MRO Research Memo(4):大阪・東京にデータサイエンス開発拠点開設。中国市場への進出を目的に子会社設立
[18/02/28]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■トピックス
1. 大阪・東京にデータサイエンス開発拠点開設
MonotaRO<3064>はデータサイエンスに基づく高度なマーケティングとシステム開発を目的に、2018年春頃を目途に大阪と東京に開発拠点を開設する予定を発表した。これまでも機械学習をいち早く導入しインターネットでの集客や継続購入に活用してきたが、今後さらにレベルアップを図る。2年から3年を目処に30人体制を目指す。
2.中国市場への進出を目的に子会社設立
同社は2018年2月に中国市場への進出のため上海市に子会社を設立する。中国事業の展開目的は、アジア最大市場(米国に次ぎ世界第2位)である中国で、事業者向け間接資材通販事業を展開し、グループの業容・事業基盤をさらに拡大することである。中国の間接資材市場は、日本市場の約2倍の規模。小売事業者の多くは小規模・品ぞろえが限定的であり、多品種を少量・不定期に購買する中小事業者にとって効率的資材調達は課題となっている。当面は上海市を含む長江デルタ地域でサービスを計画する。資本金は約340百万円。出資比率は同社100%で設立するが、設立会社は第三者割当増資を行い、住友商事が25%を引き受ける予定。初年度は売上高60百万円、営業損失170百万円を予想する。
ちなみに同社は2012年に韓国に進出、2016年にはインドネシアに進出。韓国では2017年に単月の黒字化(7月、11月)を達成し2018年は通年での黒字化を予想する。
3. 新しい働き方で生産性向上策を追求
同社は新しい働き方を取り入れながら生産性向上を追求している。1)笠間DCでのロボット搬送車導入、2)ホワイトカラーも含めた時間計測、などが象徴的な事例だ。2017年4月竣工の笠間DCは多岐に渡る商品のピッキングを効率的に行うために、154台の自律搬送型ロボットを導入し、庫内作業効率を改善した。従来のピッキング作業の時間の多くを占めていた歩行時間が、ロボットが棚を運んで作業者のもとに来ることにより大幅に短縮されている。時間計測は同社の独自性が高い取り組みだ。同社のパートを含めた従業員のうち約300名を対象に、約2,000種類の作業区分に分けて毎日の業務時間の記録を残す。時間配分を振り返るだけでも、作業の優先順位や非効率作業を発見できるが、マニュアル作りや作業時間モデルの作成にもつなげ、中期的な生産性向上につなげる考えだ。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田 秀夫)
<MH>
1. 大阪・東京にデータサイエンス開発拠点開設
MonotaRO<3064>はデータサイエンスに基づく高度なマーケティングとシステム開発を目的に、2018年春頃を目途に大阪と東京に開発拠点を開設する予定を発表した。これまでも機械学習をいち早く導入しインターネットでの集客や継続購入に活用してきたが、今後さらにレベルアップを図る。2年から3年を目処に30人体制を目指す。
2.中国市場への進出を目的に子会社設立
同社は2018年2月に中国市場への進出のため上海市に子会社を設立する。中国事業の展開目的は、アジア最大市場(米国に次ぎ世界第2位)である中国で、事業者向け間接資材通販事業を展開し、グループの業容・事業基盤をさらに拡大することである。中国の間接資材市場は、日本市場の約2倍の規模。小売事業者の多くは小規模・品ぞろえが限定的であり、多品種を少量・不定期に購買する中小事業者にとって効率的資材調達は課題となっている。当面は上海市を含む長江デルタ地域でサービスを計画する。資本金は約340百万円。出資比率は同社100%で設立するが、設立会社は第三者割当増資を行い、住友商事が25%を引き受ける予定。初年度は売上高60百万円、営業損失170百万円を予想する。
ちなみに同社は2012年に韓国に進出、2016年にはインドネシアに進出。韓国では2017年に単月の黒字化(7月、11月)を達成し2018年は通年での黒字化を予想する。
3. 新しい働き方で生産性向上策を追求
同社は新しい働き方を取り入れながら生産性向上を追求している。1)笠間DCでのロボット搬送車導入、2)ホワイトカラーも含めた時間計測、などが象徴的な事例だ。2017年4月竣工の笠間DCは多岐に渡る商品のピッキングを効率的に行うために、154台の自律搬送型ロボットを導入し、庫内作業効率を改善した。従来のピッキング作業の時間の多くを占めていた歩行時間が、ロボットが棚を運んで作業者のもとに来ることにより大幅に短縮されている。時間計測は同社の独自性が高い取り組みだ。同社のパートを含めた従業員のうち約300名を対象に、約2,000種類の作業区分に分けて毎日の業務時間の記録を残す。時間配分を振り返るだけでも、作業の優先順位や非効率作業を発見できるが、マニュアル作りや作業時間モデルの作成にもつなげ、中期的な生産性向上につなげる考えだ。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田 秀夫)
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