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ハイアス Research Memo(5):借入金増・自己資本比率低下などあるものの、積極的戦略投資によるもので一時的

注目トピックス 日本株
■業績動向

3. 財務状況と経営指標
ハイアス・アンド・カンパニー<6192>の2020年4月期末の総資産は前期末比40百万円増加し、3,917百万円となった。内訳を見ると、流動資産が97百万円増加した。これは、現金及び預金が140百万円減少した一方で、販売用不動産が168百万円増加、前渡金が45百万円増加したことなどによる。

負債合計は2,605百万円となり、前期末に比べ89百万円増加した。主な要因は、短期借入金が236百万円、前受金が107百万円減少した一方、長期借入金(1年内返済予定の長期借入金含む)が475百万円増加したことによる。また、純資産は、利益剰余金が60百万円減少したことなどから、前期末比48百万円減少し1,311百万円となった。

キャッシュ・フローの状況について見ると、2020年4月期末の現金及び現金同等物は1,044百万円となり、前期末に比べ140百万円減少した。営業活動によるキャッシュ・フローは52百万円の支出となった。これは、税金等調整前当期純利益159百万円があった一方、法人税等の支払額237百万円等があったことによるものである。投資活動によるキャッシュ・フローは235百万円の支出となった。これは、有形固定資産及び無形固定資産の取得による支出207百万円等があったことによるものである。また、財務活動によるキャッシュ・フローは148百万円の収入となった。これは、短期借入金の純減少額236百万円、長期借入金の返済による支出224百万円、配当金の支払額82百万円があった一方、長期借入れによる収入700百万円等があったことによるものである。

経営指標を見ると、安全性を表す指標は、流動比率は販売用不動産の増加や短期借入金の減少等により改善しているが、長期借入金の増加等により自己資本比率、有利子負債比率が前期末からやや悪化している。また、収益性を表す指標については、ROE(自己資本当期純利益率)、ROA(総資産経常利益率)、売上高営業利益率のいずれも前期比で悪化している。これらの財務状況の変化については、M&Aや開発投資などの積極的な事業成長戦略を進めるうえで資金調達・先行投資を行った結果に加え、2020年4月期の台風被害・新型コロナウイルス感染症拡大等による一時的な収益悪化のためとみる。それにより、新型コロナウイルス感染症拡大による影響の落ち着きや、今後期待される投資回収効果によって、1〜2年程度のスパンで回復していくものと弊社では考えている。したがって、財務状況については現時点では特に問題はないと考える。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 山田秀樹)




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