テクマト Research Memo(9):中期経営計画1年目は順調な滑り出し
[19/06/19]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■テクマトリックス<3762>の今後の見通し
3. 中期経営計画「GO BEYOND 3.0」の進捗状況
(1) 事業戦略と1年目の評価
2019年3月期から新たにスタートした3ヶ年の中期経営計画「GO BEYOND 3.0」では、「クラウド関連事業の戦略的・加速度的推進」と「セキュリティ&セイフティ(安心と安全)の追求」という前中期経営計画の事業戦略を踏襲しつつ、新たに「事業運営体制の多様化」「サービスの加速化」「データの利活用」「BtoC市場への参入」「海外市場での事業を加速」「事業運営基盤の強化」「M&A」の7つのテーマを掲げて、その取り組みを進めている。
1年目の進捗と評価に関しては、おおむね順調に推移したと見られる。なかでも医療分野における取り組みが目立っているが、これはNOBORIに出資した三井物産のネットワークを活用できたことも一因となっている。ベンチャー企業との協業案件には、同ネットワークを通じての取り組みもあり、今後も幅広いネットワークを活用した医療分野での事業拡大が期待される。
(2) 経営数値目標
中期経営計画にける業績数値目標については、1年目の2019年3月期が計画を上回り、2年目の2020年3月期についても当初目標値を上回る見込みとなっている。最終年度となる2021年3月期については売上高で280億円、営業利益で27億円と当初目標値を据え置いている。なお、この目標値は既存事業の成長だけで達成していく計画となっており、M&Aやこれから開始する新規事業による効果は織り込んでいない。
事業セグメント別で見れば、情報基盤事業は売上高、営業利益ともに1年目、2年目ともに当初計画を上回るペースとなっており、最終年度に売上高で18,500百万円、営業利益で1,750百万円を目標としている。ただ、営業利益に関しては既に2020年3月期で1,800百万円が見込まれることから、順調に進めば2021年3月期は売上高、営業利益とも上振れする可能性がある。一方、アプリケーション・サービス事業については1年目、2年目ともに売上高は当初計画とほぼ同じペースで推移する中で、営業利益はそれぞれ下回る格好となっているが、その要因は、中期経営計画策定段階ではまだ十分に見えていなかった医療分野における新規事業の開発投資が具体化したことや、CRM分野におけるタイ拠点の体制強化などの先行投資である。とはいえ、全体的に見れば2020年3月期も保守的な計画となっており、2021年3月期も市場環境が大きく変化しなければ、当初計画を上回る可能性が高いと弊社では見ている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
<MH>
3. 中期経営計画「GO BEYOND 3.0」の進捗状況
(1) 事業戦略と1年目の評価
2019年3月期から新たにスタートした3ヶ年の中期経営計画「GO BEYOND 3.0」では、「クラウド関連事業の戦略的・加速度的推進」と「セキュリティ&セイフティ(安心と安全)の追求」という前中期経営計画の事業戦略を踏襲しつつ、新たに「事業運営体制の多様化」「サービスの加速化」「データの利活用」「BtoC市場への参入」「海外市場での事業を加速」「事業運営基盤の強化」「M&A」の7つのテーマを掲げて、その取り組みを進めている。
1年目の進捗と評価に関しては、おおむね順調に推移したと見られる。なかでも医療分野における取り組みが目立っているが、これはNOBORIに出資した三井物産のネットワークを活用できたことも一因となっている。ベンチャー企業との協業案件には、同ネットワークを通じての取り組みもあり、今後も幅広いネットワークを活用した医療分野での事業拡大が期待される。
(2) 経営数値目標
中期経営計画にける業績数値目標については、1年目の2019年3月期が計画を上回り、2年目の2020年3月期についても当初目標値を上回る見込みとなっている。最終年度となる2021年3月期については売上高で280億円、営業利益で27億円と当初目標値を据え置いている。なお、この目標値は既存事業の成長だけで達成していく計画となっており、M&Aやこれから開始する新規事業による効果は織り込んでいない。
事業セグメント別で見れば、情報基盤事業は売上高、営業利益ともに1年目、2年目ともに当初計画を上回るペースとなっており、最終年度に売上高で18,500百万円、営業利益で1,750百万円を目標としている。ただ、営業利益に関しては既に2020年3月期で1,800百万円が見込まれることから、順調に進めば2021年3月期は売上高、営業利益とも上振れする可能性がある。一方、アプリケーション・サービス事業については1年目、2年目ともに売上高は当初計画とほぼ同じペースで推移する中で、営業利益はそれぞれ下回る格好となっているが、その要因は、中期経営計画策定段階ではまだ十分に見えていなかった医療分野における新規事業の開発投資が具体化したことや、CRM分野におけるタイ拠点の体制強化などの先行投資である。とはいえ、全体的に見れば2020年3月期も保守的な計画となっており、2021年3月期も市場環境が大きく変化しなければ、当初計画を上回る可能性が高いと弊社では見ている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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