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窪田製薬ホールディングス---3Qは事業収益が0.38億円、各種パイプラインの研究開発が進展

注目トピックス 日本株
窪田製薬ホールディングス<4596>は13日、2020年12月期第3四半期(20年1月-9月)連結決算(IFRS)を発表した。事業収益が0.38億円(前年同期は0.00億円)、営業損失が19.16億円(同24.09億円の損失)、税引前損失が18.72億円(同22.58億円の損失)、親会社の所有者に帰属する四半期損失が18.72億円(同22.58億円の損失)となった。

低分子化合物について、エミクススタト塩酸塩は、スターガルト病を対象とする第3相臨床試験を2018年11月に開始し、現在も継続して実施している。2018年11月7日(米国時間)の最初の被験者登録完了後、2020年5月1日に全被験者登録を完了し、最終的に世界11カ国、29施設において登録された被験者の総数は194名となった。なお、エミクススタト塩酸塩は、スターガルト病の新規治療薬候補として、FDA(米国食品医薬品局)、EMA(欧州医薬品庁)よりオーファンドラッグ指定を受けている。エミクススタト塩酸塩は、スターガルト病の他にも増殖糖尿病網膜症を対象とする第2相臨床試験を2017年度に実施している。当該臨床試験の解析の結果、エミクススタト塩酸塩が黄斑浮腫を改善する可能性が示唆されたが、第3相臨床試験は規模も大きく、多額の研究開発資金が必要になると見込まれることから、同社グループ単独で進めることは難しいと考え、パートナー企業との共同開発の可能性を模索している。

医療機器について、在宅で網膜の状態の測定を可能にする遠隔眼科医療モニタリングデバイス「PBOS(Patient Based Ophthalmology Suite)」は、更なる機能改善のため、AI(人口知能)を活用した3D生成機能などのソフトウェア改良を行いつつ、パートナー企業との共同開発、商業化の可能性を模索している。また、有人火星探査に携行可能な超小型眼科診断装置の開発をNASA(米国航空宇宙局)と共同で進めているが、2020年4月に同プロジェクトのフェーズ1が完了した。これに伴い、TRISH(Translational Research Institute for Space and Health : NASAとの共同契約を通じた提携により、NASAのディープスペースミッションにおける、宇宙飛行士の精神的、身体的健康を保護、維持するための革新的な技術に資金供与を行うコンソーシアム)より受領した開発受託金を、事業収益に計上した。PBOSに次ぐ医療機器プロジェクトとして、独自のアクティブスティミュレーション技術「クボタメガネ・テクノロジー」を活用した、近視の進行を抑制するウェアラブル近視デバイスの開発も行っている。2020年5月には、卓上デバイスでの概念実証試験において、眼軸長(角膜から網膜までの長さ)が対照眼と比較して短縮することを確認した。これを受け、2020年8月には、ウェアラブルデバイスにおいても同様の効果検証が完了した。現在は2020年内のプロトタイプ完成に向けて開発を継続している。

遺伝子治療については、遺伝性網膜疾患である網膜色素変性を対象として、プロモーター及びカプシドの改良、導入遺伝子の改変といった前臨床研究を継続した。

2020年12月期通期については、事業収益が0.38億円、営業損失が30.00億円、税引前損失が29.00億円、親会社の所有者に帰属する当期損失が29.00億円と連結業績予想を修正した。




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