飯野海運---2021年3月期決算は大幅な増益、期末配当金の増配も発表
[21/05/13]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
飯野海運<9119>は11日、2021年3月期連結決算を発表した。売上高が前期比0.3%減の889.16億円、営業利益が同71.8%増の68.31億円、経常利益が同97.1%増の68.10億円、親会社株主に帰属する当期純利益が同102.1%増の76.55億円となった。
外航海運業の売上高は前期比1.3%増の692.95億円、営業利益は同278.1%増の24.63億円となった。大型原油タンカーにおいては、入渠による費用増加の影響を完全に避けることはできなかったが、第2四半期及び第4四半期に竣工した新造VLCC2隻を含む支配船腹を長期契約に投入する等、安定収益の確保に努めた。ケミカルタンカーにおいては、基幹航路である中東域から欧州向け及びアジア向けの数量輸送契約に加え、市況高騰時に高運賃のスポット貨物を取り入れる等、安定的に輸送を行い、復航においても北アフリカからの燐酸液やアジア域からのスポット貨物を積極的に取り込むことで収益を確保した。米国オペレーターとの合弁事業は、安定的な数量輸送契約に加え効率的なスポット貨物の集荷に取り組み、稼働を維持した。大型ガス船は、既存の中長期契約を中心に安定収益を確保したことに加え、市況連動型の一部運航船が高騰したLPG船市況を享受し、増益に大きく貢献した。ドライバルク船においては、新たに竣工した専用船が順調に稼働し収益に貢献した。ポストパナマックス及びハンディ船型を中心とする不定期船部門においては、感染症拡大により一時市況は低迷したが、第2四半期以降市況は回復し、契約貨物への投入を中心に市況上昇を捉えた効率配船に努め、総じて運航収支は改善し採算は堅調に推移した。
内航・近海海運業の売上高は前期比7.2%減の85.81億円、営業利益は同11.4%減の5.05億円となった。内航ガス輸送においては、感染症拡大と季節的要因に伴うLPG需要の低下及び石油化学ガス出荷プラントの定期修繕、並びに生産品需要減による出荷量減少の影響を受けた。また、運航船の入渠等により冬場の稼働減少が発生したが、中長期契約に基づく安定的な売上確保と効率配船に取り組んだ。近海ガス輸送においては、感染症拡大によって稼働が減少した影響を完全に避けることはできず、定期用船契約更改時に市況下落の影響を受けた。一方で新規用船者への投入も実現し、安定した貸船収入の維持に努めた。
不動産業の売上高は前期比4.4%減の111.58億円、営業利益は同40.2%増の38.63億円となった。同社所有ビルにおいては、商業テナントの営業に感染症の影響はあったが、事務所テナントは堅調な稼働を継続し、安定した収益を維持した。また、日比谷フォートタワーでは、新築建物の工事が順調に進捗し、現在、2021年6月末の竣工を予定している。同社グループのイイノホール&カンファレンスセンターにおいては、感染症の影響で稼働と収益に大きな影響を受けているが、10月以降、観客数を減らしながらも配信や収録を利用したイベントが増加傾向となり、1月以降の緊急事態宣言下においても稼働は改善に向かった。フォトスタジオ事業を運営するイイノ・メディアプロは、感染症対策を実施し新規顧客を取り込んだが、広告需要の減少の影響により収益が減少した。英国ロンドンの不動産事業においては、賃貸ビルで商業テナントについては感染症の影響はあるが、事務所テナントは順調に稼働したため、収益を維持することができた。前年同期比で売上高が減少したが営業利益が増加しているが、前期は飯野ビルディングにおいて一部テナントの退去により、原状回復工事を引き受けたことによる売上高の計上があった一方、空室期間が生じたことによる賃料収入の減少等があったためとしている。
2022年3月期通期の連結業績予想については、売上高が前期比1.0%減の880.00億円、営業利益が同40.0%減の41.00億円、経常利益が同42.7%減の39.00億円、親会社株主に帰属する当期純利益が同21.6%減の60.00億円を見込んでいる。
また、同日、2021年3月期の期末配当金について、直近の配当予想から1株当たり5.00円増額の16.00円とし、通期で22.00円の配当とすることを発表した。
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外航海運業の売上高は前期比1.3%増の692.95億円、営業利益は同278.1%増の24.63億円となった。大型原油タンカーにおいては、入渠による費用増加の影響を完全に避けることはできなかったが、第2四半期及び第4四半期に竣工した新造VLCC2隻を含む支配船腹を長期契約に投入する等、安定収益の確保に努めた。ケミカルタンカーにおいては、基幹航路である中東域から欧州向け及びアジア向けの数量輸送契約に加え、市況高騰時に高運賃のスポット貨物を取り入れる等、安定的に輸送を行い、復航においても北アフリカからの燐酸液やアジア域からのスポット貨物を積極的に取り込むことで収益を確保した。米国オペレーターとの合弁事業は、安定的な数量輸送契約に加え効率的なスポット貨物の集荷に取り組み、稼働を維持した。大型ガス船は、既存の中長期契約を中心に安定収益を確保したことに加え、市況連動型の一部運航船が高騰したLPG船市況を享受し、増益に大きく貢献した。ドライバルク船においては、新たに竣工した専用船が順調に稼働し収益に貢献した。ポストパナマックス及びハンディ船型を中心とする不定期船部門においては、感染症拡大により一時市況は低迷したが、第2四半期以降市況は回復し、契約貨物への投入を中心に市況上昇を捉えた効率配船に努め、総じて運航収支は改善し採算は堅調に推移した。
内航・近海海運業の売上高は前期比7.2%減の85.81億円、営業利益は同11.4%減の5.05億円となった。内航ガス輸送においては、感染症拡大と季節的要因に伴うLPG需要の低下及び石油化学ガス出荷プラントの定期修繕、並びに生産品需要減による出荷量減少の影響を受けた。また、運航船の入渠等により冬場の稼働減少が発生したが、中長期契約に基づく安定的な売上確保と効率配船に取り組んだ。近海ガス輸送においては、感染症拡大によって稼働が減少した影響を完全に避けることはできず、定期用船契約更改時に市況下落の影響を受けた。一方で新規用船者への投入も実現し、安定した貸船収入の維持に努めた。
不動産業の売上高は前期比4.4%減の111.58億円、営業利益は同40.2%増の38.63億円となった。同社所有ビルにおいては、商業テナントの営業に感染症の影響はあったが、事務所テナントは堅調な稼働を継続し、安定した収益を維持した。また、日比谷フォートタワーでは、新築建物の工事が順調に進捗し、現在、2021年6月末の竣工を予定している。同社グループのイイノホール&カンファレンスセンターにおいては、感染症の影響で稼働と収益に大きな影響を受けているが、10月以降、観客数を減らしながらも配信や収録を利用したイベントが増加傾向となり、1月以降の緊急事態宣言下においても稼働は改善に向かった。フォトスタジオ事業を運営するイイノ・メディアプロは、感染症対策を実施し新規顧客を取り込んだが、広告需要の減少の影響により収益が減少した。英国ロンドンの不動産事業においては、賃貸ビルで商業テナントについては感染症の影響はあるが、事務所テナントは順調に稼働したため、収益を維持することができた。前年同期比で売上高が減少したが営業利益が増加しているが、前期は飯野ビルディングにおいて一部テナントの退去により、原状回復工事を引き受けたことによる売上高の計上があった一方、空室期間が生じたことによる賃料収入の減少等があったためとしている。
2022年3月期通期の連結業績予想については、売上高が前期比1.0%減の880.00億円、営業利益が同40.0%減の41.00億円、経常利益が同42.7%減の39.00億円、親会社株主に帰属する当期純利益が同21.6%減の60.00億円を見込んでいる。
また、同日、2021年3月期の期末配当金について、直近の配当予想から1株当たり5.00円増額の16.00円とし、通期で22.00円の配当とすることを発表した。
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