エクスモーション Research Memo(1):2ケタ増収増益が続く、組込みソフト開発コンサルティング会社
[19/02/27]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■要約
エクスモーション<4394>は、組込みソフトウェア※開発の課題を解決するコンサルティング会社。問題の発見や解決策の提案だけでなく、同社社員が開発現場で問題を解決し、プロジェクトを成功に導くまでをワンストップで実践・提供するオンリーワンのビジネスモデルが強みとなっており、「技術参謀」として顧客からも高い評価を受けている。主要顧客はSUBARU<7270>や本田技研工業(ホンダ<7267>)、ネクスティエレクトロニクス(トヨタ自動車<7203>)と、日本を代表する大企業が並ぶ。2018年7月に東証マザーズ市場に上場した。
※組込みソフトウェアとは家電製品や情報通信機器、産業機器、自動車等が持つ特定機能を動作・制御するための専用ソフトウェアを指す。特にここ数年は自動車分野においてADAS(先進運転支援システム)の搭載や電動化が進むなど、多種多様な新機能の開発が進んでおり、組込みソフトウェアの開発も活発化している。
1. 2018年11月期業績
2018年11月期の業績は売上高で前期比20.2%増の834百万円、経常利益で同16.3%増の146百万円と2ケタ増収増益となった。株式上場関連費用を計上したことで利益率は一時的に低下したものの、会社計画どおりの着地となった。主要顧客である大手自動車メーカーで、CASE※を中心に新規開発プロジェクトが増加傾向にあり、これらプロジェクト向けのコンサルティングサービスが順調に拡大した。旺盛な需要に対応するため、直近2年間でコンサルティング要員を1.5倍に増員し(2016年11月期末29名→2018年11月期末43名)、これら人材が戦力化してきたことも高成長につながった。
※CASEとは、Connectivity(接続性)、Autonomous(自動運転)、Shared & Services(カーシェアリングとサービス/シェアリングのみを指す場合もある)、Electric(電動化)の頭文字を取った造語。2016年のパリモーターショーにおいて、Daimlerの会長を務めるディーター・ツェッチェ氏が発表した中長期戦略の中で用いたのが始まりで、自動車業界における開発の中心テーマとなっている。
2. 2019年11月期業績見通し
2019年11月期の業績は売上高で前期比19.1%増の993百万円、経常利益で同22.7%増の179百万円と2ケタ増収増益が続く見通し。上期は売上高で前年同期比12.9%増の443百万円、経常利益で同32.3%減の60百万円と増収減益見込みだが、これは上期に人材採用を積極的に行い、関連費用が増加する計画となっているため。今期はコンサルティング要員を10名程度増員する予定となっている。売上高に関しては、半年程度先までの受注がほぼ確定しているため、確度の高い計画になっていると考えられる。下期も需要が引き続き旺盛なことや、新たに採用するコンサルティング要員の戦力化が見込めることから収益は一段と拡大する見通しだ。
3. 今後の成長戦略
今後の成長戦略としては、コンサルティング要員を年間10名程度のペースで増員しながら、自動車業界だけでなくその他業界へと顧客の裾野を広げていくことで年率2ケタ台の増収増益を実現していく方針となっている。既に、二輪車メーカーのプロジェクトが始まっているほか、産業機器や情報家電からの引き合いも今後拡大していくことが見込まれる。IoT社会が到来するなかで、これらハードウェア製品に搭載される組込みソフトウェアについても品質改善要求が高まっているためで、今後の成長ポテンシャルは大きく、需要も旺盛なことから、コンサルティング要員の採用・育成が順調に進めば年率2ケタ台の収益成長は十分可能であり、増収効果によって経常利益率も徐々に上昇していくものと弊社では見ている。
■Key Points
・組込みソフトウェアの品質改善等を行うコンサルティング会社で、自動車業界向けを中心に成長中
・開発現場で設計技術を用いながら問題解決に導く、オンリーワンのビジネスモデルが最大の強み
・潜在需要は旺盛で、コンサルティング要員の増強により、顧客の裾野を拡大しながら高成長を目指す方針
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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エクスモーション<4394>は、組込みソフトウェア※開発の課題を解決するコンサルティング会社。問題の発見や解決策の提案だけでなく、同社社員が開発現場で問題を解決し、プロジェクトを成功に導くまでをワンストップで実践・提供するオンリーワンのビジネスモデルが強みとなっており、「技術参謀」として顧客からも高い評価を受けている。主要顧客はSUBARU<7270>や本田技研工業(ホンダ<7267>)、ネクスティエレクトロニクス(トヨタ自動車<7203>)と、日本を代表する大企業が並ぶ。2018年7月に東証マザーズ市場に上場した。
※組込みソフトウェアとは家電製品や情報通信機器、産業機器、自動車等が持つ特定機能を動作・制御するための専用ソフトウェアを指す。特にここ数年は自動車分野においてADAS(先進運転支援システム)の搭載や電動化が進むなど、多種多様な新機能の開発が進んでおり、組込みソフトウェアの開発も活発化している。
1. 2018年11月期業績
2018年11月期の業績は売上高で前期比20.2%増の834百万円、経常利益で同16.3%増の146百万円と2ケタ増収増益となった。株式上場関連費用を計上したことで利益率は一時的に低下したものの、会社計画どおりの着地となった。主要顧客である大手自動車メーカーで、CASE※を中心に新規開発プロジェクトが増加傾向にあり、これらプロジェクト向けのコンサルティングサービスが順調に拡大した。旺盛な需要に対応するため、直近2年間でコンサルティング要員を1.5倍に増員し(2016年11月期末29名→2018年11月期末43名)、これら人材が戦力化してきたことも高成長につながった。
※CASEとは、Connectivity(接続性)、Autonomous(自動運転)、Shared & Services(カーシェアリングとサービス/シェアリングのみを指す場合もある)、Electric(電動化)の頭文字を取った造語。2016年のパリモーターショーにおいて、Daimlerの会長を務めるディーター・ツェッチェ氏が発表した中長期戦略の中で用いたのが始まりで、自動車業界における開発の中心テーマとなっている。
2. 2019年11月期業績見通し
2019年11月期の業績は売上高で前期比19.1%増の993百万円、経常利益で同22.7%増の179百万円と2ケタ増収増益が続く見通し。上期は売上高で前年同期比12.9%増の443百万円、経常利益で同32.3%減の60百万円と増収減益見込みだが、これは上期に人材採用を積極的に行い、関連費用が増加する計画となっているため。今期はコンサルティング要員を10名程度増員する予定となっている。売上高に関しては、半年程度先までの受注がほぼ確定しているため、確度の高い計画になっていると考えられる。下期も需要が引き続き旺盛なことや、新たに採用するコンサルティング要員の戦力化が見込めることから収益は一段と拡大する見通しだ。
3. 今後の成長戦略
今後の成長戦略としては、コンサルティング要員を年間10名程度のペースで増員しながら、自動車業界だけでなくその他業界へと顧客の裾野を広げていくことで年率2ケタ台の増収増益を実現していく方針となっている。既に、二輪車メーカーのプロジェクトが始まっているほか、産業機器や情報家電からの引き合いも今後拡大していくことが見込まれる。IoT社会が到来するなかで、これらハードウェア製品に搭載される組込みソフトウェアについても品質改善要求が高まっているためで、今後の成長ポテンシャルは大きく、需要も旺盛なことから、コンサルティング要員の採用・育成が順調に進めば年率2ケタ台の収益成長は十分可能であり、増収効果によって経常利益率も徐々に上昇していくものと弊社では見ている。
■Key Points
・組込みソフトウェアの品質改善等を行うコンサルティング会社で、自動車業界向けを中心に成長中
・開発現場で設計技術を用いながら問題解決に導く、オンリーワンのビジネスモデルが最大の強み
・潜在需要は旺盛で、コンサルティング要員の増強により、顧客の裾野を拡大しながら高成長を目指す方針
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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