芙蓉リース Research Memo(1):2019年3月期の業績は増収増益となり、過去最高を更新
[19/07/30]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■要約
1. 会社概要
芙蓉総合リース<8424>は、1969年に富士銀行(現みずほフィナンシャルグループ<8411>)や丸紅<8002>など芙蓉グループ6社にて設立された総合リース会社である。情報関連や事務機器、不動産リースなどに強みがあり、年間の契約実行高1兆1,872億円、営業資産残高2兆2,628億円(2019年3月期実績)は業界6位に位置する。資産管理やコストコントロール、専門性を生かしたノウハウなど、顧客の課題に対する高度なソリューション力を発揮することで営業資産を積み上げ、業績は順調に拡大している。
2. 中期経営計画
同社は2022年3月期を最終年度とする中期経営計画「Frontier Expansion 2021」(5ヶ年)を推進している。「前例のない場所へ。」をスローガンに掲げ、新しいビジネス領域やビジネスモデルへ挑戦することにより、事業ポートフォリオの「フロンティア」を拡大し、国内リース事業を取り巻く環境が大きく変化するなかでも持続的に成長する企業グループを目指す。また、最終年度の目標として、営業資産残高を2兆5,000億円(年平均伸び率4.1%)、ROA(営業資産経常利益率)を2.0%(0.4ptの改善)、経常利益を500億円(年平均伸び率9.8%)を掲げている。特に、経常利益目標のハードルが高いが、営業資産残高の積み上げとROA向上の両方の達成(掛け合わせ)により実現するシナリオとなっている。
3. 2019年3月期決算の概要
2019年3月期の業績は、売上高が前期比4.7%増の6,181億円、営業利益が同9.3%増の357億円、経常利益が同11.3%増の392億円と増収増益となり、売上高、利益ともに過去最高を連続更新した。「不動産」や「航空機」など戦略分野における「営業資産残高」の積み上げや、「ノンアセット収益」の拡大などに加え、(株)インボイスの連結効果(6ヶ月分)が業績の伸びをけん引した。また、「契約実行高」についても、アクリーティブ(株)を中心としたファクタリングが大きく伸びたほか、航空機の新規実行や新たな太陽光発電所の稼働などにより順調に拡大。ROAも1.77%(前期は1.67%)に改善している。戦略面においても、一括請求サービスを提供するインボイスの連結化によるBPO事業(新領域)の強化を始め、「ヘルスケアアドバイザリー室(現ヘルスケア・アドバイザリー部)」の新設(医療・福祉)、大型植物工場事業への参画(エネルギー・環境)など、今後の事業拡大に向けて大きな成果を残すことができた。
4. 2020年3月期の業績見通し
中期経営計画の3年目(中間点)となる2020年3月期の業績予想について同社は、売上高を前期比13.2%増の7,000億円、営業利益を同10.5%増の395億円、経常利益を同7.2%増の420億円と、引き続き増収増益を見込んでいる。なお、経常利益については、中間目途値(380億円〜420億円)のレンジ上限の水準となっている。また、配当についても、前期比12円増配の1株当たり年間200円を予定。引き続き、各戦略分野の進捗やROA改善に向けた道筋に注目していきたい。
■Key Points
・2019年3月期の業績は増収増益となり、過去最高を連続更新
・良質な資産の積み上げとノンアセット収益の拡大などが業績の伸びをけん引
・戦略面でも、BPO事業(新領域)の強化など、今後の事業拡大に向けて大きな成果
・2020年3月期も引き続き増収増益(増配)を見込む
(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)
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1. 会社概要
芙蓉総合リース<8424>は、1969年に富士銀行(現みずほフィナンシャルグループ<8411>)や丸紅<8002>など芙蓉グループ6社にて設立された総合リース会社である。情報関連や事務機器、不動産リースなどに強みがあり、年間の契約実行高1兆1,872億円、営業資産残高2兆2,628億円(2019年3月期実績)は業界6位に位置する。資産管理やコストコントロール、専門性を生かしたノウハウなど、顧客の課題に対する高度なソリューション力を発揮することで営業資産を積み上げ、業績は順調に拡大している。
2. 中期経営計画
同社は2022年3月期を最終年度とする中期経営計画「Frontier Expansion 2021」(5ヶ年)を推進している。「前例のない場所へ。」をスローガンに掲げ、新しいビジネス領域やビジネスモデルへ挑戦することにより、事業ポートフォリオの「フロンティア」を拡大し、国内リース事業を取り巻く環境が大きく変化するなかでも持続的に成長する企業グループを目指す。また、最終年度の目標として、営業資産残高を2兆5,000億円(年平均伸び率4.1%)、ROA(営業資産経常利益率)を2.0%(0.4ptの改善)、経常利益を500億円(年平均伸び率9.8%)を掲げている。特に、経常利益目標のハードルが高いが、営業資産残高の積み上げとROA向上の両方の達成(掛け合わせ)により実現するシナリオとなっている。
3. 2019年3月期決算の概要
2019年3月期の業績は、売上高が前期比4.7%増の6,181億円、営業利益が同9.3%増の357億円、経常利益が同11.3%増の392億円と増収増益となり、売上高、利益ともに過去最高を連続更新した。「不動産」や「航空機」など戦略分野における「営業資産残高」の積み上げや、「ノンアセット収益」の拡大などに加え、(株)インボイスの連結効果(6ヶ月分)が業績の伸びをけん引した。また、「契約実行高」についても、アクリーティブ(株)を中心としたファクタリングが大きく伸びたほか、航空機の新規実行や新たな太陽光発電所の稼働などにより順調に拡大。ROAも1.77%(前期は1.67%)に改善している。戦略面においても、一括請求サービスを提供するインボイスの連結化によるBPO事業(新領域)の強化を始め、「ヘルスケアアドバイザリー室(現ヘルスケア・アドバイザリー部)」の新設(医療・福祉)、大型植物工場事業への参画(エネルギー・環境)など、今後の事業拡大に向けて大きな成果を残すことができた。
4. 2020年3月期の業績見通し
中期経営計画の3年目(中間点)となる2020年3月期の業績予想について同社は、売上高を前期比13.2%増の7,000億円、営業利益を同10.5%増の395億円、経常利益を同7.2%増の420億円と、引き続き増収増益を見込んでいる。なお、経常利益については、中間目途値(380億円〜420億円)のレンジ上限の水準となっている。また、配当についても、前期比12円増配の1株当たり年間200円を予定。引き続き、各戦略分野の進捗やROA改善に向けた道筋に注目していきたい。
■Key Points
・2019年3月期の業績は増収増益となり、過去最高を連続更新
・良質な資産の積み上げとノンアセット収益の拡大などが業績の伸びをけん引
・戦略面でも、BPO事業(新領域)の強化など、今後の事業拡大に向けて大きな成果
・2020年3月期も引き続き増収増益(増配)を見込む
(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)
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