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リソル Research Memo(8):シナジーモデルに沿った事業展開へ

注目トピックス 日本株
■業績見通し

2. 中期成長イメージ
中長期的にはインバウンドやレジャーが復活することが想定されるため、「withコロナ」の時代も、ホテル運営事業やゴルフ運営事業の基本的な戦略は大きく変わらないだろう。一方、「リソルの森」のリブランディングが大きく前進し、再生エネルギー事業が一段落した。投資再生事業はほぼ毎期収益にうまく貢献している。福利厚生事業はよりグループシナジーの要としての位置付けが強まっている。こうしたことを考えると、そろそろ事業の構成を再編成する頃合いではないかと思われる。それは、福利厚生事業やリソルグループの会員制度を要に、ホテル運営事業とゴルフ運営事業、それに伴う投資再生事業を中期成長ドライバーとし、旗艦事業として上質化が進んだ「リソルの森」を長期成長のドライバーとするようなフォーメーションをイメージしている。まさにリソルホールディングス<5261>のシナジーモデル「リソルサイクル」に沿ったものと言える。

各事業の中期的な動きは、ホテル運営事業では、主力の「ホテルリソル」ブランドにおいて簡易型や長期滞在型など新たな生活スタイルへ向けた開発が進むが、「スパ & ゴルフリゾート」や「ペット & スパホテル」など他のブランドでも施設の拡大が続き、多様化するニーズへの対応が進むだろう。ゴルフ運営事業では、「上級」「カントリークラブ」「カジュアル」「リゾートコース」における各運営スタイルのノウハウを生かし、国内外ゴルフツーリズムのみならず長期滞在や地元客・個人客を取り込み、ローコスト化、コンサルティング、運営受託も強化する。不動産再生ニーズが強まることが予想されるため、同社のバリューアップは強みを発揮するだろう。「リソルの森」の収益化を進めることで、ブランドは一層強まる。そして各事業はよりオーバーラップを強め、よりシナジーを強めながら、再び成長軌道に回帰していくと予想される。


事業をすることでESGを実践してきた
3. 長期方針とESGの関係
同社は、長期方針の中で「人にやさしい」「社会にやさしい」「地球にやさしい」という3つの「やさしい」をすべての事業を通じて実現することを実践してきた。つまり、事業を通じて、1)「生きがい・絆・健康・くつろぎ」を実現し、2)顧客、株主、取引先、従業員などすべてのステークホルダーとの友好関係を維持、3)省エネや再生可能エネルギー、緑地保全、森林整備などを実践しているのである。1)は企業統治の前提となり、2)は社会貢献、3)環境貢献そのものである。これはまさにESGそのものであり、同社はESGを企業行動の基盤としていると言うことができる。これを同社側から見ると、環境の変化や多様化するニーズに対応しながら社会課題を解決し、持続可能な開発目標(SDGs)の達成に向けて事業を展開しているということになるのだろう。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)




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