Jトラスト Research Memo(7):2020年12月期は前期以上の利益の積み上げを見込む
[20/06/15]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■Jトラスト<8508>の今後の見通し
● 2020年12月期の業績見通し
2020年1月頃から報じられ始めた新型コロナウイルス感染の世界的な拡大に対応して、同社グループでは、各拠点でテレワークや他拠点への業務移行など、いち早く各種リスク抑制策を実施している。しかし、世界経済の落ち込みなど、同社グループの業績への影響が懸念されている。ただ、現時点では業績予想への影響を合理的に見積もることが困難であり、また第1四半期業績は予想を上回る好決算であったことから、同社では2019年12月期決算発表時に公表した2020年12月期の連結業績予想を修正せず、引き続き各セグメントの業績モニタリングを慎重に行うこととした。今後、業績への影響が判明した場合には、速やかに発表する予定だ。
同社グループでは、2020年12月期の業績について、日本・韓国及びモンゴル金融事業で安定的な収益が見込まれるものの、東南アジア金融事業の業績回復にはまだ時間がかかることや、訴訟費用など一時的な費用負担が見込まれることなどから、営業収益は86,511百万円、営業利益は1,681百万円、親会社の所有者に帰属する当期損失は1,657百万円を見込んでいる。期初の会社予想は保守的であるものの、新型コロナウイルス感染拡大による実体経済の悪化次第では下振れのリスクもあることに留意したい。
セグメント別には、日本金融事業では今後も信用保証業務は好調に推移し、債権回収業務も順調な回収が見込まれていることから、2020年12月期は営業収益83億円、営業利益29億円を見込んでいる。韓国及びモンゴル金融事業でも、前期の不良債権売却益はなくなるものの、法律・規制の変更に柔軟に対応し、貯蓄銀行業と債権回収事業のバランスを取りながら収益を順調に伸ばして、営業収益388億円、営業利益58億円を予想する。また、エンターテインメントや不動産などの非金融事業でも、営業収益144億円、営業利益10億円を見込んでいる。
一方、東南アジア金融事業では、BJIにおける不良債権処理などにより、貸出残高が損益分岐点を下回っていることなどから、2020年12月期も営業収益216億円、営業損失34億円を見込むが、今後は銀行業で体制のスリム化・効率化を進めながら顧客基盤拡大により収支の改善を図るとともに、JTOとのシナジー効果、JTRBの収益貢献等により業績回復を計画しており、2021年12月期の黒字化を目指している。また、投資事業でも営業収益9億円に対して、訴訟費用の継続等から営業損失18億円を見込んでいるが、今後は2019年3月期に計上した貸倒引当金の戻入を実現する計画だ。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 国重 希)
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● 2020年12月期の業績見通し
2020年1月頃から報じられ始めた新型コロナウイルス感染の世界的な拡大に対応して、同社グループでは、各拠点でテレワークや他拠点への業務移行など、いち早く各種リスク抑制策を実施している。しかし、世界経済の落ち込みなど、同社グループの業績への影響が懸念されている。ただ、現時点では業績予想への影響を合理的に見積もることが困難であり、また第1四半期業績は予想を上回る好決算であったことから、同社では2019年12月期決算発表時に公表した2020年12月期の連結業績予想を修正せず、引き続き各セグメントの業績モニタリングを慎重に行うこととした。今後、業績への影響が判明した場合には、速やかに発表する予定だ。
同社グループでは、2020年12月期の業績について、日本・韓国及びモンゴル金融事業で安定的な収益が見込まれるものの、東南アジア金融事業の業績回復にはまだ時間がかかることや、訴訟費用など一時的な費用負担が見込まれることなどから、営業収益は86,511百万円、営業利益は1,681百万円、親会社の所有者に帰属する当期損失は1,657百万円を見込んでいる。期初の会社予想は保守的であるものの、新型コロナウイルス感染拡大による実体経済の悪化次第では下振れのリスクもあることに留意したい。
セグメント別には、日本金融事業では今後も信用保証業務は好調に推移し、債権回収業務も順調な回収が見込まれていることから、2020年12月期は営業収益83億円、営業利益29億円を見込んでいる。韓国及びモンゴル金融事業でも、前期の不良債権売却益はなくなるものの、法律・規制の変更に柔軟に対応し、貯蓄銀行業と債権回収事業のバランスを取りながら収益を順調に伸ばして、営業収益388億円、営業利益58億円を予想する。また、エンターテインメントや不動産などの非金融事業でも、営業収益144億円、営業利益10億円を見込んでいる。
一方、東南アジア金融事業では、BJIにおける不良債権処理などにより、貸出残高が損益分岐点を下回っていることなどから、2020年12月期も営業収益216億円、営業損失34億円を見込むが、今後は銀行業で体制のスリム化・効率化を進めながら顧客基盤拡大により収支の改善を図るとともに、JTOとのシナジー効果、JTRBの収益貢献等により業績回復を計画しており、2021年12月期の黒字化を目指している。また、投資事業でも営業収益9億円に対して、訴訟費用の継続等から営業損失18億円を見込んでいるが、今後は2019年3月期に計上した貸倒引当金の戻入を実現する計画だ。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 国重 希)
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