城南進研 Research Memo(4):生徒数の減少が予想以上に拡大し、前年同期比20%近い減収
[19/02/08]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■城南進学研究社<4720>の事業部門別動向
3. 予備校部門
予備校部門の今第2四半期は、売上高が前年同期比18.2%減の997百万円となった。大学受験におけるニーズが多様化したことで、予備校部門は長期低落傾向が続いている。同社もそれに対応すべく、予備校部門の収益構造改革に着手しているが、今第2四半期は想定以上の減収となり、全社ベースの売上高が期初予想に対して未達となったことの主因となった。
予備校部門の収益構造改革については中期経営計画の進捗の項で詳述する。
3月の豊洲教室に続き、11月には新浦安教室を開設。ノウハウを外部に卸売するソリューション事業も順調に拡大
4. くぼたのうけん部門
くぼたのうけんの2019年3月期第2四半期は、売上高は前年同期比19.3%増の68百万円となった。2018年3月に6教室目となる豊洲教室を開設したことや、指導ノウハウを外部の幼稚園・保育園等に販売するソリューション事業の拡大により、売上高が20%近い増収となった。ソリューション事業の契約件数は、今第2四半期に静岡県と山形県の幼稚園と契約を締結し、累計契約数は4件(4園)となった。
今後の展開については、新規教室よりもソリューション事業の拡大が中心となる見込みだ。2019年3月期下期に入り、2018年11月に7教室目となる新浦安教室を開設したが、トレーナーの育成に時間がかかるため、8教室目以降の開設は未定の状況とみられる。一方でくぼた式育脳法を取り入れたいというニーズは強く、現状でも交渉中の案件が複数あるもようで、今後の進展が注目される※。
※取材後の2018年12月26日、同社は「クボタメソッド能力開発教室」を展開する(株)主婦の友リトルランドの発行済株式を100%取得することを発表している。
主要子会社はそれぞれの特長を生かして総じて順調な進捗が続く。今後はシナジー追求の取り組みが注目ポイントに
5. 主要子会社の動向
同社はM&Aや戦略的アライアンスを成長戦略の1つに位置付けていることもあり、年々子会社が増加しつつある。買収された企業は、従来からの経営陣や経営方針、企業カルチャーをリスペクトするという同社の方針のもと、独立して事業を営んでいる。
(1) ジー・イー・エヌ
ジー・イー・エヌは幼児向け英語教室「ズー・フォニックス・アカデミー」を直営とFC合わせて全国で20校を展開している。今第2四半期の売上高は前年同期比5.3%減の150百万円となった。減収ではあるが競争環境などに目立った変化はなく、学校数が増えないなかで期中に生徒数が異動した影響による減収と弊社ではみている。
同社は城南グループの特長の1つとして「英語の城南」というブランドイメージの確立に注力しており、ズー・フォニックスという独特の教育メソッドを有し、英語教育と幼児教育の両方に知見を持つジー・イー・エヌは、今後の同社グループの成長戦略で重要性が一段と増すと弊社ではみている。
(2) リンゴ・エル・エル・シー
(株)リンゴ・エル・エル・シーはTOEFLとIELTSの対策に特化した留学試験対策専門校で、海外有名大学・大学院への豊富な合格実績を誇っている。今第2四半期の売上高は前年同期比横ばいの40百万円となった。
リンゴ・エル・エル・シーも「英語の城南」戦略では重要な位置を占めており、大学入試改革への対応の一環として新教材「5 Codes English」を開発した。また、2018年8月に社会人・企業向け英語教育を手掛ける(株)アイベックがグループ入りしたことで、今後のシナジー追求の取り組みが注目される。
(3) JBSナーサリー
JBSナーサリーは千葉・東京・福岡で8ヶ所の保育園を運営する企業で、2017年5月に同社グループ入りした。今第2四半期の売上高は、6ヶ月間のフル寄与ということもあり、前年同期比27.6%増の152百万円となった。
JBSナーサリーは、同社本体が運営する城南ルミナ保育園とのシナジー追求の一環で、2019年4月に川崎にルミナ保育園を開園予定だ。また、同社は2018年9月に埼玉県を地盤に保育園運営を手掛けるフェアリィーを子会社化したため、それとのシナジー追求の動きも注目される。
(4) 久ケ原スポーツクラブ
久ケ原スポーツクラブは同社のスポーツ事業を担う子会社で、スイミングを中心とするスポーツクラブの運営を行っている。今第2四半期の売上高は前年同期比6.7%増の176百万円となった。スイミングの会員数はほぼ上限に達しているが、スポーツジムやバレエ教室、囲碁、茶道など様々な分野のレッスンを提供することで総会員数の増大を図り、増収につなげた。
今第2四半期からは学童保育にも進出し、現在18名の在籍者数を抱えている。初年度ということで抑制しているが2020年3月期は期初から定員の40名体制で走る見通しとなっている。また、同社が推進するWEB学習システム「デキタス」についても200名超の会員の獲得に成功しており、デキタス事業のベストプラクティスを実現している。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)
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3. 予備校部門
予備校部門の今第2四半期は、売上高が前年同期比18.2%減の997百万円となった。大学受験におけるニーズが多様化したことで、予備校部門は長期低落傾向が続いている。同社もそれに対応すべく、予備校部門の収益構造改革に着手しているが、今第2四半期は想定以上の減収となり、全社ベースの売上高が期初予想に対して未達となったことの主因となった。
予備校部門の収益構造改革については中期経営計画の進捗の項で詳述する。
3月の豊洲教室に続き、11月には新浦安教室を開設。ノウハウを外部に卸売するソリューション事業も順調に拡大
4. くぼたのうけん部門
くぼたのうけんの2019年3月期第2四半期は、売上高は前年同期比19.3%増の68百万円となった。2018年3月に6教室目となる豊洲教室を開設したことや、指導ノウハウを外部の幼稚園・保育園等に販売するソリューション事業の拡大により、売上高が20%近い増収となった。ソリューション事業の契約件数は、今第2四半期に静岡県と山形県の幼稚園と契約を締結し、累計契約数は4件(4園)となった。
今後の展開については、新規教室よりもソリューション事業の拡大が中心となる見込みだ。2019年3月期下期に入り、2018年11月に7教室目となる新浦安教室を開設したが、トレーナーの育成に時間がかかるため、8教室目以降の開設は未定の状況とみられる。一方でくぼた式育脳法を取り入れたいというニーズは強く、現状でも交渉中の案件が複数あるもようで、今後の進展が注目される※。
※取材後の2018年12月26日、同社は「クボタメソッド能力開発教室」を展開する(株)主婦の友リトルランドの発行済株式を100%取得することを発表している。
主要子会社はそれぞれの特長を生かして総じて順調な進捗が続く。今後はシナジー追求の取り組みが注目ポイントに
5. 主要子会社の動向
同社はM&Aや戦略的アライアンスを成長戦略の1つに位置付けていることもあり、年々子会社が増加しつつある。買収された企業は、従来からの経営陣や経営方針、企業カルチャーをリスペクトするという同社の方針のもと、独立して事業を営んでいる。
(1) ジー・イー・エヌ
ジー・イー・エヌは幼児向け英語教室「ズー・フォニックス・アカデミー」を直営とFC合わせて全国で20校を展開している。今第2四半期の売上高は前年同期比5.3%減の150百万円となった。減収ではあるが競争環境などに目立った変化はなく、学校数が増えないなかで期中に生徒数が異動した影響による減収と弊社ではみている。
同社は城南グループの特長の1つとして「英語の城南」というブランドイメージの確立に注力しており、ズー・フォニックスという独特の教育メソッドを有し、英語教育と幼児教育の両方に知見を持つジー・イー・エヌは、今後の同社グループの成長戦略で重要性が一段と増すと弊社ではみている。
(2) リンゴ・エル・エル・シー
(株)リンゴ・エル・エル・シーはTOEFLとIELTSの対策に特化した留学試験対策専門校で、海外有名大学・大学院への豊富な合格実績を誇っている。今第2四半期の売上高は前年同期比横ばいの40百万円となった。
リンゴ・エル・エル・シーも「英語の城南」戦略では重要な位置を占めており、大学入試改革への対応の一環として新教材「5 Codes English」を開発した。また、2018年8月に社会人・企業向け英語教育を手掛ける(株)アイベックがグループ入りしたことで、今後のシナジー追求の取り組みが注目される。
(3) JBSナーサリー
JBSナーサリーは千葉・東京・福岡で8ヶ所の保育園を運営する企業で、2017年5月に同社グループ入りした。今第2四半期の売上高は、6ヶ月間のフル寄与ということもあり、前年同期比27.6%増の152百万円となった。
JBSナーサリーは、同社本体が運営する城南ルミナ保育園とのシナジー追求の一環で、2019年4月に川崎にルミナ保育園を開園予定だ。また、同社は2018年9月に埼玉県を地盤に保育園運営を手掛けるフェアリィーを子会社化したため、それとのシナジー追求の動きも注目される。
(4) 久ケ原スポーツクラブ
久ケ原スポーツクラブは同社のスポーツ事業を担う子会社で、スイミングを中心とするスポーツクラブの運営を行っている。今第2四半期の売上高は前年同期比6.7%増の176百万円となった。スイミングの会員数はほぼ上限に達しているが、スポーツジムやバレエ教室、囲碁、茶道など様々な分野のレッスンを提供することで総会員数の増大を図り、増収につなげた。
今第2四半期からは学童保育にも進出し、現在18名の在籍者数を抱えている。初年度ということで抑制しているが2020年3月期は期初から定員の40名体制で走る見通しとなっている。また、同社が推進するWEB学習システム「デキタス」についても200名超の会員の獲得に成功しており、デキタス事業のベストプラクティスを実現している。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)
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