TOKAI Research Memo(5):情報通信、CATV、建築設備不動産事業が増益(2)
[21/11/29]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■TOKAIホールディングス<3167>の業績動向
(4) 建築設備不動産事業
建築設備不動産事業の売上高は前年同期比36.2%増の12,361百万円、営業利益は同18.8%増の738百万円となった。増収の内訳を見ると、M&A効果で20億円、リフォーム工事など既存事業の回復で8億円、会計方針変更による影響で5億円の増収要因となっている。また、営業利益についてはリフォーム事業の回復で0.8億円、M&A効果で0.4億円の増益となった。
M&Aに関しては、2020年8月に中央電機工事、同年11月にイノウエテクニカ、2021年4月にマルコオ・ポーロ化工を子会社化しており、これら子会社の売上が加算された格好だ※。なお、社内計画比では売上高で約3億円、営業利益で数千万円下回った。M&A子会社の業績が想定を下回ったことによる。同社では2019年9月に子会社化した土木建築会社の日産工業も含めて、東海エリアにおける総合建築・設備工事会社としての基盤を固め、今後グループシナジーによりさらなる事業規模拡大を推進していく戦略だ。
※中央電機工事は愛知県内で電設工事業を従業員30名弱で展開している。イノウエテクニカは静岡県東部でビルメンテナンス事業を展開し、年間売上高は約5億円。マルコオ・ポーロ加工は愛知県でマンションや公共施設の大規模修繕工事等を展開し、2020年4月期の売上規模は約22億円。
(5) アクア事業
アクア事業の売上高は前年同期比0.9%増の3,913百万円、営業利益は同58.3%減の186百万円となった。顧客件数は前年同期末比4千件増加の165千件となったが、巣ごもり需要の反動で顧客当たり消費量が減少したため売上高は微増にとどまった。利益面では、顧客件数の増加で0.2億円の増益となったものの、顧客獲得費用が2.8億円増加したことにより減益となった。社内計画比でも顧客件数の伸び悩みにより売上高、営業利益ともに若干下回る進捗となっている。
(6) その他・調整額
その他の売上高は前年同期比23.0%増の2,248百万円となった。このうち会計方針の変更(造船事業において工事進行基準を採用)による影響で約4億円の増収要因となっており、同要因を除けば横ばい水準だったことになる。内訳を見ると、介護事業は利用者数の増加により同0.3%増の657百万円、造船事業は船舶修繕の隻数が増加したことや会計方針変更の影響により同29.5%増の854百万円、婚礼催事事業は、婚礼及び会議の利用について若干の回復が見られ同150.5%増の281百万円といずれも増収となった。
なお、内部調整額も含めた営業損失は3,027百万円と前年同期比で360百万円増加した。ワークスタイル改革の環境整備費用等を中心に調整額(費用)が3.9億円増加したことによる。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
<EY>
(4) 建築設備不動産事業
建築設備不動産事業の売上高は前年同期比36.2%増の12,361百万円、営業利益は同18.8%増の738百万円となった。増収の内訳を見ると、M&A効果で20億円、リフォーム工事など既存事業の回復で8億円、会計方針変更による影響で5億円の増収要因となっている。また、営業利益についてはリフォーム事業の回復で0.8億円、M&A効果で0.4億円の増益となった。
M&Aに関しては、2020年8月に中央電機工事、同年11月にイノウエテクニカ、2021年4月にマルコオ・ポーロ化工を子会社化しており、これら子会社の売上が加算された格好だ※。なお、社内計画比では売上高で約3億円、営業利益で数千万円下回った。M&A子会社の業績が想定を下回ったことによる。同社では2019年9月に子会社化した土木建築会社の日産工業も含めて、東海エリアにおける総合建築・設備工事会社としての基盤を固め、今後グループシナジーによりさらなる事業規模拡大を推進していく戦略だ。
※中央電機工事は愛知県内で電設工事業を従業員30名弱で展開している。イノウエテクニカは静岡県東部でビルメンテナンス事業を展開し、年間売上高は約5億円。マルコオ・ポーロ加工は愛知県でマンションや公共施設の大規模修繕工事等を展開し、2020年4月期の売上規模は約22億円。
(5) アクア事業
アクア事業の売上高は前年同期比0.9%増の3,913百万円、営業利益は同58.3%減の186百万円となった。顧客件数は前年同期末比4千件増加の165千件となったが、巣ごもり需要の反動で顧客当たり消費量が減少したため売上高は微増にとどまった。利益面では、顧客件数の増加で0.2億円の増益となったものの、顧客獲得費用が2.8億円増加したことにより減益となった。社内計画比でも顧客件数の伸び悩みにより売上高、営業利益ともに若干下回る進捗となっている。
(6) その他・調整額
その他の売上高は前年同期比23.0%増の2,248百万円となった。このうち会計方針の変更(造船事業において工事進行基準を採用)による影響で約4億円の増収要因となっており、同要因を除けば横ばい水準だったことになる。内訳を見ると、介護事業は利用者数の増加により同0.3%増の657百万円、造船事業は船舶修繕の隻数が増加したことや会計方針変更の影響により同29.5%増の854百万円、婚礼催事事業は、婚礼及び会議の利用について若干の回復が見られ同150.5%増の281百万円といずれも増収となった。
なお、内部調整額も含めた営業損失は3,027百万円と前年同期比で360百万円増加した。ワークスタイル改革の環境整備費用等を中心に調整額(費用)が3.9億円増加したことによる。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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