テックポイント Research Memo(1):監視・車載カメラシステム向け受送信半導体を扱うファブレス企業
[21/03/23]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■要約
テックポイント・インク<6697>は、監視(防犯)カメラシステム及び車載カメラシステム向けの受送信半導体の設計開発、マーケティング、販売を行っているファブレス半導体企業である。自社工場を保有せず、外部の製造専門会社に製造を委託するビジネスモデルである点が特徴で、半導体の設計及び販売・マーケティングにリソースを集中させることで、効率の良い経営を目指している。
1. 2020年12月期決算概要(米国基準)
2020年12月期決算(米国基準)は売上高34,339千米ドル(3,554百万円:前期比7.2%増)、営業利益3,698千米ドル(382百万円:前期比54.4%増)、当社株主に帰属する当期純利益3,342千米ドル(345百万円:前期比52.3%増)となり、大幅な増益を達成した。通期業績の全体感としては、第3四半期(累計)までの閉塞感を第4四半期単体(10-12月)で急速に巻き返した格好となっている。実際、第4四半期単体(2020年10-12月)の売上高及び営業利益は、いずれも四半期として過去最高となるなど、同社の成長力を印象付けるものとなった。
2. 2021年12月期(米国基準)の見通し
2021年12月期(米国基準)の売上高は前期比33.8%増の45,954千米ドル(4,756百万円)、営業利益は同94.0%増の7,174千米ドル(742百万円)、当社株主に帰属する当期純利益は同77.6%増の5,934千米ドル(614百万円)と、同社では予想している。営業利益率に関しては同4.8ポイント上昇の15.6%を見込む。なお、この予想は新型コロナウイルス感染症拡大(以下、コロナ禍)について、現時点と同程度の影響が2021年度中は継続するとの仮定のもとで算出されているほか、新開発のCMOSイメージセンサーやドアフォン製品の収益が含まれていない。上辺の数値のみで判断すれば一見強気に見えてしまう会社計画だが、達成確度は非常に高いと弊社では判断している。
3. 「CMOSイメージセンサー」の動向に注目
今後の同社の成長エンジンとなり得る戦略商品について概観しておきたい。筆頭格となるのが「CMOSイメージセンサー」である。こちらは、800万画素の4Kカメラ向け製品のサンプルが完成しており、随時出荷を開始することになる。数量については限定的なものになる可能性があるとはいえ、性能評価の結果は非常に良好であり、2021年12月期第3四半期から第4四半期にかけて量産へ向かうと弊社では予想している。
■Key Points
・2020年12月期は第4四半期で急速に巻き戻す
・2021年12月期も大幅増益見通しだが、保守的な印象
・CMOSイメージセンサーは2021年12月期第3四半期から第4四半期にかけて量産へ
(執筆:フィスコアナリスト 村瀬智一)
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テックポイント・インク<6697>は、監視(防犯)カメラシステム及び車載カメラシステム向けの受送信半導体の設計開発、マーケティング、販売を行っているファブレス半導体企業である。自社工場を保有せず、外部の製造専門会社に製造を委託するビジネスモデルである点が特徴で、半導体の設計及び販売・マーケティングにリソースを集中させることで、効率の良い経営を目指している。
1. 2020年12月期決算概要(米国基準)
2020年12月期決算(米国基準)は売上高34,339千米ドル(3,554百万円:前期比7.2%増)、営業利益3,698千米ドル(382百万円:前期比54.4%増)、当社株主に帰属する当期純利益3,342千米ドル(345百万円:前期比52.3%増)となり、大幅な増益を達成した。通期業績の全体感としては、第3四半期(累計)までの閉塞感を第4四半期単体(10-12月)で急速に巻き返した格好となっている。実際、第4四半期単体(2020年10-12月)の売上高及び営業利益は、いずれも四半期として過去最高となるなど、同社の成長力を印象付けるものとなった。
2. 2021年12月期(米国基準)の見通し
2021年12月期(米国基準)の売上高は前期比33.8%増の45,954千米ドル(4,756百万円)、営業利益は同94.0%増の7,174千米ドル(742百万円)、当社株主に帰属する当期純利益は同77.6%増の5,934千米ドル(614百万円)と、同社では予想している。営業利益率に関しては同4.8ポイント上昇の15.6%を見込む。なお、この予想は新型コロナウイルス感染症拡大(以下、コロナ禍)について、現時点と同程度の影響が2021年度中は継続するとの仮定のもとで算出されているほか、新開発のCMOSイメージセンサーやドアフォン製品の収益が含まれていない。上辺の数値のみで判断すれば一見強気に見えてしまう会社計画だが、達成確度は非常に高いと弊社では判断している。
3. 「CMOSイメージセンサー」の動向に注目
今後の同社の成長エンジンとなり得る戦略商品について概観しておきたい。筆頭格となるのが「CMOSイメージセンサー」である。こちらは、800万画素の4Kカメラ向け製品のサンプルが完成しており、随時出荷を開始することになる。数量については限定的なものになる可能性があるとはいえ、性能評価の結果は非常に良好であり、2021年12月期第3四半期から第4四半期にかけて量産へ向かうと弊社では予想している。
■Key Points
・2020年12月期は第4四半期で急速に巻き戻す
・2021年12月期も大幅増益見通しだが、保守的な印象
・CMOSイメージセンサーは2021年12月期第3四半期から第4四半期にかけて量産へ
(執筆:フィスコアナリスト 村瀬智一)
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