インフラ事業は、年間を通して持ち直すとみており、大幅増益を達成する見通し。引き続き、東京オリンピック・パラリンピックに関わる案件が期待できる一方、首都圏の再開発需要は依然として根強く、今後もこれらに対応した受注活動を進める意向だ。なお、配当金については、前期に1円増配した年16円配当を継続する方針を示している。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 水野 文也)
<NB>
八洲電機<3153>の2018年3月期第2四半期累計(2017年4−9月、連結ベース)決算は、売上高が前年同期比2.0%減の30,234百万円、営業利益が161百万円(前年同期は421百万円の損失)、経常利益が247百万円(同365百万円の損失)、親会社株主に帰属する四半期純利益が206百万円(同317百万円の損失)となった。
プラント事業、産業システム事業、社会インフラ事業、電子デバイス・コンポーネント事業の4つのセグメントで構成されているが、このうち利益に大きく貢献したのが、プラント事業と産業システム事業だ。報告セグメントに帰属しない親会社本社の管理部門に係る経費を除いたセグメント利益を事業ごとに見ると、プラント事業が726百万円(前年同期は308百万円)、産業システム事業が385百万円(同149百万円)といずれも2倍以上の増益となっている。
プラント事業では、鉄鋼関連に延期する案件があったものの、石油・非鉄関連の大型修繕工事が堅調に推移。また、産業システム事業では、一般産業分野で前期に大口案件があった反動が生じたものの、再開発案件やサーバー関連の冷却設備などが好調だった。
一方、社会インフラ事業は、鉄道関連など堅調であるものの、人員増など経費の先行投資が負担となり、同事業のセグメント利益は34百万円(前年同期は247百万円)と大幅に減少している。
電子デバイス・コンポーネント事業は、アミューズメント関連の顧客からの発注が縮小した影響で、セグメント売上高が前年同期の7,019百万円から4,813百万円に激減。ただし、利益率の高いソフト受託開発を行うなど利益率の改善に注力したため、セグメント利益は23百万円から72百万円に改善した。
2018年3月通期の業績予想は、売上高が前期比0.8%増の76,300百万円、営業利益が同31.9%増の2,050百万円、経常利益が同27.4%増の2,150百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同43.9%増の1,450百万円と増収増益を見込んでいる。
親会社株主に帰属する当期純利益については当初、1,830百万円を予想値として公表していたが、厚生年金基金から脱退することに伴う脱退一括拠出金約520百万円を特別損失して計上することを理由に、8月23日に下方修正を発表した。売上高、営業利益、経常利益については、期初の予想値から変更はない。
2017年3月期に収益を圧迫した受注代理手数料の減少は、一過性の要因であるほか、上半期にマイナス要因になった社会インフラ事業は、年間を通して持ち直すとみており、大幅増益を達成する見通し。引き続き、東京オリンピック・パラリンピックに関わる案件が期待できる一方、首都圏の再開発需要は依然として根強く、今後もこれらに対応した受注活動を進める意向だ。なお、配当金については、前期に1円増配した年16円配当を継続する方針を示している。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 水野 文也)
<NB>