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RSテクノ Research Memo(4):中国では5社のプレーヤーが8インチウェーハを供給

注目トピックス 日本株
■RS Technologies<3445>のプライムウェーハ事業の現状と見通し

1. 中国のシリコンウェーハ市場の状況
(1) 主なプレーヤーの状況
中国の半導体チップ消費量は世界の40%を占めるまでに成長したが、国産化率はそのうち10%程度にとどまっている。すなわち半導体チップの大多数は輸入されたものであり、国内生産量はまだ少ないということだ。

したがって、主要な半導体材料であるシリコンウェーハの勢力図も上記と似たような状況にある。前述のように、半導体の量産では最大の12インチウェーハを始めとして様々なサイズのものが使用されている。このうち、中国国内で生産されているウェーハは8インチウェーハが最大かつ最先端となっている。中国国内にも12インチウェーハを使用する半導体チップ製造工場は存在するが、材料の12インチウェーハは日本など海外からほぼすべてを輸入しているとみられる。

中国には現状、10数社のシリコンウェーハメーカーがあると言われている。それらの中で8インチウェーハの供給ができている事業者は同社の連結子会社であるGRITEKも含めて5社程度と言われている。足元の生産能力は各社月間5万枚〜10万枚で、5社合計では30万枚程度と推測されている。1つ注意を要するのは、これらのメーカーが必ずしも公称能力どおりに製品を出荷できているわけではないということだ。その中でGRITEKは8インチウェーハの実生産量が公称能力を上回っている数少ない企業となっている(詳細は後述するがGRITEKはデボトルで生産能力拡大を果たしている)。

これらの企業はいずれも、積極的な能力増設計画を有している。各社の増産時期はバラバラで詳細は不明であるが、2020年〜2021年頃には中国の8インチウェーハの生産能力は、現状の月間30万枚から100万枚以上へと、3倍以上に増加する見通しとなっている。

(2) 中国のマーケットの現状
各社の積極的な設備能力増強の背景には、中国におけるシリコンウェーハの潜在市場が膨大であり、国家の支援もあって急成長のチャンスが非常に大きいということがある。現状、中国国内の8インチウェーハの市場は月間50万枚と言われている。これが2021〜2022年ころには100万枚に増加するという見方がされている。中国政府が2015年5月に発表した「中国製造2025」(Made in China 2025)では、ICの国産化率について2020年に40%、2025年に70%という目標が明示されている。仮にこの目標が現実になれば、中国国内のシリコンウェーハ需要は急拡大し、8インチウェーハだけをとっても月間100万枚をはるかに上回る需要量となる可能性が高い。

中国国内で生産されたシリコンウェーハは、国内の半導体工場に出荷され、各種半導体チップの材料として使用されている。サイズが最大でも8インチであることから、メモリやCPU向けではなく、ロジック系ICやASIC、パワーIC等の生産に使用されているとみられる。

シリコンウェーハの実際の製造では、その直接の原料である多結晶シリコンを始め、各種製造装置(単結晶引上機や切断機、研磨機など)、副資材(石英るつぼや研磨用のコンパウンド(磨き粉)、研磨布など)などが必要であり、これらのサプライチェーンの整備が重要な要素となっている。このうち、多結晶シリコンの供給については中国国内での調達が十分可能な状況あるようだ。石英るつぼも同様だ。製造装置については、韓国や日本、中国などのメーカーから調達が可能となっているもようだ。こうした状況を鑑みると、中国国内でのシリコンウェーハの製造は問題なく実現できる状況にあると言える。


連結子会社GRITEKが8インチ換算で月間20万枚を超えるペースでプライムウェーハを安定生産
2. 現在のプライムウェーハ事業
(1) これまでの経緯
同社は2017年12月に中国の中央政府直属企業である北京有色金属研究総院(現有研科技集団有限公司、以下、GRINM)及び福建倉元投資有限公司(以下、福建倉元)と3社間で合弁契約を締結し、2018年1月からプライムウェーハの製造販売事業に進出した。具体的スキームは、同社とGRINM、福建倉元がそれぞれ、45%、49%、6%を出資して合弁企業の北京有研RS半導体科技有限公司(以下、BGRS)を設立し、BGRSの下にGRINMの100%子会社で、実際のプライムウェーハ製造を行うGRITEKを収めるというものだ(なお、同社の出資分(45%相当)について、同社は当初60%、1年後25%、2年後15%と3回に分けて出資する契約となっている)。

このスキームの最大のポイントは、合弁企業の出資3社の出資比率にある。福建倉元は福建省に籍を置く国内企業であるため、GRINMと合わせた中国側の出資比率が55%となり、BGRS及びGRITEKは内資企業(国内企業)として扱われる。GRITEKが内資企業であることは、中央政府や地方政府から各種の補助金等を得ることができ、設備投資や事業運営上、外資企業に比べて優位に立つことができる点で大きなメリットがある。他方、福建倉元は同社の方永義(ほうながよし)社長の親族企業であり、同社側が51%を保有して経営の実権を確保し、GRITEKを同社の連結子会社としている。

(2) GRITEKの操業状況
GRITEKはGRINMの直系子会社として高い技術力を有し、公称生産能力以上の実生産能力を有する数少ないプライムウェーハメーカーだ。2018年1月に同社の連結子会社となって以降も、順調な操業が続いている。

GRITEKは北京工場を有し、一貫メーカーとしてシリコンインゴットの引き上げからシリコンウェーハ加工までを行っている。シリコンウェーハの販売に加えて、シリコンインゴットでの販売も行っている

シリコンウェーハについては、生産品のサイズは8インチのほかに、5インチ、6インチのウェーハで、生産能力は全口径を8インチ換算して月間20万枚となっている。そのうち8インチについては、子会社化当時は月間5万枚とされていたが、同社の連結子会社となった2018年1月以降、デボトルネック(ボトルネックの解消)で実生産能力を引き上げ、現状では月間8万枚の生産も可能な状況にあるもようだ。

実際の生産動向は、2018年1月時点では8インチ換算ベースで月間15〜16万枚の生産量だったが、その後は月を追って拡大し4月には23〜24万枚に達した。5月以降は20〜22万枚のレンジで安定した操業が続いている。

シリコンインゴットについては、月間17トンの生産能力を有し、FZ法とCZ法の2つの製法で製造している。生産されたインゴットは一部を自社消費してシリコンウェーハに加工して販売するほか、一部はインゴットとして外販している。この事実は、中国のプライムウェーハメーカー間の技術や資金力の差が大きいことや、その中でGRITEKが技術的優位性を有していること、さらにはGRITEKが比較的容易にウェーハの生産能力を増強することができることなどを示唆している。

GRITEKの業績は同社の業績の「プライムシリコンウェーハ製造販売事業」セグメントに反映されている。売上高の品目別内訳は開示されていないが、弊社では8インチウェーハの売上高が約3分の1を占めていると推測している。GRITEKの業績で注目されるのは営業利益率だ。第3四半期(7月−9月期)は営業利益率が22.3%に達した。これは一時的なものとみられるが、今後も15%〜20%の営業利益率を継続して達成できることに期待が高まる。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川裕之)



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