コスモスイニシア Research Memo(5):コロナ禍の影響は宿泊事業以外限定的
[21/07/19]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■業績動向
1. 2021年3月期の業績動向
コスモスイニシア<8844>の2021年3月期の業績は、売上高107,257百万円(前期比3.0%減)、営業利益2,376百万円(同60.5%減)、経常利益2,207百万円(同58.0%減)、親会社株主に帰属する当期純利益2,007百万円(同41.2%減)となった。また、期初計画に対して、売上高で2,257百万円、営業利益で2,376百万円、経常利益で3,007百万円、親会社株主に帰属する当期純利益では2,807百万円の超過達成となった。
レジデンシャル事業、ソリューション事業及び工事事業に対するコロナ禍の影響は限定的だったものの、緊急事態宣言の発令や海外からの入国規制、外出自粛などにより、アパートメントホテル「MIMARU」の稼働率の低下が継続し、一部施設を休業したほか、ホテル開発物件の販売を見合わせたこともあり、宿泊事業が非常に厳しい状況となった。利益面では、宿泊事業の苦戦に加え、レジデンシャル事業において新築マンション等の収益性が低下したことにより営業利益率が低下した。なお、法人税等調整額(益)が計上されたため、当期純利益の減益率は小さくなっている。また、売上・利益が超過達成となったが、その要因は、期初予想の段階でコロナ禍の影響を一定程度保守的に想定したこと、宿泊事業以外の事業へのコロナ禍の影響が限定的だったこと、特に投資用不動産の販売とオフィス内装工事の受注が好調だったことなどにある。
宿泊事業も業績回復へ向けた動きに
2. 2022年3月期の業績見通し
2022年3月期の業績見通しについて、同社は売上高115,000百万円(前期比7.2%増)、営業利益3,000百万円(同26.3%増)、経常利益2,300百万円(同4.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益1,800百万円(同10.3%減)を見込んでいる。
宿泊事業で引き続きコロナ禍の影響による稼働低下の継続を一定程度見込む一方、宿泊事業以外のセグメントでは前期同様影響が限定的という前提になっている。利益面では、宿泊事業の収益性の改善等により、水準がやや高くなった販管費をカバーするという前提である。これにより営業利益率が若干改善する見込みで、業績回復に向けた動きが想定されている。なお、前期に法人税等調整額(益)の計上があったことなどの反動により、当期純利益は減益見通しとなった。また、2022年3月期は中期経営計画2021の最終年度に当たるが、当初想定していなかったコロナ禍の影響により、表示通りに修正することになった。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)
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1. 2021年3月期の業績動向
コスモスイニシア<8844>の2021年3月期の業績は、売上高107,257百万円(前期比3.0%減)、営業利益2,376百万円(同60.5%減)、経常利益2,207百万円(同58.0%減)、親会社株主に帰属する当期純利益2,007百万円(同41.2%減)となった。また、期初計画に対して、売上高で2,257百万円、営業利益で2,376百万円、経常利益で3,007百万円、親会社株主に帰属する当期純利益では2,807百万円の超過達成となった。
レジデンシャル事業、ソリューション事業及び工事事業に対するコロナ禍の影響は限定的だったものの、緊急事態宣言の発令や海外からの入国規制、外出自粛などにより、アパートメントホテル「MIMARU」の稼働率の低下が継続し、一部施設を休業したほか、ホテル開発物件の販売を見合わせたこともあり、宿泊事業が非常に厳しい状況となった。利益面では、宿泊事業の苦戦に加え、レジデンシャル事業において新築マンション等の収益性が低下したことにより営業利益率が低下した。なお、法人税等調整額(益)が計上されたため、当期純利益の減益率は小さくなっている。また、売上・利益が超過達成となったが、その要因は、期初予想の段階でコロナ禍の影響を一定程度保守的に想定したこと、宿泊事業以外の事業へのコロナ禍の影響が限定的だったこと、特に投資用不動産の販売とオフィス内装工事の受注が好調だったことなどにある。
宿泊事業も業績回復へ向けた動きに
2. 2022年3月期の業績見通し
2022年3月期の業績見通しについて、同社は売上高115,000百万円(前期比7.2%増)、営業利益3,000百万円(同26.3%増)、経常利益2,300百万円(同4.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益1,800百万円(同10.3%減)を見込んでいる。
宿泊事業で引き続きコロナ禍の影響による稼働低下の継続を一定程度見込む一方、宿泊事業以外のセグメントでは前期同様影響が限定的という前提になっている。利益面では、宿泊事業の収益性の改善等により、水準がやや高くなった販管費をカバーするという前提である。これにより営業利益率が若干改善する見込みで、業績回復に向けた動きが想定されている。なお、前期に法人税等調整額(益)の計上があったことなどの反動により、当期純利益は減益見通しとなった。また、2022年3月期は中期経営計画2021の最終年度に当たるが、当初想定していなかったコロナ禍の影響により、表示通りに修正することになった。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)
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