1stコーポ Research Memo(1):22年5月期は増収増益予想。ZENAS工法が将来の受注獲得の強い武器に
[21/08/11]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■要約
ファーストコーポレーション<1430>は、マンション建設に特化した建設会社である。創業は2011年6月と歴史が浅いが、2015年3月に東証マザーズに上場したのに続き、2016年12月には東証1部市場に指定替えと、創業からわずか5年半で1部上場企業になるスピード上場を果たし、文字どおりの急成長を遂げた。
社是は「より良質な住宅を供給し、豊かな住環境に貢献する」で、「安全・安心・堅実」をモットーに事業を展開している。主要事業エリアをマーケットの将来性が高い、東京圏(1都3県)としており、そこで分譲マンション建設に特化し、工事請負を主として事業を推進してきた。最近では、再開発事業に注力して実績を挙げつつある一方で、九州支店を開設し、福岡市博多区でオフィスビルの実績をあげるなど今後の展開が期待されている。
成長の背景にあるのは「造注方式」と呼ぶ事業モデルである。これは開発部隊がマンション用地を仕入れ、企画、設計を行い事業主に提案、特命で工事を受注して施工し引き渡す方式だ。これによって、主体的に企画提案を行うことができるため、競争入札で建設工事を受注する場合と比較して契約条件が良くなることから、事業運営の効率化や安定した利益確保を可能としている。
ゼネコンとして、土地開発の専任部隊を有し、これが強みとなっているほか、スピーディーな決裁プロセスによって、競合に対し優位に立つ。同社が主戦場としている東京圏においては、なお市場開拓余地が大きく、この「造注方式」を活用することによって、中長期的に成長が見込まれる。最近では、東京圏での都区部からニーズが強い郊外に力点を置き、受注拡大を目指す。
物件に関しては、再開発事業に一段と力を注ぐ考えである。これにより毎年コンスタントな収益確保が見込まれ、安定的な収益基盤の確立につながる。既に走り始めた案件もあり、今後の収益源として期待できそうだ。一方、アクティブシニア向けのマンションの建設にも注力している。また、画期的な新工法であるZENAS(ジーナス)工法を東京理科大学の協力を得て開発し、これが将来の受注獲得の強力な武器となりそうだ。
2021年5月期の決算は、売上高が前期比10.7%減の20,919百万円、営業利益が同24.1%増の1,666百万円、経常利益は同24.0%増の1,608百万円、当期純利益は同29.0%増の1,125百万円と減収増益となった。売上高は計画をほぼ達成したものの、完成工事利益率が計画を下回った。ただ、不動産売却の価格が想定を上回ったことにより、大幅増益を達成している。
2022年5月期の見通しは、売上高が前期比26.7%増の26,500百万円、営業利益が同3.2%増の1,720百万円、経常利益が同5.7%増の1,700百万円、当期純利益が同5.0%増の1,182百万円と増収増益を見込んでいる。
■Key Points
・2022年5月期決算は増収増益を予想
・再開発事業の開花で再成長に弾みも
・ZENAS工法が将来の受注獲得の強い武器に
(執筆:フィスコ客員アナリスト 水野文也)
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ファーストコーポレーション<1430>は、マンション建設に特化した建設会社である。創業は2011年6月と歴史が浅いが、2015年3月に東証マザーズに上場したのに続き、2016年12月には東証1部市場に指定替えと、創業からわずか5年半で1部上場企業になるスピード上場を果たし、文字どおりの急成長を遂げた。
社是は「より良質な住宅を供給し、豊かな住環境に貢献する」で、「安全・安心・堅実」をモットーに事業を展開している。主要事業エリアをマーケットの将来性が高い、東京圏(1都3県)としており、そこで分譲マンション建設に特化し、工事請負を主として事業を推進してきた。最近では、再開発事業に注力して実績を挙げつつある一方で、九州支店を開設し、福岡市博多区でオフィスビルの実績をあげるなど今後の展開が期待されている。
成長の背景にあるのは「造注方式」と呼ぶ事業モデルである。これは開発部隊がマンション用地を仕入れ、企画、設計を行い事業主に提案、特命で工事を受注して施工し引き渡す方式だ。これによって、主体的に企画提案を行うことができるため、競争入札で建設工事を受注する場合と比較して契約条件が良くなることから、事業運営の効率化や安定した利益確保を可能としている。
ゼネコンとして、土地開発の専任部隊を有し、これが強みとなっているほか、スピーディーな決裁プロセスによって、競合に対し優位に立つ。同社が主戦場としている東京圏においては、なお市場開拓余地が大きく、この「造注方式」を活用することによって、中長期的に成長が見込まれる。最近では、東京圏での都区部からニーズが強い郊外に力点を置き、受注拡大を目指す。
物件に関しては、再開発事業に一段と力を注ぐ考えである。これにより毎年コンスタントな収益確保が見込まれ、安定的な収益基盤の確立につながる。既に走り始めた案件もあり、今後の収益源として期待できそうだ。一方、アクティブシニア向けのマンションの建設にも注力している。また、画期的な新工法であるZENAS(ジーナス)工法を東京理科大学の協力を得て開発し、これが将来の受注獲得の強力な武器となりそうだ。
2021年5月期の決算は、売上高が前期比10.7%減の20,919百万円、営業利益が同24.1%増の1,666百万円、経常利益は同24.0%増の1,608百万円、当期純利益は同29.0%増の1,125百万円と減収増益となった。売上高は計画をほぼ達成したものの、完成工事利益率が計画を下回った。ただ、不動産売却の価格が想定を上回ったことにより、大幅増益を達成している。
2022年5月期の見通しは、売上高が前期比26.7%増の26,500百万円、営業利益が同3.2%増の1,720百万円、経常利益が同5.7%増の1,700百万円、当期純利益が同5.0%増の1,182百万円と増収増益を見込んでいる。
■Key Points
・2022年5月期決算は増収増益を予想
・再開発事業の開花で再成長に弾みも
・ZENAS工法が将来の受注獲得の強い武器に
(執筆:フィスコ客員アナリスト 水野文也)
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