DIT Research Memo(3):ソフトウェア開発事業及びシステム販売事業を展開(1)
[21/09/15]
提供元:株式会社フィスコ
提供元:株式会社フィスコ
注目トピックス 日本株
■事業概要
1. 事業概要
デジタル・インフォメーション・テクノロジー<3916>は独立系の情報サービス企業として、ソフトウェア開発事業(サブセグメントはビジネスソリューション事業、エンベデッドソリューション事業、自社商品事業)及びシステム販売事業を展開している。技術力と知的財産を事業基盤として、ビジネスソリューション事業、エンベデッドソリューション事業及びシステム販売事業を安定成長としての収益基盤、自社商品事業及び新規事業を成長分野と位置付けている。
2021年6月期のセグメント別売上高推移については、売上構成比95.8%(ビジネスソリューション事業59.6%、エンベデッドソリューション事業31.3%)のソフトウェア開発事業が順調に拡大している。自社商品事業は、売上規模は小さいものの順調に拡大しており、2021年6月期の売上構成比は前期比0.4ポイント上昇の4.9%まで拡大している。一方、システム販売事業の売上高は横ばい、売上構成比は低下傾向で、2021年6月期の売上構成比は同1.3ポイント低下の4.2%となっている。
(1) ソフトウェア開発事業
ソフトウェア開発事業は、サブセグメントをビジネスソリューション事業(業務システム開発及び運用サポート)、エンベデッドソリューション事業(組込みシステム開発及び組込みシステム検証)、自社商品事業(自社開発のサイバーセキュリティ商品、業務効率化商品)としている。
a) ビジネスソリューション事業
ビジネスソリューション事業では、業務システム開発及び運用サポートを展開している。業務システム開発は金融業、医療・製薬業、通信業、運輸業、製造業、公共等の幅広い分野において、Web系、基幹系、フロント業務からバックオフィス業務などのシステム受託開発を行っている。一方、運用サポートは顧客の業務システムの運用をサポートする事業として、サポートデスク業務、インフラ(サーバ、ネットワーク等)構築・維持管理運用業務を行っている。なお、業務システム開発は各分野の大手顧客の事業領域に沿った継続的ビジネスのため、安定収益源となる。
売上面では、業務システム開発及び運用サポートとも順調に拡大している。特に、安定収益源となる運用サポートが拡大しており、売上構成比も上昇基調となっている。
b) エンベデッドソリューション事業
エンベデッドソリューション事業では、組込みシステム開発及び組込みシステム検証を展開している。組込みシステム開発は車載機器、モバイル機器、情報家電機器分野を中心に、機器のファームウェア、デバイス機器の制御、アプリケーション等、システム全体にわたるソフトウェア受託開発を行っている。特に、今後成長が見込める車載機器を注力分野と位置付けている。また、モバイル機器ではIoT関連のモバイルアプリ開発を、通信機器では無線基地局や仮想ネットワークなどのソフトウェア受託開発を行っている。一方、組込みシステム検証は車載機器、医療機器、通信機器、モバイル機器分野を中心に、製品に対する品質や性能の検証業務の受託及び検証業務を通じて機能や製品の改善提案を行っている。ラボ試験やフィールド試験から最終的な品質検証となるシステム総合試験まで、様々な検証業務を行っている。なお、海外で実施するフィールド試験については、必要に応じてDIT Americaに委託している。
売上面では、組込みシステム開発及び組込みシステム検証ともに順調に拡大しており、売上構成比に大きな変化はない。
c) 自社商品事業
自社商品事業のうち、サイバーセキュリティ商品ではウェブサイト改ざんを瞬間検知・瞬間復旧するWebセキュリティソリューション「WebARGUS(ウェブアルゴス)」、フィッシングメール対策ソリューション「APMG®」、業務効率化商品ではExcel業務イノベーションプラットフォーム「xoBlos(ゾブロス)」などを主力としている。また2020年10月には、電子契約アウトソーシング型サービス「DD-CONNECT(ディ・ディ・コネクト)」を開始している。2021年6月期の売上構成比は「WebARGUS」が約3割、「xoBlos」が約6割、その他が約1割のもようである。
Webセキュリティソリューション「WebARGUS」は、ウェブサイト等の改ざんを発生と同時に検知して、瞬時に元の正常な状態に復元できる新しい方式のセキュリティソリューションである。外部サイバーセキュリティ専門会社(フィンランドのF-Secure、SSH Communications Security)との協業を進めるなど、「WebARGUS」を核とする大企業向けトータルセキュリティサービスのラインナップ拡充を推進している。
Excel業務イノベーションプラットフォーム「xoBlos」は、Excelベースの非効率な業務を自動化することで劇的に業務を効率化できるとともに、予算実績管理ソリューション及び各種RPAや各種ERP製品とシームレスに連携する機能も兼ね備えている。累計導入社数は2021年7月時点で515社となっている。販売面に関しては、子会社のDITマーケティングサービスと一体となった体制を強化し、商品力の面では、データの価値を高める「xoBlosプラスワン」構想を推進している。
電子契約アウトソーシング型サービス「DD-CONNECT」は、同社と大興電子通信<8023>が協業して日鉄ソリューションズ(株)の電子契約クラウド「CONTRACTHUB(コントラクトハブ)@absonne(アブソンヌ)」の導入〜運用・維持の一連の作業を代行するアウトソーシング型サービスである。
(2) システム販売事業
システム販売事業は、DITマーケティングサービスが中小企業向けにカシオ計算機<6952>製の業務支援及び経営支援の基幹システム「楽一」の販売を行っている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展)
<YM>
1. 事業概要
デジタル・インフォメーション・テクノロジー<3916>は独立系の情報サービス企業として、ソフトウェア開発事業(サブセグメントはビジネスソリューション事業、エンベデッドソリューション事業、自社商品事業)及びシステム販売事業を展開している。技術力と知的財産を事業基盤として、ビジネスソリューション事業、エンベデッドソリューション事業及びシステム販売事業を安定成長としての収益基盤、自社商品事業及び新規事業を成長分野と位置付けている。
2021年6月期のセグメント別売上高推移については、売上構成比95.8%(ビジネスソリューション事業59.6%、エンベデッドソリューション事業31.3%)のソフトウェア開発事業が順調に拡大している。自社商品事業は、売上規模は小さいものの順調に拡大しており、2021年6月期の売上構成比は前期比0.4ポイント上昇の4.9%まで拡大している。一方、システム販売事業の売上高は横ばい、売上構成比は低下傾向で、2021年6月期の売上構成比は同1.3ポイント低下の4.2%となっている。
(1) ソフトウェア開発事業
ソフトウェア開発事業は、サブセグメントをビジネスソリューション事業(業務システム開発及び運用サポート)、エンベデッドソリューション事業(組込みシステム開発及び組込みシステム検証)、自社商品事業(自社開発のサイバーセキュリティ商品、業務効率化商品)としている。
a) ビジネスソリューション事業
ビジネスソリューション事業では、業務システム開発及び運用サポートを展開している。業務システム開発は金融業、医療・製薬業、通信業、運輸業、製造業、公共等の幅広い分野において、Web系、基幹系、フロント業務からバックオフィス業務などのシステム受託開発を行っている。一方、運用サポートは顧客の業務システムの運用をサポートする事業として、サポートデスク業務、インフラ(サーバ、ネットワーク等)構築・維持管理運用業務を行っている。なお、業務システム開発は各分野の大手顧客の事業領域に沿った継続的ビジネスのため、安定収益源となる。
売上面では、業務システム開発及び運用サポートとも順調に拡大している。特に、安定収益源となる運用サポートが拡大しており、売上構成比も上昇基調となっている。
b) エンベデッドソリューション事業
エンベデッドソリューション事業では、組込みシステム開発及び組込みシステム検証を展開している。組込みシステム開発は車載機器、モバイル機器、情報家電機器分野を中心に、機器のファームウェア、デバイス機器の制御、アプリケーション等、システム全体にわたるソフトウェア受託開発を行っている。特に、今後成長が見込める車載機器を注力分野と位置付けている。また、モバイル機器ではIoT関連のモバイルアプリ開発を、通信機器では無線基地局や仮想ネットワークなどのソフトウェア受託開発を行っている。一方、組込みシステム検証は車載機器、医療機器、通信機器、モバイル機器分野を中心に、製品に対する品質や性能の検証業務の受託及び検証業務を通じて機能や製品の改善提案を行っている。ラボ試験やフィールド試験から最終的な品質検証となるシステム総合試験まで、様々な検証業務を行っている。なお、海外で実施するフィールド試験については、必要に応じてDIT Americaに委託している。
売上面では、組込みシステム開発及び組込みシステム検証ともに順調に拡大しており、売上構成比に大きな変化はない。
c) 自社商品事業
自社商品事業のうち、サイバーセキュリティ商品ではウェブサイト改ざんを瞬間検知・瞬間復旧するWebセキュリティソリューション「WebARGUS(ウェブアルゴス)」、フィッシングメール対策ソリューション「APMG®」、業務効率化商品ではExcel業務イノベーションプラットフォーム「xoBlos(ゾブロス)」などを主力としている。また2020年10月には、電子契約アウトソーシング型サービス「DD-CONNECT(ディ・ディ・コネクト)」を開始している。2021年6月期の売上構成比は「WebARGUS」が約3割、「xoBlos」が約6割、その他が約1割のもようである。
Webセキュリティソリューション「WebARGUS」は、ウェブサイト等の改ざんを発生と同時に検知して、瞬時に元の正常な状態に復元できる新しい方式のセキュリティソリューションである。外部サイバーセキュリティ専門会社(フィンランドのF-Secure、SSH Communications Security)との協業を進めるなど、「WebARGUS」を核とする大企業向けトータルセキュリティサービスのラインナップ拡充を推進している。
Excel業務イノベーションプラットフォーム「xoBlos」は、Excelベースの非効率な業務を自動化することで劇的に業務を効率化できるとともに、予算実績管理ソリューション及び各種RPAや各種ERP製品とシームレスに連携する機能も兼ね備えている。累計導入社数は2021年7月時点で515社となっている。販売面に関しては、子会社のDITマーケティングサービスと一体となった体制を強化し、商品力の面では、データの価値を高める「xoBlosプラスワン」構想を推進している。
電子契約アウトソーシング型サービス「DD-CONNECT」は、同社と大興電子通信<8023>が協業して日鉄ソリューションズ(株)の電子契約クラウド「CONTRACTHUB(コントラクトハブ)@absonne(アブソンヌ)」の導入〜運用・維持の一連の作業を代行するアウトソーシング型サービスである。
(2) システム販売事業
システム販売事業は、DITマーケティングサービスが中小企業向けにカシオ計算機<6952>製の業務支援及び経営支援の基幹システム「楽一」の販売を行っている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展)
<YM>