日本モーゲジS Research Memo(5):住宅金融事業は安定収益基盤、住宅瑕疵保険等事業はシステム投資による効果
[19/06/10]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■日本モーゲージサービス<7192>の事業環境
1.住宅金融事業は10-20%と安定成長が継続
住宅金融事業は安定収益基盤となっている。融資実行件数では、2019年3月期は4,894件(前期比34.8%増)となり、2017年3月期の4,468件を上回っている。これはMSJフラット35が確かに伸びているが、新製品の効果も大きく、事業者のあらゆる住宅販売ニーズに対応するラインナップを広げてきた成果である。また、2017年3月期に前期比36.8%増と大きく伸び、2018年3月期は18.7%減と落ち込んだようにみえるが、2017年3月期はマイナス金利による借り換え需要が押し上げているため。借り換え需要に伴う影響を差し引くと、直近5年間の成長率は年平均10-20%と安定成長が継続していることになる。
2.住宅瑕疵保険等事業はシステム投資による効果が現れる
住宅瑕疵保険等事業については、保険証券、保証書、適合証などの発行件数の推移をみると、2019年3月期は111,640件(前期比3.7%増)である。直近5年間で見ると2ケタ増が続いていたこともあり、やや踊り場に来ている感はある。ただし、住宅瑕疵保険は自動車で言う自賠責保険のような法定義務保険であり、同社の場合はネット保険のようにほぼWEB対応となっている。そのため固定費が掛からないため、営業利益率が上昇している。当初4%程度の営業利益率だったが、足元では13%程度に上昇している。営業利益率については、同社が先行投資で進めていたシステム対応による効果が現れていることになる。このIT投資が同社の優位性にもつながっている。
3. 住宅アカデメイア事業は今後のストックビジネスとして成長期待が大きい
住宅アカデメイア事業については、設備修理延長保証、メンテナンス保証などのプログラム件数推移をみると、2019年3月期は19,430件(前期比65.4%増)と大きく伸びている。住宅完成引渡後(ストック住宅)の住生活に関する保証プログラムとなる、住宅設備延長修理保証、住宅メンテナンス保証、住宅リペア保証、緊急駆けつけ保証等を提供しているが、大手デベロッパーからの受注が増えたことが大きく影響している。これもシステム連動となっているため、固定費がかからず利益率が高いことから、まだ小さいセグメントではあるが、今後のストックビジネスとして成長期待が大きい。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 村瀬智一)
<SF>
1.住宅金融事業は10-20%と安定成長が継続
住宅金融事業は安定収益基盤となっている。融資実行件数では、2019年3月期は4,894件(前期比34.8%増)となり、2017年3月期の4,468件を上回っている。これはMSJフラット35が確かに伸びているが、新製品の効果も大きく、事業者のあらゆる住宅販売ニーズに対応するラインナップを広げてきた成果である。また、2017年3月期に前期比36.8%増と大きく伸び、2018年3月期は18.7%減と落ち込んだようにみえるが、2017年3月期はマイナス金利による借り換え需要が押し上げているため。借り換え需要に伴う影響を差し引くと、直近5年間の成長率は年平均10-20%と安定成長が継続していることになる。
2.住宅瑕疵保険等事業はシステム投資による効果が現れる
住宅瑕疵保険等事業については、保険証券、保証書、適合証などの発行件数の推移をみると、2019年3月期は111,640件(前期比3.7%増)である。直近5年間で見ると2ケタ増が続いていたこともあり、やや踊り場に来ている感はある。ただし、住宅瑕疵保険は自動車で言う自賠責保険のような法定義務保険であり、同社の場合はネット保険のようにほぼWEB対応となっている。そのため固定費が掛からないため、営業利益率が上昇している。当初4%程度の営業利益率だったが、足元では13%程度に上昇している。営業利益率については、同社が先行投資で進めていたシステム対応による効果が現れていることになる。このIT投資が同社の優位性にもつながっている。
3. 住宅アカデメイア事業は今後のストックビジネスとして成長期待が大きい
住宅アカデメイア事業については、設備修理延長保証、メンテナンス保証などのプログラム件数推移をみると、2019年3月期は19,430件(前期比65.4%増)と大きく伸びている。住宅完成引渡後(ストック住宅)の住生活に関する保証プログラムとなる、住宅設備延長修理保証、住宅メンテナンス保証、住宅リペア保証、緊急駆けつけ保証等を提供しているが、大手デベロッパーからの受注が増えたことが大きく影響している。これもシステム連動となっているため、固定費がかからず利益率が高いことから、まだ小さいセグメントではあるが、今後のストックビジネスとして成長期待が大きい。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 村瀬智一)
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