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デリカフHD Research Memo(2):業務用の野菜卸しとカット野菜の業界最大手で、売上高の約8割は外食企業向け

注目トピックス 日本株
■会社概要

1. 事業内容
デリカフーズホールディングス<3392>は業務用野菜に関する仕入販売及びカット野菜の製造販売で業界トップ企業となるデリカフーズ(株)を中心に、物流事業を行うエフエスロジスティックス(株)、食品の分析事業を行う(株)メディカル青果物研究所、抗酸化研究とコンサルティング業務を行うデザイナーフーズ(株)の4社をグループとする持株会社となる(2019年11月にデリカフーズは新たに北海道の委託販売先であった大藤大久保商店(現デリカフーズ北海道(株))を子会社化)。デリカフーズは2019年9月時点で仙台から福岡まで9事業所、16拠点で事業を展開しており、エリア協力企業も含めて約2万店舗に日々、新鮮な野菜を安全・安心に供給している。

事業セグメントは、主力事業となる青果物事業(デリカフーズ)のほか、物流事業(エフエスロジスティックス)、研究開発・分析事業(デザイナーフーズ、メディカル青果物研究所)の3つの事業セグメントで開示している(持株会社分除く)。2020年3月期第2四半期累計の売上構成比で見ると、青果物事業で92.7%、物流事業で7.0%、研究開発・分析事業で0.3%の構成だが、物流事業の大半はグループ内売上となっており、外部顧客向け売上ベースで見れば0.1%とまだ小さい。ただ、今後は共同物流サービスなど外部顧客向けの売上高も拡大していく予定となっている。

部門別の売上構成比では、仕入れた野菜をそのまま配送するホール野菜が45.2%、顧客の要望に応じて形状を加工するカット野菜が42.5%、さらに、加熱調理を施し調味液も加えるなど顧客がより簡便に調理できる商品として販売注力中の真空加熱野菜を含むその他が12.3%となっている。カット野菜や真空加熱野菜の占める比率が年々上昇傾向にあるが、これは人材不足に悩む外食企業において、調理が簡単で時間も短縮できるこれら商品の需要が増加していることが背景にある。なお、その他には日配品(卵、豆腐等)の売上のほか、物流、分析・コンサルティングサービスの売上が含まれている。

業態別売上構成比では外食業界向けが全体の82.8%を占めており、内訳はファミリーレストランが59.2%と最も高く、次いでファストフード9.4%、居酒屋・パブ9.3%、その他外食(喫茶店・アミューズメント施設)が4.8%となっている。残り17.2%は中食業界向けで、食品メーカーが8.1%、弁当・惣菜事業者が6.3%、給食事業者が2.8%となる。外食業界向けでは全国規模で展開する大手チェーン店とはほとんど取引実績があり、青果物専業の流通企業としては業界で最大規模となる。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)




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