アイリック Research Memo(5):2021年6月期2Q累計は販管費増加で減益だが赤字想定に対して黒字着地
[21/04/16]
提供元:株式会社フィスコ
提供元:株式会社フィスコ
注目トピックス 日本株
■業績動向
1. 2021年6月期第2四半期累計連結業績の概要
アイリックコーポレーション<7325>の2021年6月期第2四半期累計の連結業績は、売上高が前年同期比5.2%増の2,163百万円、営業利益が同67.4%減の80百万円、経常利益が同66.9%減の82百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益が同76.6%減の35百万円だった。
売上面は、ソリューション事業FC部門とシステム事業が好調に推移しておおむね計画水準だった。コロナ禍の影響で外出自粛による来店客数減少がやや残ったが、TVCMやWeb広告も寄与して緩やかに回復している。利益面は、中期成長に向けた計画的な投資で販管費が増加したため減益となったが、想定の損失予想から一転して黒字で着地した。
解約調整引当金を差し引いた売上総利益は前年同期比4.4%増加したが、売上総利益率は同0.6ポイント低下して86.4%となった。販管費は成長に向けたシステム開発、人財投資、本社増床、認知度向上に向けたTVCMなどで同15.9%増加した。一方ではオンライン会議の導入などで交通費や営業費用を抑制した。販管費比率は同7.7ポイント上昇して82.7%となった。
2. セグメント別動向
セグメント別の動向は以下のとおりである。
保険販売事業は売上高が前年同期比0.5%増の1,351百万円で、営業利益が同34.1%減の203百万円だった。売上面は、新規出店や順調な集客で直営店部門(同5.7%増収)の手数料収入が増加した。法人営業部門(同29.5%減収)は税制改正の影響が続いて低調だった。
ソリューション事業は売上高が前年同期比5.8%増の599百万円で、営業利益が同29.1%減の135百万円だった。売上面は、FC部門(同22.5%増収)の好調が牽引した。他業種からの積極的な保険ショップ参入が続き、店舗数が増加して手数料収入や月額利用料が大幅伸長した。AS部門(同4.2%減収)は、コロナ禍による見込み先企業での在宅勤務の増加、一部保険代理店の解約の影響でやや低調だった。なお大手金融機関や大手保険会社による新規導入に向けた話し合いを継続している。
システム事業は売上高が前年同期比47.3%増の212百万円で、営業利益が同179.2%増の7百万円だった。「スマートOCR」の売上が約3倍の88百万円に増加した。なお独立行政法人統計センターにおいて国勢調査等に利用されているが、売上は第3四半期以降に順次計上される予定としている。
3. 財務の状況
財務面で見ると、2021年6月期第2四半期末の資産合計は前期末比117百万円減少して3,855百万円、負債合計は同50百万円減少して422百万円、純資産合計は同67百万円減少して3,433百万円となった。現金及び預金が同318百万円減少したが、その他では特に大きな変動項目は見当たらない。自己資本比率は同0.9ポイント上昇して89.0%となった。同社の財務の健全性は高いと言える。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展)
<EY>
1. 2021年6月期第2四半期累計連結業績の概要
アイリックコーポレーション<7325>の2021年6月期第2四半期累計の連結業績は、売上高が前年同期比5.2%増の2,163百万円、営業利益が同67.4%減の80百万円、経常利益が同66.9%減の82百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益が同76.6%減の35百万円だった。
売上面は、ソリューション事業FC部門とシステム事業が好調に推移しておおむね計画水準だった。コロナ禍の影響で外出自粛による来店客数減少がやや残ったが、TVCMやWeb広告も寄与して緩やかに回復している。利益面は、中期成長に向けた計画的な投資で販管費が増加したため減益となったが、想定の損失予想から一転して黒字で着地した。
解約調整引当金を差し引いた売上総利益は前年同期比4.4%増加したが、売上総利益率は同0.6ポイント低下して86.4%となった。販管費は成長に向けたシステム開発、人財投資、本社増床、認知度向上に向けたTVCMなどで同15.9%増加した。一方ではオンライン会議の導入などで交通費や営業費用を抑制した。販管費比率は同7.7ポイント上昇して82.7%となった。
2. セグメント別動向
セグメント別の動向は以下のとおりである。
保険販売事業は売上高が前年同期比0.5%増の1,351百万円で、営業利益が同34.1%減の203百万円だった。売上面は、新規出店や順調な集客で直営店部門(同5.7%増収)の手数料収入が増加した。法人営業部門(同29.5%減収)は税制改正の影響が続いて低調だった。
ソリューション事業は売上高が前年同期比5.8%増の599百万円で、営業利益が同29.1%減の135百万円だった。売上面は、FC部門(同22.5%増収)の好調が牽引した。他業種からの積極的な保険ショップ参入が続き、店舗数が増加して手数料収入や月額利用料が大幅伸長した。AS部門(同4.2%減収)は、コロナ禍による見込み先企業での在宅勤務の増加、一部保険代理店の解約の影響でやや低調だった。なお大手金融機関や大手保険会社による新規導入に向けた話し合いを継続している。
システム事業は売上高が前年同期比47.3%増の212百万円で、営業利益が同179.2%増の7百万円だった。「スマートOCR」の売上が約3倍の88百万円に増加した。なお独立行政法人統計センターにおいて国勢調査等に利用されているが、売上は第3四半期以降に順次計上される予定としている。
3. 財務の状況
財務面で見ると、2021年6月期第2四半期末の資産合計は前期末比117百万円減少して3,855百万円、負債合計は同50百万円減少して422百万円、純資産合計は同67百万円減少して3,433百万円となった。現金及び預金が同318百万円減少したが、その他では特に大きな変動項目は見当たらない。自己資本比率は同0.9ポイント上昇して89.0%となった。同社の財務の健全性は高いと言える。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展)
<EY>