ギフト Research Memo(1):横浜発、世界を目指すラーメン店チェーン
[19/07/30]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■要約
ギフト<9279>は、「横浜家系ラーメン」を主体とした直営ラーメン店の運営、及びプロデュース店(契約先店舗)への食材や運営ノウハウの提供などを行っている。直営店ではクリーミーなスープが特徴の「横浜家系ラーメン」のほか、「釜焚きとんこつばってんラーメン/がっとん」や「豚山」、米国で「E.A.K.」といったブランドで店舗展開をしている。現在は、主力業態である「横浜家系ラーメン」及び「豚山」の出店に軸足を置いており、出店は人口集中エリアの駅前繁華街や郊外ロードサイドが多い。自社製麺工場を有し、麺やOEM生産によるタレ・スープ・ギョーザなどプライベートブランド(PB)商品を、直営店とプロデュース店に供給している。2019年10月期第2四半期末時点の店舗数は、直営店77店(うち米国2店)、プロデュース店358店となっている。
同社は、出店や製造、教育といった重要な機能を内製化している。出店は競合状況などを総合的に勘案し、プロデュース店を含め同社が一元的に意思決定を行っている。新業態開発は市場で評価されている業態を開発し、最近では「豚山」という成功例がある。教育・研修体制や評価・人事制度が確立されており、離職率が他店に比べ低い。これらは個店経営が多いラーメン店をチェーン化できた理由だが、なかでも最大の理由は麺やタレ、スープなどPB商品の製造にある。PB商品があるため、直営店もプロデュース店も安定した味と品質を維持することができる。また、店内の仕込みを減らせるので、コスト高や匂いによる出店制約などのデメリットもない。このように職人なしで「横浜家系ラーメン」業態を確立したことが、同社の強みとなっている。
2019年10月期第2四半期の業績は、売上高4,334百万円(前年同期比29.3%増)、営業利益550百万円(同27.1%増)となった。同社は、国内で直営店出店を加速させるとともにプロデュース店の出店も着実に進めた。一方、サービスや販促策の強化、トータルコストの削減などにも取り組んだ。この結果、期初業績見通しに対して売上高で274百万円、営業利益で110百万円の超過達成となった。同社は2019年10月期業績見通しを、売上高8,630百万円(前期比23.8%増)、営業利益865百万円(同11.5%増)と見込んでいる。既存店売上は11月−6月累計値で2.5%増と好調に推移、出店数も計画を上回るピッチで進展している。このため通期業績も、第2四半期同様、期初業績見通しを上回って着地する可能性が高まったと言えるだろう。
同社は「横浜家系ラーメンを世界への贈り物に!」を事業コンセプトに、長期的に国内1,000店、海外1,000店を目指している。足元の状況は、関東での出店が順調に拡大している。関東以外の出店も、関西、中部エリアで出店強化を開始している。新業態は「豚山」が期待される。海外はニューヨーク2号店が2019年7月17日にオープンした。こうした状況を持続できれば、店舗数や売上高を年々増やしながら、原価や本部コストなどの面でスケールメリットが広がっていくことが予想される。このため、中期的に、売上高は増収幅を広げながら拡大、利益は利益率の向上を伴いながら尻上がりに増加大していくことが期待される。
■Key Points
・「横浜家系ラーメン」中心に多彩なブランドと立地で展開
・2019年10月期業績は期初見通しを超過達成する勢い
・長期的に国内1,000店、海外1,000店を目指す
(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)
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ギフト<9279>は、「横浜家系ラーメン」を主体とした直営ラーメン店の運営、及びプロデュース店(契約先店舗)への食材や運営ノウハウの提供などを行っている。直営店ではクリーミーなスープが特徴の「横浜家系ラーメン」のほか、「釜焚きとんこつばってんラーメン/がっとん」や「豚山」、米国で「E.A.K.」といったブランドで店舗展開をしている。現在は、主力業態である「横浜家系ラーメン」及び「豚山」の出店に軸足を置いており、出店は人口集中エリアの駅前繁華街や郊外ロードサイドが多い。自社製麺工場を有し、麺やOEM生産によるタレ・スープ・ギョーザなどプライベートブランド(PB)商品を、直営店とプロデュース店に供給している。2019年10月期第2四半期末時点の店舗数は、直営店77店(うち米国2店)、プロデュース店358店となっている。
同社は、出店や製造、教育といった重要な機能を内製化している。出店は競合状況などを総合的に勘案し、プロデュース店を含め同社が一元的に意思決定を行っている。新業態開発は市場で評価されている業態を開発し、最近では「豚山」という成功例がある。教育・研修体制や評価・人事制度が確立されており、離職率が他店に比べ低い。これらは個店経営が多いラーメン店をチェーン化できた理由だが、なかでも最大の理由は麺やタレ、スープなどPB商品の製造にある。PB商品があるため、直営店もプロデュース店も安定した味と品質を維持することができる。また、店内の仕込みを減らせるので、コスト高や匂いによる出店制約などのデメリットもない。このように職人なしで「横浜家系ラーメン」業態を確立したことが、同社の強みとなっている。
2019年10月期第2四半期の業績は、売上高4,334百万円(前年同期比29.3%増)、営業利益550百万円(同27.1%増)となった。同社は、国内で直営店出店を加速させるとともにプロデュース店の出店も着実に進めた。一方、サービスや販促策の強化、トータルコストの削減などにも取り組んだ。この結果、期初業績見通しに対して売上高で274百万円、営業利益で110百万円の超過達成となった。同社は2019年10月期業績見通しを、売上高8,630百万円(前期比23.8%増)、営業利益865百万円(同11.5%増)と見込んでいる。既存店売上は11月−6月累計値で2.5%増と好調に推移、出店数も計画を上回るピッチで進展している。このため通期業績も、第2四半期同様、期初業績見通しを上回って着地する可能性が高まったと言えるだろう。
同社は「横浜家系ラーメンを世界への贈り物に!」を事業コンセプトに、長期的に国内1,000店、海外1,000店を目指している。足元の状況は、関東での出店が順調に拡大している。関東以外の出店も、関西、中部エリアで出店強化を開始している。新業態は「豚山」が期待される。海外はニューヨーク2号店が2019年7月17日にオープンした。こうした状況を持続できれば、店舗数や売上高を年々増やしながら、原価や本部コストなどの面でスケールメリットが広がっていくことが予想される。このため、中期的に、売上高は増収幅を広げながら拡大、利益は利益率の向上を伴いながら尻上がりに増加大していくことが期待される。
■Key Points
・「横浜家系ラーメン」中心に多彩なブランドと立地で展開
・2019年10月期業績は期初見通しを超過達成する勢い
・長期的に国内1,000店、海外1,000店を目指す
(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)
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