シャノン Research Memo(1):成長基盤構築が進み、2019年10月期の経常利益は黒字転化の見通し
[19/01/24]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■要約
シャノン<3976>は2000年創業のITベンチャー。インターネットを活用したイベント・セミナーの申込受付管理システムを国内で初めて開発し、その後、企業のマーケティング業務の自動化・効率化を実現するマーケティングオートメーション分野へと展開。統合型マーケティング支援サービス(SaaS型)では2010年度以降、7年連続でトップシェアを獲得するなど大手の一角を占める。2017年1月に東証マザーズ市場に上場。
1. 2018年10月期業績概要
2018年10月期の連結業績は、売上高で前期比13.6%増の1,803百万円、営業損失で31百万円(前期は48百万円の損失)となった。マーケティングオートメーションサービス(以下、MAサービス)で大規模案件の納品が翌期以降にずれ込んだ影響等により、営業利益の黒字化は達成できなかったものの、注力してきた中規模顧客向けの営業組織体制強化により新規顧客の獲得が進み、中長期の収益基盤となるサブスクリプション売上については前期比12.6%増の708百万円と着実に増加した。機能の拡充も図ったことで新規獲得分の平均売上単価も前期比で33%超の上昇となるなど、今後の収益拡大に向けて良い兆しが見え始めている。なお、期末契約アカウント数は前期末比38件増の375件となっている。
2. 2019年10月期業績見通し
2019年10月期の連結業績は、売上高で前期比4.9%増の1,890百万円、営業利益で10百万円と3期ぶりの黒字転換を目指す。期の前半は季節要因もあって損失が続く可能性があるが、MAサービスの新規顧客獲得によるサブスクリプション売上の積み上げにより期の後半に向けて右肩上がりの損益改善が進むものと予想される。増収率が1ケタ台に鈍化するのは、イベントマーケティングサービスのうち、採算の低いイベントプロデュース関連事業を戦略的に縮小するためで、同事業を除いた売上高は10.3%増を見込んでいる。このうち、サブスクリプション売上については同15.8%増と2ケタ成長が続く見通し。
3. 成長戦略
企業の営業活動においてデジタルマーケティング戦略の重要性が増すなかで、MAサービスの市場は今後も年率2ケタ成長が続くものと予想される。同社は機能面での優位性やコンサルティング力、導入支援サービスなどをワンストップで提供できることを強みに、大企業だけでなく今後は中堅企業の開拓も注力していくことでサブスクリプション売上の積み上げを図り、収益を拡大していく戦略をとる。一方、イベントマーケティング部門も2019年10月期はイベントマーケティングの拡大のための製品投資を行う計画となっている。これにより、今後は積極的に事業を拡大していく戦略となっている。当面の経営数値目標としては、2021年10月期にサブスクリプション売上で12億円超、全体の営業利益率で10%超の水準を目指している。
■Key Points
・中規模向け営業体制の強化により、サブスクリプション売上が前期比12%増と順調に拡大
・2019年10月期はイベントプロデュース関連の事業縮小で1ケタ増収にとどまるものの、経常利益は3期ぶりに黒字転化する見通し
・サブスクリプションの積み上げやイベントマーケティングの拡大で、2021年10月の営業利益率10%超を目標とする
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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シャノン<3976>は2000年創業のITベンチャー。インターネットを活用したイベント・セミナーの申込受付管理システムを国内で初めて開発し、その後、企業のマーケティング業務の自動化・効率化を実現するマーケティングオートメーション分野へと展開。統合型マーケティング支援サービス(SaaS型)では2010年度以降、7年連続でトップシェアを獲得するなど大手の一角を占める。2017年1月に東証マザーズ市場に上場。
1. 2018年10月期業績概要
2018年10月期の連結業績は、売上高で前期比13.6%増の1,803百万円、営業損失で31百万円(前期は48百万円の損失)となった。マーケティングオートメーションサービス(以下、MAサービス)で大規模案件の納品が翌期以降にずれ込んだ影響等により、営業利益の黒字化は達成できなかったものの、注力してきた中規模顧客向けの営業組織体制強化により新規顧客の獲得が進み、中長期の収益基盤となるサブスクリプション売上については前期比12.6%増の708百万円と着実に増加した。機能の拡充も図ったことで新規獲得分の平均売上単価も前期比で33%超の上昇となるなど、今後の収益拡大に向けて良い兆しが見え始めている。なお、期末契約アカウント数は前期末比38件増の375件となっている。
2. 2019年10月期業績見通し
2019年10月期の連結業績は、売上高で前期比4.9%増の1,890百万円、営業利益で10百万円と3期ぶりの黒字転換を目指す。期の前半は季節要因もあって損失が続く可能性があるが、MAサービスの新規顧客獲得によるサブスクリプション売上の積み上げにより期の後半に向けて右肩上がりの損益改善が進むものと予想される。増収率が1ケタ台に鈍化するのは、イベントマーケティングサービスのうち、採算の低いイベントプロデュース関連事業を戦略的に縮小するためで、同事業を除いた売上高は10.3%増を見込んでいる。このうち、サブスクリプション売上については同15.8%増と2ケタ成長が続く見通し。
3. 成長戦略
企業の営業活動においてデジタルマーケティング戦略の重要性が増すなかで、MAサービスの市場は今後も年率2ケタ成長が続くものと予想される。同社は機能面での優位性やコンサルティング力、導入支援サービスなどをワンストップで提供できることを強みに、大企業だけでなく今後は中堅企業の開拓も注力していくことでサブスクリプション売上の積み上げを図り、収益を拡大していく戦略をとる。一方、イベントマーケティング部門も2019年10月期はイベントマーケティングの拡大のための製品投資を行う計画となっている。これにより、今後は積極的に事業を拡大していく戦略となっている。当面の経営数値目標としては、2021年10月期にサブスクリプション売上で12億円超、全体の営業利益率で10%超の水準を目指している。
■Key Points
・中規模向け営業体制の強化により、サブスクリプション売上が前期比12%増と順調に拡大
・2019年10月期はイベントプロデュース関連の事業縮小で1ケタ増収にとどまるものの、経常利益は3期ぶりに黒字転化する見通し
・サブスクリプションの積み上げやイベントマーケティングの拡大で、2021年10月の営業利益率10%超を目標とする
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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