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エヌ・シー・エヌ Research Memo(1):非住宅木造建築の構造計算への取り組みやDXの推進を加速

注目トピックス 日本株
■要約

エヌ・シー・エヌ<7057>は、木造建築の耐震性を確保するための高度な構造計算を事業化するとともに、構造計算された耐震性の高い木造建築を実現するための同社独自の建築システムである「SE構法」を、工務店を中心としたSE構法登録施工店ネットワークを通じて提供する。

1. 2021年3月期第2四半期の業績
2021年3月期第2四半期の業績は、売上高3,211百万円(前年同期比2.9%減)、売上総利益767百万円(同1.5%減)、営業利益131百万円(同1.2%増)、経常利益150百万円(同4.3%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益105百万円(同8.2%増)だった。新型コロナウイルス感染症拡大(以下、コロナ禍)の影響を多く見積もって業績を予想していたが、売上高、売上総利益は前年同期比で減少しているものの、利益面は前年同期を上回る実績を上げている。

2. 2021年3月期の業績予想
2021年3月期の業績予想については、売上高6,702百万円(前期比1.4%増)、売上総利益1,671百万円(同7.8%増)、営業利益259百万円(同13.1%増)、経常利益294百万円(同13.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益204百万円(同12.8%増)を見込んでいる。期初の段階ではコロナ禍の影響について確認中であることから予想を開示していなかったが、第1四半期業績発表時の8月13日に予想を発表した。その後、10月29日に第2四半期の業績予想と通期の計画を上方修正しているが、第2四半期以降の受注が順調に回復したことから、第2四半期業績発表時の11月12日に通期の業績予想を再び上方修正している。

3. 2020年以降の取り組みの変化
同社は、2020年10月に大規模木造建築市場のゼネコン・設計事務所とプレカット工場をつなぐ日本初のマッチングプラットフォーム事業を開始した。構造設計サポートと加工サポートに加えて、プレカット工場ネットワークの組成により生産体制を整備するとともに、ゼネコンや設計事務所向けの広告宣伝活動を行うことで、構造設計から生産設計までワンストップでサービスを提供する。また、大きな環境の変化に対してデジタルトランスフォーメーション(DX)推進を加速している。「重量木骨の家」のモデルハウスや実例を集めたデジタル住宅展示場の YouTube チャンネルをスタートさせるなど、Withコロナ時代に適した新たな集客手法を展開している。

■Key Points
・大規模建造物のノウハウを一般的な住宅に生かすSE構法
・ゼネコン・設計事務所とプレカット工場をつなぐマッチングプラットフォーム事業を開始
・DXの推進で中小の工務店が大企業に対抗する施策を実施
・市場の変化に対する迅速な対応で成長に向けた取り組みを加速

(執筆:フィスコアナリスト 村瀬智一)




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