転ばぬ先の杖、ビジネスもリスクコントロールできる イー・ギャランティ 江藤公則社長インタビュー(馬渕磨理子)(2)
[18/06/28]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
イー・ギャランティ<8771>江藤公則社長インタビュー (1)より続き
??ファンドを組成されていますが、そのメリットは?
(江藤)従来は引き受けた信用リスクに関しては、リスク度に応じて細分化し、全てを金融機関に移転を行っていました。しかし、新たにファンドを組成することで収益機会の多様化並びに引受リスクの拡大も進めることができます。事業会社・金融機関から引受けたリスクの収益機会を求める金融機関に流動化を行っております。こうした信用リスクの引受けから流動化までをスムーズに行うことにより、当社は『信用リスクのマーケット機能』を果たしていると考えております。当社のサービスをご利用頂くことにより、お客様がさらに新しい夢を実現していくことが当社の最大の願いであり、その結果として日本における信用リスクの引受け・流動化の第一人者へと成長するものと確信しております。
??好景気・不景気ともに成立するビジネスモデルを確立されているようですが、マイナス金利についてはどうでしょうか。
(江藤)売上高については倒産件数が抑えられていることから、保証料率の低下傾向が続きますが、信用保証残高の積み上げと原価率低減により利益ベースでは計画どおりに推移していくとみています。一方、不景気になると保証料率が上がることになりますので、当社は好景気・不景気どちらの状況であっても、日本の信用リスクをサポートさせていただきます。また、マイナス金利の導入は当社の業績に与える影響については、ややプラスに作用するものと見ています。地方銀行が収益獲得のため、フィービジネス強化の一環として、当社のサービスの販売を強化していますので、売上原価面においてリスクヘッジのコストが下がることが見込まれます。
??51の地方銀行と業務提携を結び、全国にネットワークを確立されていますね。
(江藤)当社は全国展開するに当たって、東京本社のほか大阪、福岡、愛知、北海道に支店を開設しています。自社の営業拠点としては当面、今の体制を維持していく計画です。顧客開拓に関しては地方銀行を中心とした金融機関や商社、リース会社などと業務提携を結び、効率的に進めています。地方銀行については2018年6月末時点で51行と業務提携を結んでおり、ほぼ全国にネットワーク網を確立しています。今後は、提携先とさらに連携を深めていきます。顧客の紹介案件数の内訳を見ると、地方銀行からの紹介案件が全体の6割強を占めるまでになっています。対象企業は業種別で偏りなく、卸売業、小売業、製造業など幅広い業種にわたり、特定業種の景気変動に業績が影響を受けることはないです。
??引合いの増加について、具体的にどのような対応をされていますか。
(江藤)今後、過去接触先24,000社への再アプローチを実施していきます。実際、販売チャネルとの関係構築による紹介件数の増加により、足元の急速な引合い増加に対応が求められています。そこで、ミドルオフィスを新設し、営業事務の効率化を進めています。将来の更なる引合い増加に対応すべく、若手社員の早期戦力化および人員確保を図っています。
??今後の展開について教えてください。
(江藤)2018年3月期に、安定成長から拡大路線へ方針を転換しています。人員を増強し、低リスクゾーンの引き受けにとどまらず、ミドルリスクの引き受けも開始しています。2019年3月期は方針転換の成果が顕在化し、経常利益が前年比10.7%増と利益成長ペースの改善を見込んでいます。また、近年低下した保証料率も、人手不足倒産を中心に企業倒産件数が増加し上昇すると見込んでいます。
??最後に投資家の方々にメッセージをお願いいたします。
(江藤)おかげさまで、2019年3月期も経常利益で前期比10.7%増の25.5億円と伸びを見込んでおり、16期連続で過去最高益を更新し、今期も17期連続増収・増益になる見込みです。投資家の皆様への株主還元も積極的に行っています。2018年3月期末の配当は1株22.5円に増配で、配当性向は32.3%となっております。また、3月末時点で100株以上を保有する株主につき、一律でQUOカード(1,500 円相当分)を贈呈しています。信用リスクの更なる引受け拡大により一層の事業拡大を図り、役職員一同、さらに社業に邁進してまいりますので、今後とも皆様の一層のご支援ご協力を賜りますようお願い申し上げます。
【インタビューを終えて】
好景気・不景気のどちらであっても成り立つ、日本で唯一のビジネスモデルを確立しているイー・ギャランティ<8771>。江藤社長へのインタビューを通して、同社が過去最高益を更新し続ける理由が分かりました。業績堅調な同社が今後、拡大路線へと方向転換する中で、組織を強化されていく点も注目だと感じました。じわりと勢いのある企業のすごみを見たように思います。
(フィスコ企業リサーチレポーター 馬渕磨理子)
<MW>
??ファンドを組成されていますが、そのメリットは?
(江藤)従来は引き受けた信用リスクに関しては、リスク度に応じて細分化し、全てを金融機関に移転を行っていました。しかし、新たにファンドを組成することで収益機会の多様化並びに引受リスクの拡大も進めることができます。事業会社・金融機関から引受けたリスクの収益機会を求める金融機関に流動化を行っております。こうした信用リスクの引受けから流動化までをスムーズに行うことにより、当社は『信用リスクのマーケット機能』を果たしていると考えております。当社のサービスをご利用頂くことにより、お客様がさらに新しい夢を実現していくことが当社の最大の願いであり、その結果として日本における信用リスクの引受け・流動化の第一人者へと成長するものと確信しております。
??好景気・不景気ともに成立するビジネスモデルを確立されているようですが、マイナス金利についてはどうでしょうか。
(江藤)売上高については倒産件数が抑えられていることから、保証料率の低下傾向が続きますが、信用保証残高の積み上げと原価率低減により利益ベースでは計画どおりに推移していくとみています。一方、不景気になると保証料率が上がることになりますので、当社は好景気・不景気どちらの状況であっても、日本の信用リスクをサポートさせていただきます。また、マイナス金利の導入は当社の業績に与える影響については、ややプラスに作用するものと見ています。地方銀行が収益獲得のため、フィービジネス強化の一環として、当社のサービスの販売を強化していますので、売上原価面においてリスクヘッジのコストが下がることが見込まれます。
??51の地方銀行と業務提携を結び、全国にネットワークを確立されていますね。
(江藤)当社は全国展開するに当たって、東京本社のほか大阪、福岡、愛知、北海道に支店を開設しています。自社の営業拠点としては当面、今の体制を維持していく計画です。顧客開拓に関しては地方銀行を中心とした金融機関や商社、リース会社などと業務提携を結び、効率的に進めています。地方銀行については2018年6月末時点で51行と業務提携を結んでおり、ほぼ全国にネットワーク網を確立しています。今後は、提携先とさらに連携を深めていきます。顧客の紹介案件数の内訳を見ると、地方銀行からの紹介案件が全体の6割強を占めるまでになっています。対象企業は業種別で偏りなく、卸売業、小売業、製造業など幅広い業種にわたり、特定業種の景気変動に業績が影響を受けることはないです。
??引合いの増加について、具体的にどのような対応をされていますか。
(江藤)今後、過去接触先24,000社への再アプローチを実施していきます。実際、販売チャネルとの関係構築による紹介件数の増加により、足元の急速な引合い増加に対応が求められています。そこで、ミドルオフィスを新設し、営業事務の効率化を進めています。将来の更なる引合い増加に対応すべく、若手社員の早期戦力化および人員確保を図っています。
??今後の展開について教えてください。
(江藤)2018年3月期に、安定成長から拡大路線へ方針を転換しています。人員を増強し、低リスクゾーンの引き受けにとどまらず、ミドルリスクの引き受けも開始しています。2019年3月期は方針転換の成果が顕在化し、経常利益が前年比10.7%増と利益成長ペースの改善を見込んでいます。また、近年低下した保証料率も、人手不足倒産を中心に企業倒産件数が増加し上昇すると見込んでいます。
??最後に投資家の方々にメッセージをお願いいたします。
(江藤)おかげさまで、2019年3月期も経常利益で前期比10.7%増の25.5億円と伸びを見込んでおり、16期連続で過去最高益を更新し、今期も17期連続増収・増益になる見込みです。投資家の皆様への株主還元も積極的に行っています。2018年3月期末の配当は1株22.5円に増配で、配当性向は32.3%となっております。また、3月末時点で100株以上を保有する株主につき、一律でQUOカード(1,500 円相当分)を贈呈しています。信用リスクの更なる引受け拡大により一層の事業拡大を図り、役職員一同、さらに社業に邁進してまいりますので、今後とも皆様の一層のご支援ご協力を賜りますようお願い申し上げます。
【インタビューを終えて】
好景気・不景気のどちらであっても成り立つ、日本で唯一のビジネスモデルを確立しているイー・ギャランティ<8771>。江藤社長へのインタビューを通して、同社が過去最高益を更新し続ける理由が分かりました。業績堅調な同社が今後、拡大路線へと方向転換する中で、組織を強化されていく点も注目だと感じました。じわりと勢いのある企業のすごみを見たように思います。
(フィスコ企業リサーチレポーター 馬渕磨理子)
<MW>