SFP Research Memo(8):2020年2月期は増収ながら一旦減益となる見通し
[19/04/26]
提供元:株式会社フィスコ
提供元:株式会社フィスコ
注目トピックス 日本株
■業績見通し
2020年2月期の業績予想についてSFPホールディングス<3198>は、売上高を前期比3.3%増の39,000百万円、営業利益を同17.4%減の2,400百万円、経常利益を同16.2%減の2,700百万円、親会社株主に帰属する当期純利益を同18.2%減の1,600百万円と増収ながら不採算店の撤退等により一旦減益となる見通しとしている。
「アライアンス構想」の第1号であるJS社の連結化が増収に寄与。ただ、緩やかな増収率にとどまるのは、新規出店を7店舗に抑え、既存店のテコ入れを図るとともに、不採算店の撤退を積極的に進めることで、より筋肉質な経営体制へと改善を図ることが理由である。特に、新規採用や撤退店舗の人員を既存店へ配置し、生産性の向上に取り組む方針である。
利益面でも、既存店のテコ入れ(改装費や修繕費)や不採算店の撤退に係る費用のほか、今後の成長加速に向けた先行費用(人員増強に伴う人件費、M&Aの実現に向けた事前費用等)により、一旦減益となる見通しである。
したがって、業績面では踊り場が続くことになるが、今期については、前述のとおり、守り(新規出店の抑制や不採算店舗の撤退に伴う既存店の強化)と攻め(「アライアンス構想」の推進)の取り組みにより、今後の成長戦略を進めていくための基盤作りの1年として認識する必要がある。
弊社では、同社の業績予想の水準は最低限のコミットメントとして捉えている。また、「アライアンス構想」を進めるにあたって、まずは同社自身の既存店を強化し、収益基盤を盤石な状態にしておくことは合理的な判断であると評価しており、そのプロセスにおいて、業績面での踊り場が続くこともやむを得ないものと受け止めている。最大の注目点は、「アライアンス構想」を成功に導くための道筋であり、第1号であるJS社とのPMI(総合プロセスにおけるシナジー創出)の成果はもちろん、それに続く提携先の獲得など、いかに具体的な実績を示していくのかにあると言える。それによって、今後の提携先拡大に向けた確度やスピードにも影響が出てくるものと見ている。特に、アライアンスにより今後3年間で店舗数が現状の229店舗から470店舗程度に増加すると計画している模様であるが、そのスピードやPMIの状況によっては業績の上振れ要因となる可能性にも注意が必要である。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)
<MH>
2020年2月期の業績予想についてSFPホールディングス<3198>は、売上高を前期比3.3%増の39,000百万円、営業利益を同17.4%減の2,400百万円、経常利益を同16.2%減の2,700百万円、親会社株主に帰属する当期純利益を同18.2%減の1,600百万円と増収ながら不採算店の撤退等により一旦減益となる見通しとしている。
「アライアンス構想」の第1号であるJS社の連結化が増収に寄与。ただ、緩やかな増収率にとどまるのは、新規出店を7店舗に抑え、既存店のテコ入れを図るとともに、不採算店の撤退を積極的に進めることで、より筋肉質な経営体制へと改善を図ることが理由である。特に、新規採用や撤退店舗の人員を既存店へ配置し、生産性の向上に取り組む方針である。
利益面でも、既存店のテコ入れ(改装費や修繕費)や不採算店の撤退に係る費用のほか、今後の成長加速に向けた先行費用(人員増強に伴う人件費、M&Aの実現に向けた事前費用等)により、一旦減益となる見通しである。
したがって、業績面では踊り場が続くことになるが、今期については、前述のとおり、守り(新規出店の抑制や不採算店舗の撤退に伴う既存店の強化)と攻め(「アライアンス構想」の推進)の取り組みにより、今後の成長戦略を進めていくための基盤作りの1年として認識する必要がある。
弊社では、同社の業績予想の水準は最低限のコミットメントとして捉えている。また、「アライアンス構想」を進めるにあたって、まずは同社自身の既存店を強化し、収益基盤を盤石な状態にしておくことは合理的な判断であると評価しており、そのプロセスにおいて、業績面での踊り場が続くこともやむを得ないものと受け止めている。最大の注目点は、「アライアンス構想」を成功に導くための道筋であり、第1号であるJS社とのPMI(総合プロセスにおけるシナジー創出)の成果はもちろん、それに続く提携先の獲得など、いかに具体的な実績を示していくのかにあると言える。それによって、今後の提携先拡大に向けた確度やスピードにも影響が出てくるものと見ている。特に、アライアンスにより今後3年間で店舗数が現状の229店舗から470店舗程度に増加すると計画している模様であるが、そのスピードやPMIの状況によっては業績の上振れ要因となる可能性にも注意が必要である。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)
<MH>