エイシアンスタ Research Memo(3):2021年12月期は上海徳威グループ3社の売上増が寄与し、2ケタ増収
[22/03/31]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■業績動向
1. 2021年12月期業績の概要
ASIAN STAR<8946>の2021年12月期は、売上高が前期比30.3%増の2,543百万円、営業損失が3百万円(前期は200百万円の損失)、経常利益が4百万円(同209百万円の損失)、親会社株主に帰属する当期純損失が21百万円(同310百万円の損失)となった。2020年12月期末に取得した上海徳威グループ3社が2021年12月期から連結範囲に加わり、これらによる売上増が寄与したことで増収となった。
一方で、新型コロナウイルス感染症の拡大(以下、コロナ禍)による影響を受け、事業環境は引き続き厳しいものとなった。中国事業においては入国規制等により外国人の流動性が抑制されたため、不動産の稼働率が悪化したこと、政府の不動産取引の抑制政策等により住宅購入が規制されたことなどを受けて、成約率が大きく低下した。2021年12月期上期に1棟収益マンションの売却が完了したものの、利益面では経常利益を除いては黒字転換に至らなかった。もっとも、営業損失と親会社株主に帰属する当期純損失は前期比で縮小しており、回復傾向にあると言えよう。
2.事業セグメント別動向
(1) 不動産販売事業
不動産販売事業の2021年12月期の業績は、売上高が前期比36.5%増の1,048百万円、セグメント利益が34百万円(前期は65百万円の損失)となった。戸建販売の収益性の改善に加え、1棟収益マンションの売却により増収及び黒字変換となった。
(2) 不動産管理事業
不動産管理事業の2021年12月期業績は、売上高が前期比45.9%増の564百万円、セグメント利益が同50.7%増の111百万円となった。前期末に子会社化した上海徳威グループ3社の業績寄与が大きく、売上高・利益ともに大幅増となった。
(3) 不動産賃貸事業
不動産賃貸事業の2021年12月期業績は、売上高が前期比17.0%減の411百万円、セグメント利益が同1.3%減の83百万円となった。コロナ禍による経済活動の鈍化に伴い、国内における不動産投資と中国のサブリース事業の稼働率が低下した。また、賃貸事業は1棟収益マンションの売却により賃貸料収入が無くなったことから売上が減少した。一方で資本的支出等の費用削減効果もあり、減少幅は比較的小幅にとどまった。
(4) 不動産仲介事業
不動産仲介事業の2021年12月期業績は、売上高が前期比127.9%増の517万円、セグメント利益は同46.6%増の99百万円となった。引き続きコロナ禍の影響は見られたものの、上海徳威グループ3社による売上増が寄与し、大幅な増収増益で着地した。
(5) 投資事業
投資事業の2021年12月期業績は、売上高が前期比96.9%減の2百万円、セグメント利益は同89.6%減の1百万円となった。 コロナ禍による経済活動の鈍化を受け、投資を抑制していることから伸び悩んだ。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 大川勇一郎)
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1. 2021年12月期業績の概要
ASIAN STAR<8946>の2021年12月期は、売上高が前期比30.3%増の2,543百万円、営業損失が3百万円(前期は200百万円の損失)、経常利益が4百万円(同209百万円の損失)、親会社株主に帰属する当期純損失が21百万円(同310百万円の損失)となった。2020年12月期末に取得した上海徳威グループ3社が2021年12月期から連結範囲に加わり、これらによる売上増が寄与したことで増収となった。
一方で、新型コロナウイルス感染症の拡大(以下、コロナ禍)による影響を受け、事業環境は引き続き厳しいものとなった。中国事業においては入国規制等により外国人の流動性が抑制されたため、不動産の稼働率が悪化したこと、政府の不動産取引の抑制政策等により住宅購入が規制されたことなどを受けて、成約率が大きく低下した。2021年12月期上期に1棟収益マンションの売却が完了したものの、利益面では経常利益を除いては黒字転換に至らなかった。もっとも、営業損失と親会社株主に帰属する当期純損失は前期比で縮小しており、回復傾向にあると言えよう。
2.事業セグメント別動向
(1) 不動産販売事業
不動産販売事業の2021年12月期の業績は、売上高が前期比36.5%増の1,048百万円、セグメント利益が34百万円(前期は65百万円の損失)となった。戸建販売の収益性の改善に加え、1棟収益マンションの売却により増収及び黒字変換となった。
(2) 不動産管理事業
不動産管理事業の2021年12月期業績は、売上高が前期比45.9%増の564百万円、セグメント利益が同50.7%増の111百万円となった。前期末に子会社化した上海徳威グループ3社の業績寄与が大きく、売上高・利益ともに大幅増となった。
(3) 不動産賃貸事業
不動産賃貸事業の2021年12月期業績は、売上高が前期比17.0%減の411百万円、セグメント利益が同1.3%減の83百万円となった。コロナ禍による経済活動の鈍化に伴い、国内における不動産投資と中国のサブリース事業の稼働率が低下した。また、賃貸事業は1棟収益マンションの売却により賃貸料収入が無くなったことから売上が減少した。一方で資本的支出等の費用削減効果もあり、減少幅は比較的小幅にとどまった。
(4) 不動産仲介事業
不動産仲介事業の2021年12月期業績は、売上高が前期比127.9%増の517万円、セグメント利益は同46.6%増の99百万円となった。引き続きコロナ禍の影響は見られたものの、上海徳威グループ3社による売上増が寄与し、大幅な増収増益で着地した。
(5) 投資事業
投資事業の2021年12月期業績は、売上高が前期比96.9%減の2百万円、セグメント利益は同89.6%減の1百万円となった。 コロナ禍による経済活動の鈍化を受け、投資を抑制していることから伸び悩んだ。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 大川勇一郎)
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