日ダイナミク Research Memo(4):プロジェクト管理・品質管理を徹底して不採算化防止
[18/11/30]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■日本コンピュータ・ダイナミクス<4783>の事業概要
4. 収益特性及びリスク・季節変動要因
収益特性及びリスク要因として、システム開発事業は大型案件などの受注動向や、個別案件ごとの採算性によって売上や利益が変動する可能性がある。サポート&サービス事業は個別案件ごとの採算性、パーキングシステム事業は入札案件の結果や大型案件などによって売上や利益が変動する可能性がある。一方で、サポート&サービス事業は継続受託案件の積み上げによって、パーキングシステム事業は管理現場数・管理台数の積み上げによって、いずれもストック収益型ビジネスとなる。
また季節変動要因として、システム開発事業は企業のIT投資予算の執行時期との関係で、第2四半期(7月−9月)及び第4四半期(1月−3月)の構成比が高い傾向がある。このため、パーキングシステム事業の大型案件の影響を除けば、全体としては、四半期ベースで見れば第2四半期(7月−9月)及び第4四半期(1月−3月)の構成比が高く、また半期ベースで見れば下期(10月−3月)の構成比が高い傾向がある。
なお、2018年3月期は、第2四半期(7月−9月)にパーキングシステム事業で自治体向け機器販売の大型案件を計上した一時的要因で、特に営業利益で第2四半期(7月−9月)の構成比が高くなった。
また全体として第2四半期(7月−9月)及び第4四半期(1月−3月)の構成比が高いが、サポート&サービス事業の採算性向上や、パーキングシステム事業の管理現場数・管理台数の積み上げなど、ストック収益型ビジネスの順調な拡大に伴って売上高、営業利益とも四半期業績の平準化が進展し、季節変動要因の影響は小さくなっている。
5. 対策
収益特性・リスク要因への対策として、システム開発事業とサポート&サービス事業の個別案件ごとの採算性に関しては、政策的・戦略的に低採算でも受注する案件もあるが、通常は受注委員会において見積段階から採算をチェックするとともに、受注後も月1回の審議会においてプロジェクト進捗・品質管理状況を厳重にチェックするなど、プロジェクト管理・品質管理を徹底して不採算化防止・採算維持に取り組んでいる。また全社ベースの取り組みとして業務プロセス改善による効率化を推進している。
2018年3月期のセグメント別売上高の構成比は、システム開発事業35.3%、サポート&サービス事業27.9%、パーキングシステム事業36.6%、その他0.2%だった。
過去4期(2015年3月期−2018年3月期)の推移で見ると、ストック収益型ビジネスのサポート&サービス事業とパーキングシステム事業が、売上高の拡大とともに、売上高構成比も上昇している。一方で、大型案件によって売上変動しやすいシステム開発事業は、売上高構成比が低下傾向だが、金額は50億円台で堅調に推移している。
2018年3月期のセグメント別営業利益の構成比(連結調整前)は、システム開発事業33.2%、サポート&サービス事業16.1%、パーキングシステム事業55.9%、その他-5.3%だった。パーキングシステム事業が利益の柱に成長している。
過去4期(2015年3月期−2018年3月期)の推移で見ると、システム開発事業とサポート&サービス事業の採算性が向上したため、パーキングシステム事業は営業利益構成比が低下する形になったが、金額は順調に拡大している。
売上高営業利益率の過去4期(2015年3月期−2018年3月期)の推移を見ると、システム開発事業は変動が激しいが、プロジェクト管理・品質管理徹底の効果で2018年3月期の売上高営業利益率は大幅に向上した。
サポート&サービス事業は、2016年3月期と2017年3月期の営業利益率が低水準だったが、これは2016年3月期に受注した他社構築システムのサポート&サービス受託案件にかかる先行投資という一時的要因によるものであり、2018年3月期には先行投資の回収が進展して安定収益化したため、全体の利益率も大幅に改善した。
また、パーキングシステム事業の売上高営業利益率は2018年3月期に15.6%まで上昇した。大型案件も寄与したが、管理現場数・管理台数の積み上げによって一段と高採算化している。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展)
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4. 収益特性及びリスク・季節変動要因
収益特性及びリスク要因として、システム開発事業は大型案件などの受注動向や、個別案件ごとの採算性によって売上や利益が変動する可能性がある。サポート&サービス事業は個別案件ごとの採算性、パーキングシステム事業は入札案件の結果や大型案件などによって売上や利益が変動する可能性がある。一方で、サポート&サービス事業は継続受託案件の積み上げによって、パーキングシステム事業は管理現場数・管理台数の積み上げによって、いずれもストック収益型ビジネスとなる。
また季節変動要因として、システム開発事業は企業のIT投資予算の執行時期との関係で、第2四半期(7月−9月)及び第4四半期(1月−3月)の構成比が高い傾向がある。このため、パーキングシステム事業の大型案件の影響を除けば、全体としては、四半期ベースで見れば第2四半期(7月−9月)及び第4四半期(1月−3月)の構成比が高く、また半期ベースで見れば下期(10月−3月)の構成比が高い傾向がある。
なお、2018年3月期は、第2四半期(7月−9月)にパーキングシステム事業で自治体向け機器販売の大型案件を計上した一時的要因で、特に営業利益で第2四半期(7月−9月)の構成比が高くなった。
また全体として第2四半期(7月−9月)及び第4四半期(1月−3月)の構成比が高いが、サポート&サービス事業の採算性向上や、パーキングシステム事業の管理現場数・管理台数の積み上げなど、ストック収益型ビジネスの順調な拡大に伴って売上高、営業利益とも四半期業績の平準化が進展し、季節変動要因の影響は小さくなっている。
5. 対策
収益特性・リスク要因への対策として、システム開発事業とサポート&サービス事業の個別案件ごとの採算性に関しては、政策的・戦略的に低採算でも受注する案件もあるが、通常は受注委員会において見積段階から採算をチェックするとともに、受注後も月1回の審議会においてプロジェクト進捗・品質管理状況を厳重にチェックするなど、プロジェクト管理・品質管理を徹底して不採算化防止・採算維持に取り組んでいる。また全社ベースの取り組みとして業務プロセス改善による効率化を推進している。
2018年3月期のセグメント別売上高の構成比は、システム開発事業35.3%、サポート&サービス事業27.9%、パーキングシステム事業36.6%、その他0.2%だった。
過去4期(2015年3月期−2018年3月期)の推移で見ると、ストック収益型ビジネスのサポート&サービス事業とパーキングシステム事業が、売上高の拡大とともに、売上高構成比も上昇している。一方で、大型案件によって売上変動しやすいシステム開発事業は、売上高構成比が低下傾向だが、金額は50億円台で堅調に推移している。
2018年3月期のセグメント別営業利益の構成比(連結調整前)は、システム開発事業33.2%、サポート&サービス事業16.1%、パーキングシステム事業55.9%、その他-5.3%だった。パーキングシステム事業が利益の柱に成長している。
過去4期(2015年3月期−2018年3月期)の推移で見ると、システム開発事業とサポート&サービス事業の採算性が向上したため、パーキングシステム事業は営業利益構成比が低下する形になったが、金額は順調に拡大している。
売上高営業利益率の過去4期(2015年3月期−2018年3月期)の推移を見ると、システム開発事業は変動が激しいが、プロジェクト管理・品質管理徹底の効果で2018年3月期の売上高営業利益率は大幅に向上した。
サポート&サービス事業は、2016年3月期と2017年3月期の営業利益率が低水準だったが、これは2016年3月期に受注した他社構築システムのサポート&サービス受託案件にかかる先行投資という一時的要因によるものであり、2018年3月期には先行投資の回収が進展して安定収益化したため、全体の利益率も大幅に改善した。
また、パーキングシステム事業の売上高営業利益率は2018年3月期に15.6%まで上昇した。大型案件も寄与したが、管理現場数・管理台数の積み上げによって一段と高採算化している。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展)
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