エイジア Research Memo(6):中期経営計画は当初計画を上回るペースで進捗
[18/06/14]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■今後の見通し
3. 中期経営計画の進捗状況
エイジア<2352>は2017年5月に2020年3月期までの3ヶ年中期経営計画を発表している。中期経営ビジョンとしては、人工知能によるマーケティングの革新を進めるため、クロスチャネル対応のマーケティングプラットフォームの構築を実現していくことを掲げている。インターネットやSNSが普及し、様々な情報が氾濫するなかで、消費者データの収集・分析や、販促活動におけるチャネルの最適化をAI技術の活用も含めて、効率的に実現するサービスの開発・提供を行うことで、持続的な成長を進めていく計画だ。
経営数値目標に関しては、最終年度となる2020年3月期で売上高1,870百万円、営業利益で502百万円を掲げ、2ケタ増収増益を継続していく計画となっている。また、売上高営業利益率は2017年3月期実績の21.6%から2020年3月期は26.8%に上昇する。収益性の高いクラウドサービスの売上構成比を高めていくことで、利益率を引き上げていく戦略で、長期的には30%の水準を目標としている。また、ROEに関しても2018年3月期の17.6%から中期的には20%の水準を目指している。
成長戦略の重点施策として、アプリケーション事業では「製品開発の強化」「AI技術を有する企業との提携」「クラウドサービスの販売強化」を掲げ、また、コンサルティング事業では「既存大型案件の維持継続」「コミュニケーション戦略設計力の向上」「データ分析スキルの強化」を掲げており、これら施策に取り組むことで計画の達成を目指していく。
なお、2018年3月期が当初計画を上回ったことで、2019年3月期についても当初の計画を若干上方修正している。具体的には、売上高で50百万円、営業利益で20百万円上方修正した。売上高についてはコンサルティング事業で当初計画比77百万円増となり、アプリケーション事業で同18百万円減、オーダーメイド開発事業で同11百万円減となっている。一方、営業利益については主にアプリケーション事業の利益増が上振れ要因となっている。
2020年3月期の目標値については当初計画を変更していないが、クラウドサービスの成長が続けば、計画の達成は可能と見られる。クラウドサービスはストック型のビジネスモデルであり、契約数の増加にともなって売上高も右肩上がりで伸びていくためだ。
成長を進めていくうえで人材の確保が重要な経営課題となっているが、同社においては2018年春の新卒採用数も営業職1名、技術職6名の計7名と当初の予定人数に達し、また、レベルの高い学生を確保できたようだ。マーケティングソリューションサービスのノウハウを駆使して、効果的なリクルーティング活動ができていることが一因と見られる。子会社のFUCAも2019年3月期は5名程度の増員を予定している。従来、外注を使っていたが内製化率を高めることで収益性の向上を図っていく。
2019年春の新卒採用については9名を予定しており、今後も連結ベースで年間15名前後のペースで増員していくものと予想される。エンジニアに関しては約50名体制とほぼ充足したが、今後はソリューションサービスを強化していくため、コンサルティング営業の人材を増員していく方針となっている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
<MW>
3. 中期経営計画の進捗状況
エイジア<2352>は2017年5月に2020年3月期までの3ヶ年中期経営計画を発表している。中期経営ビジョンとしては、人工知能によるマーケティングの革新を進めるため、クロスチャネル対応のマーケティングプラットフォームの構築を実現していくことを掲げている。インターネットやSNSが普及し、様々な情報が氾濫するなかで、消費者データの収集・分析や、販促活動におけるチャネルの最適化をAI技術の活用も含めて、効率的に実現するサービスの開発・提供を行うことで、持続的な成長を進めていく計画だ。
経営数値目標に関しては、最終年度となる2020年3月期で売上高1,870百万円、営業利益で502百万円を掲げ、2ケタ増収増益を継続していく計画となっている。また、売上高営業利益率は2017年3月期実績の21.6%から2020年3月期は26.8%に上昇する。収益性の高いクラウドサービスの売上構成比を高めていくことで、利益率を引き上げていく戦略で、長期的には30%の水準を目標としている。また、ROEに関しても2018年3月期の17.6%から中期的には20%の水準を目指している。
成長戦略の重点施策として、アプリケーション事業では「製品開発の強化」「AI技術を有する企業との提携」「クラウドサービスの販売強化」を掲げ、また、コンサルティング事業では「既存大型案件の維持継続」「コミュニケーション戦略設計力の向上」「データ分析スキルの強化」を掲げており、これら施策に取り組むことで計画の達成を目指していく。
なお、2018年3月期が当初計画を上回ったことで、2019年3月期についても当初の計画を若干上方修正している。具体的には、売上高で50百万円、営業利益で20百万円上方修正した。売上高についてはコンサルティング事業で当初計画比77百万円増となり、アプリケーション事業で同18百万円減、オーダーメイド開発事業で同11百万円減となっている。一方、営業利益については主にアプリケーション事業の利益増が上振れ要因となっている。
2020年3月期の目標値については当初計画を変更していないが、クラウドサービスの成長が続けば、計画の達成は可能と見られる。クラウドサービスはストック型のビジネスモデルであり、契約数の増加にともなって売上高も右肩上がりで伸びていくためだ。
成長を進めていくうえで人材の確保が重要な経営課題となっているが、同社においては2018年春の新卒採用数も営業職1名、技術職6名の計7名と当初の予定人数に達し、また、レベルの高い学生を確保できたようだ。マーケティングソリューションサービスのノウハウを駆使して、効果的なリクルーティング活動ができていることが一因と見られる。子会社のFUCAも2019年3月期は5名程度の増員を予定している。従来、外注を使っていたが内製化率を高めることで収益性の向上を図っていく。
2019年春の新卒採用については9名を予定しており、今後も連結ベースで年間15名前後のペースで増員していくものと予想される。エンジニアに関しては約50名体制とほぼ充足したが、今後はソリューションサービスを強化していくため、コンサルティング営業の人材を増員していく方針となっている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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