キャリアリンク Research Memo(1):新規大型BPO案件の獲得等により、2021年2月期見通しを再度上方修正
[21/02/25]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■要約
キャリアリンク<6070>グループは、BPO(Business Process Outsourcing)関連を中心とした事務系人材サービス事業を中心に、製造系人材サービス事業、営業系人材サービス事業へと展開する総合人材サービス会社。大量動員・早期立ち上げを必要とするプロジェクトの運用ノウハウに強みを持つ。2018年3月に金融業界向け人材サービス会社の(株)ジャパン・ビジネス・サービス(以下、JBS)の株式を取得し、完全子会社化した。
1. 2021年2月期第3四半期累計業績の概要
2021年2月期第3四半期累計(2020年3月〜11月)の連結売上高は前年同期比39.9%増の22,054百万円、営業利益は同296.5%増の2,261百万円と大幅な増収増益となった。新型コロナウイルス感染症拡大(以下、コロナ禍)に伴う給付金関連業務などBPO案件を中心に事務系人材サービス事業の売上高が同61.2%増の18,533百万円と急拡大し、業績のけん引役となった。また、第2四半期まで低迷していた製造系人材サービス事業も第3四半期に入って受注が回復してきている。利益面では、高収益案件が受注できたことによる売上総利益率上昇と、就業スタッフの募集費やその他経費が抑制できたことなどにより、売上高営業利益率で前年同期の3.6%から10.3%に急上昇した。
2. 2021年2月期の業績見通し
2021年2月期の売上高は前期比40.5%増の29,660百万円、営業利益は同228.6%増の2,275百万円とそれぞれ2020年9月に修正発表した数値(売上高26,980百万円、営業利益1,795百万円)を再度上方修正した。修正要因は、第3四半期に入って新規の大型BPO案件を受注できたことや、製造系人材サービス事業の受注回復などが売上高の増額要因となっている。また、利益面では、増収効果と売上総利益率の良化による売上総利益の増加に加えて、下期に予定していたシステム開発投資の一部が翌期にずれ込むことが要因だ。なお、中核人材の採用などは第3四半期以降、積極的に進めているが、人員増について計画を下回る可能性があり、利益については通期でも若干の増額余地があると弊社では見ている。
3. 2022年3月期の見通し
同社は2021年度から決算期を3月決算に変更することを決定しており、2022年3月期は13ヶ月の変則決算となる。2021年2月期の業績が官公庁向け大型BPO案件の寄与により急拡大したため、2022年3月期はその反動減が懸念されるが、現時点では引き続き高水準の収益を維持できるものと弊社では見ている。マイナンバーカード関連業務や窓口業務など、従来各自治体で手掛けてきた実績をもとに新たなBPO案件の獲得に注力する。また、コロナ禍で低迷が続いている営業系人材サービス事業についても、キャッシュレス決済システム導入提案案件に続いて新たな分野にチャレンジしており、2022年3月期は回復に転じるものと期待される。
4. 株主還元策
同社は株主還元策として、配当金については安定配当の継続を基本に業績状況等を勘案して決定していく方針としている。2021年2月期の1株当たり配当金は、業績上方修正を行ったこともあり、前期比5.0円増配の15.0円(配当性向11.1%)にすることを発表した。また、株主優待についても、毎年8月末の株主に対して保有株式数に応じてQUOカードを贈呈(500〜2,000円相当)していたが、3年以上継続して500株以上を保有する株主に対しては、従来の2,000円相当から5,000円相当に引き上げることを併せて発表している。
■Key Points
・2021年2月期第3四半期も官公庁向けBPO案件の受注獲得により大幅増収増益が続く
・2021年2月期業績は売上高で前期比40.5%増、営業利益で同228.6%増と大幅増収増益となる見通し
・2022年3月期業績はBPO関連事業に加え、製造系人材サービス事業並びに営業系人材サービス事業も回復し、高水準の業績が続く可能性が高い
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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キャリアリンク<6070>グループは、BPO(Business Process Outsourcing)関連を中心とした事務系人材サービス事業を中心に、製造系人材サービス事業、営業系人材サービス事業へと展開する総合人材サービス会社。大量動員・早期立ち上げを必要とするプロジェクトの運用ノウハウに強みを持つ。2018年3月に金融業界向け人材サービス会社の(株)ジャパン・ビジネス・サービス(以下、JBS)の株式を取得し、完全子会社化した。
1. 2021年2月期第3四半期累計業績の概要
2021年2月期第3四半期累計(2020年3月〜11月)の連結売上高は前年同期比39.9%増の22,054百万円、営業利益は同296.5%増の2,261百万円と大幅な増収増益となった。新型コロナウイルス感染症拡大(以下、コロナ禍)に伴う給付金関連業務などBPO案件を中心に事務系人材サービス事業の売上高が同61.2%増の18,533百万円と急拡大し、業績のけん引役となった。また、第2四半期まで低迷していた製造系人材サービス事業も第3四半期に入って受注が回復してきている。利益面では、高収益案件が受注できたことによる売上総利益率上昇と、就業スタッフの募集費やその他経費が抑制できたことなどにより、売上高営業利益率で前年同期の3.6%から10.3%に急上昇した。
2. 2021年2月期の業績見通し
2021年2月期の売上高は前期比40.5%増の29,660百万円、営業利益は同228.6%増の2,275百万円とそれぞれ2020年9月に修正発表した数値(売上高26,980百万円、営業利益1,795百万円)を再度上方修正した。修正要因は、第3四半期に入って新規の大型BPO案件を受注できたことや、製造系人材サービス事業の受注回復などが売上高の増額要因となっている。また、利益面では、増収効果と売上総利益率の良化による売上総利益の増加に加えて、下期に予定していたシステム開発投資の一部が翌期にずれ込むことが要因だ。なお、中核人材の採用などは第3四半期以降、積極的に進めているが、人員増について計画を下回る可能性があり、利益については通期でも若干の増額余地があると弊社では見ている。
3. 2022年3月期の見通し
同社は2021年度から決算期を3月決算に変更することを決定しており、2022年3月期は13ヶ月の変則決算となる。2021年2月期の業績が官公庁向け大型BPO案件の寄与により急拡大したため、2022年3月期はその反動減が懸念されるが、現時点では引き続き高水準の収益を維持できるものと弊社では見ている。マイナンバーカード関連業務や窓口業務など、従来各自治体で手掛けてきた実績をもとに新たなBPO案件の獲得に注力する。また、コロナ禍で低迷が続いている営業系人材サービス事業についても、キャッシュレス決済システム導入提案案件に続いて新たな分野にチャレンジしており、2022年3月期は回復に転じるものと期待される。
4. 株主還元策
同社は株主還元策として、配当金については安定配当の継続を基本に業績状況等を勘案して決定していく方針としている。2021年2月期の1株当たり配当金は、業績上方修正を行ったこともあり、前期比5.0円増配の15.0円(配当性向11.1%)にすることを発表した。また、株主優待についても、毎年8月末の株主に対して保有株式数に応じてQUOカードを贈呈(500〜2,000円相当)していたが、3年以上継続して500株以上を保有する株主に対しては、従来の2,000円相当から5,000円相当に引き上げることを併せて発表している。
■Key Points
・2021年2月期第3四半期も官公庁向けBPO案件の受注獲得により大幅増収増益が続く
・2021年2月期業績は売上高で前期比40.5%増、営業利益で同228.6%増と大幅増収増益となる見通し
・2022年3月期業績はBPO関連事業に加え、製造系人材サービス事業並びに営業系人材サービス事業も回復し、高水準の業績が続く可能性が高い
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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