ADワークスグループ Research Memo(2):収益不動産販売事業とストック型フィービジネスを両輪に事業拡大図る
[22/03/22]
提供元:株式会社フィスコ
提供元:株式会社フィスコ
注目トピックス 日本株
■事業概要
ADワークスグループ<2982>の事業セグメントは収益不動産販売事業、ストック型フィービジネスの2つのセグメントに区分されている。また、連結子会社として国内で収益不動産販売事業等を展開するエー・ディー・ワークス、プロパティ・マネジメント業務(以下PM業務)を行う(株)エー・ディー・パートナーズ、リノベーションなどのバリューアップ工事等を行う(株)エー・ディー・デザインビルド、内装工事を主に行う(株)澄川工務店、CVC事業を行う(株)エンジェル・トーチ、クラウドファンディングを活用した資金調達等を行う(株)ジュピター・ファンディングなど6社があり、米国では収益不動産販売事業、PM事業、住宅債権への投資事業、不動産開発販売事業を行う子会社に加えて、それらを統括する事業統括会社等の合計14社でグループを構成している。なお、エー・ディー・デザインビルドと澄川工務店は営業力並びにソリューション力の強化を目的に2022年4月に合併する予定で、新社名は(株)スミカワADDとなり建築・工事事業を行う。
収益不動産販売事業とは、中古賃貸マンションやオフィスビル等を仕入れ、法的・物的コンディションを整えたうえで、リノベーションなどのバリューアップを施してから販売する事業で、同社の主力事業となる。仕入物件の対象エリアは中古マンション等の賃貸需要が旺盛な都市部が中心となる。顧客は主に事業法人や個人富裕層で、マンションでは3〜5億円、オフィスビルでは10〜40億円の中規模物件を仕入れて、これら顧客に販売する。こうした物件は入居率が高く賃料収入が安定しているほか値下がりリスクも相対的に低く、投資運用対象として手掛けるのに手頃な水準となっている。また、2019年3月期からは、不動産小口化商品「ARISTO」シリーズの販売を開始しており、顧客層の拡大にも取り組んでいる。ここ最近は、商業ビルやオフィスビル等を仕入れる機会も増え、取り扱う物件も大型化する傾向にあるほか、京阪神や名古屋など主要都市部にもエリアを広げつつある。米国ではロサンゼルス州で子会社を通じて収益不動産販売事業を行っているほか、2020年にはハワイ州にも子会社を新設し、賃貸不動産物件の開発販売事業に着手している。
ストック型フィービジネスとは、販売用不動産を売却するまでに得られる賃料収入のほか、同社が保有・売却した物件に関するプロパティ・マネジメント収入(建物の維持・管理受託、賃料・管理料徴収、テナント誘致等によるフィー)、既存顧客に対する売買サポートフィー、不動産に関する相続対策等のコンサルティング収入、受託不動産の保守・修繕工事等で構成されている。利益の大半を占める賃料収入は、収益不動産残高が積み上がれば連動して増えていくため、同社にとっては安定収益源の機能を果たしている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
<ST>
ADワークスグループ<2982>の事業セグメントは収益不動産販売事業、ストック型フィービジネスの2つのセグメントに区分されている。また、連結子会社として国内で収益不動産販売事業等を展開するエー・ディー・ワークス、プロパティ・マネジメント業務(以下PM業務)を行う(株)エー・ディー・パートナーズ、リノベーションなどのバリューアップ工事等を行う(株)エー・ディー・デザインビルド、内装工事を主に行う(株)澄川工務店、CVC事業を行う(株)エンジェル・トーチ、クラウドファンディングを活用した資金調達等を行う(株)ジュピター・ファンディングなど6社があり、米国では収益不動産販売事業、PM事業、住宅債権への投資事業、不動産開発販売事業を行う子会社に加えて、それらを統括する事業統括会社等の合計14社でグループを構成している。なお、エー・ディー・デザインビルドと澄川工務店は営業力並びにソリューション力の強化を目的に2022年4月に合併する予定で、新社名は(株)スミカワADDとなり建築・工事事業を行う。
収益不動産販売事業とは、中古賃貸マンションやオフィスビル等を仕入れ、法的・物的コンディションを整えたうえで、リノベーションなどのバリューアップを施してから販売する事業で、同社の主力事業となる。仕入物件の対象エリアは中古マンション等の賃貸需要が旺盛な都市部が中心となる。顧客は主に事業法人や個人富裕層で、マンションでは3〜5億円、オフィスビルでは10〜40億円の中規模物件を仕入れて、これら顧客に販売する。こうした物件は入居率が高く賃料収入が安定しているほか値下がりリスクも相対的に低く、投資運用対象として手掛けるのに手頃な水準となっている。また、2019年3月期からは、不動産小口化商品「ARISTO」シリーズの販売を開始しており、顧客層の拡大にも取り組んでいる。ここ最近は、商業ビルやオフィスビル等を仕入れる機会も増え、取り扱う物件も大型化する傾向にあるほか、京阪神や名古屋など主要都市部にもエリアを広げつつある。米国ではロサンゼルス州で子会社を通じて収益不動産販売事業を行っているほか、2020年にはハワイ州にも子会社を新設し、賃貸不動産物件の開発販売事業に着手している。
ストック型フィービジネスとは、販売用不動産を売却するまでに得られる賃料収入のほか、同社が保有・売却した物件に関するプロパティ・マネジメント収入(建物の維持・管理受託、賃料・管理料徴収、テナント誘致等によるフィー)、既存顧客に対する売買サポートフィー、不動産に関する相続対策等のコンサルティング収入、受託不動産の保守・修繕工事等で構成されている。利益の大半を占める賃料収入は、収益不動産残高が積み上がれば連動して増えていくため、同社にとっては安定収益源の機能を果たしている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
<ST>