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DEAR・L Research Memo(7):新中期経営計画を発表、経常利益50億円を目指す

注目トピックス 日本株
■中長期の成長戦略

1. 新中期経営計画「Go For The Future 2021」を発表
ディア・ライフ<3245>は2018年9月期を最終年度とする旧中期経営計画「“Run” 〜For Growth 2018〜」をクリアし、次のステージに進むために新中期経営計画を発表した。旧中期経営計画を振り返ると、2018年9月期に経常利益29.3億円(目標25億円)、ROE25.4%(目標20%)、株主資本123.0億円(目標48.5億円)とすべての項目で大幅超過し目標を達成した。

新しい中期経営計画の名称は、「Go For The Future 2021」である。継続的な成長を維持しながら、2020年代の発展に向けた布石を打つことが目的となる。主力の不動産事業の重点テーマとしては、従来どおり東京エリアに特化して開発・投資事業量の拡大を目指す方針が再確認された。また新機軸としては「継続安定収益のアセットストック推進」が盛り込まれた。今後はフローとストックのバランスを取りながら事業運営が成されることになる。成長投資の推進も強化される計画であり、投資対象と成り得る分野として、宿泊系産業分野、建築関連産業分野、シニア向けサービス、生活サービス分野、不動産×IT、外国人向けサービスが挙げられる。同社は過去にもパルマに投資し、育成、上場など成功させて実績があり、ディアライフエージェンシーが展開する人材事業などの周辺分野もしくは将来的に成長が期待できる産業分野への投資を推進し、パルマに次ぐ新たなビジネスラインを探索する。

数値目標としては、2021年9月期の経常利益で50億円、ROE15%以上、ROA10%水準、自己資本比率30%以上を目指す。

2. 新手法のエクイティファイナンス(MSWT)により約24億円の資金調達を完了
成長戦略の遂行には物件取得が不可欠であり、そのための資金需要は拡大している。同社は、過去複数回にわたり公募増資を行い、借入金に過度に依存することなく資金調達を行ってきた。2017年3月に導入した新しい資本調達手法は、第三者割当による行使価額修正条項付新株予約権(MSWT)を活用した増資スキームで、2017年10月に終了、約15.7億円(400万株)の調達を達成した。更なる資金需要に対応するために、2018年も同様の手法(MSWT)でエクイティファイナンスを実施。割当先はSMBC日興証券。行使期間は2018年3月14日から9月20日、結果として約24億円(500万株)を調達した。この資本増強策が寄与し、自己資本比率は38.1%(2016年9月期末)から42.3%(2017年9月期末)、さらに53.3%(2018年9月期末)へと向上した。巧みなエクイティファイナンスにより、同業と比較しても健全な財務構造が維持されている。

MSWTの特徴は、1)株価動向に合わせた機動的かつ柔軟な資金調達が可能、2)同社が行使株数・時期をコントロールできるので、急激な希薄化を回避、3)行使価格の上限がなく、常に修正されるため、安定的な行使・調達額の最大化が期待できる、などが挙げられる。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田秀夫)



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