ブランディング Research Memo(1):「ブランドを軸に中小・地方企業様のデジタルシフトを担う」がミッション
[20/12/21]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■要約
ブランディングテクノロジー<7067>は、中小・地方企業を対象にブランディングやデジタルマーケティング、デジタルシフトを支援する事業を行っている。中小企業のブランディングは収益化が難しいことが多いが、同社は独自に体系化した業界特化型ノウハウなどによって収益化を成し遂げ、ブランディング市場を深掘りしている。同社は「ブランド」を「らしさ」と定義しており、「らしさ」を中小企業の成長の軸と捕らえているが、この考え方が市場で収益を拡大する背景になっている。また、ブランド戦略をボーリングのセンターピンになぞらえた「ブランドファースト」というフレームワークにより、ブランドというセンターピンを最初に倒し、波及効果を社内外へ広げ、組織力や営業力を強化し、商品・サービスや人材といった経営資源を作り上げていくことに特徴がある。
1. 会社概要
同社はブランド事業、デジタルマーケティング事業、オフショア関連事業の3つの事業を展開している。また、顧客属性・課題と同社機能を軸に、同社にとってビジネスチャンスが大きいと思われる事業領域を設定しており、中小・地方企業向けブランド×デジタルシフト、中堅・中小企業向けデジタルシフト、コンテンツマーケティング/フリーランスネットワーク、地域産業の振興・SDGs/オフショア、の4つの領域になる。事業領域ごとに権限と責任を与えることで、各事業領域により深く入り込んだ事業展開が可能になる。その上、それぞれの事業運営を効率化することができ、事業責任者を経営者として育成することも可能となる。将来的には、顧客の広がりや機能の拡張とともに、事業領域が増えていく可能性もあると考えられる。一方、10月には、経営資源の選択と集中を目的に、外壁塗装業者の比較・マッチングメディア「外壁塗装コンシェルジュ」を事業譲渡した。
同社の強みは、顧客ネットワーク、フロント人材、体系化された業界特化型ノウハウという3つの競争優位性をもって事業展開していることにある。このほか、「ブランドファースト」という独自のフレームワーク、戦略企画からクリエイティブ、経営サポート、広告、コンサルティングまでのワンストップソリューション「5Steps」及び圧倒的なスキルやナレッジを持ったパートナー企業との「独自ネットワーク」も同社の強みと言える。
2. 業績動向
新型コロナウイルス感染症拡大(以下、コロナ禍)の影響により、2020年3月期は非常に厳しい結果となった。しかし、2020年8月以降は最悪期を脱し回復軌道に入っており、2021年3月期下期の収益改善が期待される。これは、顧客獲得チャネルや営業のオンライン化と業務提携の強化という同社の新たな打ち手が効果的に働いているためと弊社では見ている。同社のノウハウが業界に特化して体系化されているため、オンライン化が想定以上にスムーズに顧客に浸透しているのである。また、各分野での有力企業との業務提携は従来に増して強化しており、サービスの拡張と新規顧客の獲得を加速させている。
3. 成長戦略
Withコロナの現在、ビジネスチャンスの大きい事業領域で成長していくために、同社は3つの成長戦略を策定した。まず、体系化された業界特化型ノウハウをより一層研ぎ澄ますことで勝ちパターンを精緻化し、既存顧客の成果向上と新規顧客の開拓に結び付ける。2つ目は、地銀や自治体などと連携し、これまで同社のサービスが届かなかった地方の中堅・中小企業を開拓する。3つ目は、デジタル庁設立や通信環境の5G化を背景に、急速に高まる中小企業のデジタルシフトニーズの取り込みを強化する。加えて、これらの成長戦略を展開するうえで欠かせない内部環境の強化も並行して進める方針である。厳しい経済環境ではあるものの、ビジネスチャンスの大きい事業領域で、3つの成長戦略を展開する同社の中長期成長に期待したい。
■Key Points
・ブランディングを軸に中小・地方企業のデジタルマーケティング及びデジタルシフトを支援
・体系化された業界特化型ノウハウなどにより、2021年3月期下期の収益改善が期待される
・ビジネスチャンスの大きい事業領域で成長戦略を展開する同社の中長期成長に期待
(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)
<YM>
ブランディングテクノロジー<7067>は、中小・地方企業を対象にブランディングやデジタルマーケティング、デジタルシフトを支援する事業を行っている。中小企業のブランディングは収益化が難しいことが多いが、同社は独自に体系化した業界特化型ノウハウなどによって収益化を成し遂げ、ブランディング市場を深掘りしている。同社は「ブランド」を「らしさ」と定義しており、「らしさ」を中小企業の成長の軸と捕らえているが、この考え方が市場で収益を拡大する背景になっている。また、ブランド戦略をボーリングのセンターピンになぞらえた「ブランドファースト」というフレームワークにより、ブランドというセンターピンを最初に倒し、波及効果を社内外へ広げ、組織力や営業力を強化し、商品・サービスや人材といった経営資源を作り上げていくことに特徴がある。
1. 会社概要
同社はブランド事業、デジタルマーケティング事業、オフショア関連事業の3つの事業を展開している。また、顧客属性・課題と同社機能を軸に、同社にとってビジネスチャンスが大きいと思われる事業領域を設定しており、中小・地方企業向けブランド×デジタルシフト、中堅・中小企業向けデジタルシフト、コンテンツマーケティング/フリーランスネットワーク、地域産業の振興・SDGs/オフショア、の4つの領域になる。事業領域ごとに権限と責任を与えることで、各事業領域により深く入り込んだ事業展開が可能になる。その上、それぞれの事業運営を効率化することができ、事業責任者を経営者として育成することも可能となる。将来的には、顧客の広がりや機能の拡張とともに、事業領域が増えていく可能性もあると考えられる。一方、10月には、経営資源の選択と集中を目的に、外壁塗装業者の比較・マッチングメディア「外壁塗装コンシェルジュ」を事業譲渡した。
同社の強みは、顧客ネットワーク、フロント人材、体系化された業界特化型ノウハウという3つの競争優位性をもって事業展開していることにある。このほか、「ブランドファースト」という独自のフレームワーク、戦略企画からクリエイティブ、経営サポート、広告、コンサルティングまでのワンストップソリューション「5Steps」及び圧倒的なスキルやナレッジを持ったパートナー企業との「独自ネットワーク」も同社の強みと言える。
2. 業績動向
新型コロナウイルス感染症拡大(以下、コロナ禍)の影響により、2020年3月期は非常に厳しい結果となった。しかし、2020年8月以降は最悪期を脱し回復軌道に入っており、2021年3月期下期の収益改善が期待される。これは、顧客獲得チャネルや営業のオンライン化と業務提携の強化という同社の新たな打ち手が効果的に働いているためと弊社では見ている。同社のノウハウが業界に特化して体系化されているため、オンライン化が想定以上にスムーズに顧客に浸透しているのである。また、各分野での有力企業との業務提携は従来に増して強化しており、サービスの拡張と新規顧客の獲得を加速させている。
3. 成長戦略
Withコロナの現在、ビジネスチャンスの大きい事業領域で成長していくために、同社は3つの成長戦略を策定した。まず、体系化された業界特化型ノウハウをより一層研ぎ澄ますことで勝ちパターンを精緻化し、既存顧客の成果向上と新規顧客の開拓に結び付ける。2つ目は、地銀や自治体などと連携し、これまで同社のサービスが届かなかった地方の中堅・中小企業を開拓する。3つ目は、デジタル庁設立や通信環境の5G化を背景に、急速に高まる中小企業のデジタルシフトニーズの取り込みを強化する。加えて、これらの成長戦略を展開するうえで欠かせない内部環境の強化も並行して進める方針である。厳しい経済環境ではあるものの、ビジネスチャンスの大きい事業領域で、3つの成長戦略を展開する同社の中長期成長に期待したい。
■Key Points
・ブランディングを軸に中小・地方企業のデジタルマーケティング及びデジタルシフトを支援
・体系化された業界特化型ノウハウなどにより、2021年3月期下期の収益改善が期待される
・ビジネスチャンスの大きい事業領域で成長戦略を展開する同社の中長期成長に期待
(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)
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