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デリカフHD Research Memo(5):青果物事業の収益性が改善、物流事業の付加価値サービスも順調に拡大

注目トピックス 日本株
■デリカフーズホールディングス<3392>の業績動向

2. 事業セグメント別動向
(1) 青果物事業
青果物事業の売上高は前年同期比5.0%増の20,373百万円、セグメント利益(経常利益、以下略)は同37.3%増の336百万円となった。売上高は営業部門を強化し、メニュー提案、産地提案等の営業活動を注力したことや、大型貯蔵施設等の機能が顧客から高く評価されたことにより、新規顧客の獲得と既存顧客の取引深耕が進み順調に増加した。

利益面では、人件費や減価償却費等の固定費の増加、並びに2019年7月以降の日照不足による野菜の生育不良に起因する調達価格の高騰等の影響があったものの、仕入率の改善や付加価値の高いカット野菜、加熱野菜の売上伸長、野菜入荷時の検品や在庫管理の強化に取り組んだことにより2ケタ増益となった。

(2) 物流事業
物流事業の売上高は前年同期比32.2%増の1,531百万円、セグメント損失は2百万円(前年同期は5百万円の損失)となった。2018年10月より大阪営業所を開設したことによる東名阪の幹線便の物流量増加や、JA茨城からの産地引取便の拡大等が増収要因となった。利益面では物流網構築のための人員・車両費用の増加、原油価格高騰に伴う燃料費の上昇等により若干の損失となった。なお、野菜と資材の共同配送サービスは順調に増加しており、外部顧客向け売上高だけで見ると、前年同期比67.0%増の23百万円と規模は小さいながらも順調に拡大している。同サービスはトラックの空いたスペースを使って資材を配送するため、追加コストがかからず売上高(手数料収入)の増加がほぼ利益増に直結する。当第2四半期だけで見ると売上高は前年同期比99.4%増の14.7百万円となっており、セグメント利益も2百万円となっている。

なお、同事業における当第2四半期末の従業員数は前期末比9名増の132名となり、保有車両台数も同23台増の83台まで拡大した。自社物流の比率は首都圏で35%程度、グループ全体でも25%程度まで上昇している。同社はグループ全体でも30%程度まで自社物流費率を引き上げていく意向となっている。人材採用については順調に進んでいるが、10トントラックのドライバーが今後不足しそうなことから、育成に力を入れていく方針となっている。

(3) 研究開発・分析事業
研究開発・分析事業の売上高は前年同期比3.0%減の62百万円、セグメント利益は5百万円(前年同期は9百万円の損失)となった。分析業務の売上高は順調に増加したものの、コンサルティング業務の売上高が大幅に減少した。利益面では、外部委託費用や人件費の減少等が増益要因となっている。なお、デザイナーフーズの研究業務に関しては、下期以降メディカル青果物研究所に移して、業務の集中と選択を行う予定となっており、デザイナーフーズについてはコンサルティング業務に特化することになる。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)




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