窪田製薬HD Research Memo(6):開発ステージのため損失が続くものの2019年12月期は会社計画通りの進捗
[19/09/17]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■業績動向
1. 2019年12月期第2四半期累計業績
窪田製薬ホールディングス<4596>の2019年12月期第2四半期累計の連結業績は、事業収益の計上がなく、研究開発費や一般管理費の計上により営業損失が1,530百万円(前年同期は1,488百万円の損失)、税引前四半期損失並びに親会社の所有者に帰属する四半期損失がともに1,422百万円(同1,384百万円の損失)となり、前年同期比では若干損失が拡大した。
費用の内訳を見ると、研究開発費は前年同期比175百万円増加の1,269百万円となった。人件費及び諸経費が減少したものの、スターガルト病を対象とするエミクススタトの臨床試験費用や「PBOS」の開発費用増が主な増加要因となった。一方、一般管理費は同133百万円減少の260百万円となった。人員減に伴う人件費の減少や諸経費の削減に取り組んだことによる。なお、同社は2018年から経営体制の再構築(費用の適正化)に取り組んできたが、2019年12月期第1四半期で目標を達成しており、人員についても前四半期比では横ばい水準となっている。
2. 2019年12月期の業績見通し
2019年12月期の連結業績は、事業収益の発生を見込んでおらず、営業損失で3,200百万円(前期は3,273百万円の損失)、税引前損失、親会社の所有者に帰属する当期損失でそれぞれ3,000百万円(同3,046百万円の損失)と期初計画を据え置いている(為替前提レートは110円/米ドル)。研究開発費はスターガルト病の臨床第3相試験や「PBOS」、オプトジェネティクス等の開発費増により、前期の2,479百万円からやや増加する見込みだが、経営合理化による一般管理費の減少により相殺し、事業費の総額は前期並みの水準で計画している。なお、2020年12月期についてもNASAとの共同開発プロジェクトを除けば、研究開発費は2,500百万円をベンチマークとし、一般管理費についても500〜600百万円の水準が続く見通しとなっている。
手元資金は100億円弱となり、3年分の事業活動資金は確保
3. 財務状況について
2019年12月期第2四半期末の総資産は前期末比1,057百万円減少の10,232百万円となった。主な変動要因を見ると、流動資産は現金及び現金同等物、その他の金融資産が1,546百万円減少した。一方、非流動資産はその他の金融資産が541百万円増加したが、これは2019年よりIFRSの会計基準変更に伴い、リース対象資産をバランスシートに反映させることになったもので、その中身はリース債権(主にオフィス資産)となっている。
負債合計は前期末比107百万円減少の639百万円となった。流動負債でリース負債148百万円を計上した一方で、未払債務が205百万円、未払報酬が158百万円減少した。また、非流動負債では長期繰延賃借料及びリース・インセンティブ、その他が68百万円減少した一方で、リース負債196百万円を計上した。
資本合計は前期末比949百万円減少の9,593百万円となった。親会社の所有者に帰属する四半期損失1,422百万円の計上で繰越損失が拡大したものの、新株予約権の行使に伴い、資本金及び資本剰余金が641百万円増加したことによる。また、2019年12月期第2四半期末の手元資金は9,933百万円となっており、今後3年程度の事業費用は賄える水準となっている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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1. 2019年12月期第2四半期累計業績
窪田製薬ホールディングス<4596>の2019年12月期第2四半期累計の連結業績は、事業収益の計上がなく、研究開発費や一般管理費の計上により営業損失が1,530百万円(前年同期は1,488百万円の損失)、税引前四半期損失並びに親会社の所有者に帰属する四半期損失がともに1,422百万円(同1,384百万円の損失)となり、前年同期比では若干損失が拡大した。
費用の内訳を見ると、研究開発費は前年同期比175百万円増加の1,269百万円となった。人件費及び諸経費が減少したものの、スターガルト病を対象とするエミクススタトの臨床試験費用や「PBOS」の開発費用増が主な増加要因となった。一方、一般管理費は同133百万円減少の260百万円となった。人員減に伴う人件費の減少や諸経費の削減に取り組んだことによる。なお、同社は2018年から経営体制の再構築(費用の適正化)に取り組んできたが、2019年12月期第1四半期で目標を達成しており、人員についても前四半期比では横ばい水準となっている。
2. 2019年12月期の業績見通し
2019年12月期の連結業績は、事業収益の発生を見込んでおらず、営業損失で3,200百万円(前期は3,273百万円の損失)、税引前損失、親会社の所有者に帰属する当期損失でそれぞれ3,000百万円(同3,046百万円の損失)と期初計画を据え置いている(為替前提レートは110円/米ドル)。研究開発費はスターガルト病の臨床第3相試験や「PBOS」、オプトジェネティクス等の開発費増により、前期の2,479百万円からやや増加する見込みだが、経営合理化による一般管理費の減少により相殺し、事業費の総額は前期並みの水準で計画している。なお、2020年12月期についてもNASAとの共同開発プロジェクトを除けば、研究開発費は2,500百万円をベンチマークとし、一般管理費についても500〜600百万円の水準が続く見通しとなっている。
手元資金は100億円弱となり、3年分の事業活動資金は確保
3. 財務状況について
2019年12月期第2四半期末の総資産は前期末比1,057百万円減少の10,232百万円となった。主な変動要因を見ると、流動資産は現金及び現金同等物、その他の金融資産が1,546百万円減少した。一方、非流動資産はその他の金融資産が541百万円増加したが、これは2019年よりIFRSの会計基準変更に伴い、リース対象資産をバランスシートに反映させることになったもので、その中身はリース債権(主にオフィス資産)となっている。
負債合計は前期末比107百万円減少の639百万円となった。流動負債でリース負債148百万円を計上した一方で、未払債務が205百万円、未払報酬が158百万円減少した。また、非流動負債では長期繰延賃借料及びリース・インセンティブ、その他が68百万円減少した一方で、リース負債196百万円を計上した。
資本合計は前期末比949百万円減少の9,593百万円となった。親会社の所有者に帰属する四半期損失1,422百万円の計上で繰越損失が拡大したものの、新株予約権の行使に伴い、資本金及び資本剰余金が641百万円増加したことによる。また、2019年12月期第2四半期末の手元資金は9,933百万円となっており、今後3年程度の事業費用は賄える水準となっている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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