いちご---22年2月期純利益29%増、決算発表と同時に自社株買いも発表
[22/04/20]
提供元:株式会社フィスコ
提供元:株式会社フィスコ
注目トピックス 日本株
いちご<2337>は19日、2022年2月期連結決算を発表した。売上高は前期比7.2%減の569.34億円、営業利益は同3.6%増の100.18億円、経常利益は同4.1%増の74.71億円、親会社株主に帰属する当期純利益は同28.8%増の64.73億円となった。
一方、同社のコア事業である心築(しんちく)事業において、固定資産に計上している不動産の売却を行ったことにより、営業利益には計上されず、特別利益に計上される不動産売却益を戻し入れた営業利益は132.66億円となり同27.7%増となった。
当社は徹底的なキャッシュ・フロー経営を通じたキャッシュ創出を重要な経営目標に掲げており、心築事業における不動産の80%以上を販売用不動産から固定資産に振り替えることで、税効果によるキャッシュ創出を果たしてきた。そのような背景の中、2022年2月期は固定資産の売却益32.48億円が特別利益に計上されていることから、これを営業利益に戻し入れた「ALL-IN」業績により、実態値を開示した。
コロナ感染拡大の影響により、不動産の売買市場が様子見を続けるなか、同社は子会社であるいちごオーナーズを通じて市況の影響を受けにくいレジデンスの売買を拡大させてきた。2022年2月期は、これに本来のオフィス、商業等の不動産売却が一部再開し、大幅増益に繋がった。
また、同社ホテルにおいては、同社開発のAIレベニューマネジメント(売上管理)システム「PROPERA」の導入により、稼働率は高い水準を維持している。同社ではPROPERAの外販を加速しており、今後の導入棟数目標として、2023年2月期で500棟、2026年2月期までに2,000棟を掲げ、ノンアセットによる安定収益に繋げる狙いだ。商業施設は回復基調にあり、リーシングや契約更改においては、賃料増額での契約が相次いで実現している。なお、当期の不動産売買は売却額458億円、取得額310億円となっている。
アセットマネジメント事業については、ベース運用フィーが堅調だったことに加え、いちごオフィスリート投資法人<8975>において、物件売却に伴う増益に連動して報酬が増加したこと等により、セグメント利益は同31.0%増の18.39億円となった。また、いちごオフィスート投資法人、いちごホテルリート投資法人<3463>では、資産運用報酬制度について、投資主価値に連動し、能動的な運用を促進する完全成果報酬を導入している。いちごホテルリート投資法人においては、コロナ影響からの本格的な回復が遅れおり、ホテル売上に連動したベース運用フィーは依然減少したままである。全国的にホテルの運営が厳しい状況下において、同社では、グループ会社の博多ホテルズを通じて、いちごホテルリート投資法人が保有するホテルのオペレーションを支援しており、当期末時点で5ホテルを受託している。
クリーンエネルギー事業については、前期竣工の発電所の売電収入が通期で寄与したことに加え、新たに9つの発電所が売電を開始したこと等により、セグメント利益は同16.3%増の21.34億円となった。今期は、同社初の風力発電所「いちご米沢板谷ECO発電所」を含む9発電所(発電出力19MW/前期末比13%増)が発電を開始した。これにより、稼働済み発電所の合計は、60発電所(発電出力169.1MW)まで成長した。また、翌期に入りすでに2発電所が発電を開始しており、2023年2月期以降、5発電所(発電出力26.0MW)のパイプラインに加え、電力供給の安定性向上に寄与する第3のエネルギーとして、森林の高齢化等の課題に対応し、治山対策、地域経済の活性化に貢献するグリーンバイオマス発電を計画している。
2023年2月期通期の連結業績予想については、ALL-IN営業利益が前期比4.3%減〜17.6%増の127〜156億円、ALL-IN経常利益が同9.5%減〜17.5%増の97〜126億円、親会社株主に帰属する当期純利益が同0.4%増〜31.3%増の65〜85億円を見込んでいる。同社が重要視するキャッシュベースの「キャッシュ純利益」は同3.9%減〜11.5%増の125〜145億円を見込む。
なお、同社は、決算発表と同時に自社株買いを発表した。上限金額は15億円で6期連続の自社株買いとなる。
<ST>
一方、同社のコア事業である心築(しんちく)事業において、固定資産に計上している不動産の売却を行ったことにより、営業利益には計上されず、特別利益に計上される不動産売却益を戻し入れた営業利益は132.66億円となり同27.7%増となった。
当社は徹底的なキャッシュ・フロー経営を通じたキャッシュ創出を重要な経営目標に掲げており、心築事業における不動産の80%以上を販売用不動産から固定資産に振り替えることで、税効果によるキャッシュ創出を果たしてきた。そのような背景の中、2022年2月期は固定資産の売却益32.48億円が特別利益に計上されていることから、これを営業利益に戻し入れた「ALL-IN」業績により、実態値を開示した。
コロナ感染拡大の影響により、不動産の売買市場が様子見を続けるなか、同社は子会社であるいちごオーナーズを通じて市況の影響を受けにくいレジデンスの売買を拡大させてきた。2022年2月期は、これに本来のオフィス、商業等の不動産売却が一部再開し、大幅増益に繋がった。
また、同社ホテルにおいては、同社開発のAIレベニューマネジメント(売上管理)システム「PROPERA」の導入により、稼働率は高い水準を維持している。同社ではPROPERAの外販を加速しており、今後の導入棟数目標として、2023年2月期で500棟、2026年2月期までに2,000棟を掲げ、ノンアセットによる安定収益に繋げる狙いだ。商業施設は回復基調にあり、リーシングや契約更改においては、賃料増額での契約が相次いで実現している。なお、当期の不動産売買は売却額458億円、取得額310億円となっている。
アセットマネジメント事業については、ベース運用フィーが堅調だったことに加え、いちごオフィスリート投資法人<8975>において、物件売却に伴う増益に連動して報酬が増加したこと等により、セグメント利益は同31.0%増の18.39億円となった。また、いちごオフィスート投資法人、いちごホテルリート投資法人<3463>では、資産運用報酬制度について、投資主価値に連動し、能動的な運用を促進する完全成果報酬を導入している。いちごホテルリート投資法人においては、コロナ影響からの本格的な回復が遅れおり、ホテル売上に連動したベース運用フィーは依然減少したままである。全国的にホテルの運営が厳しい状況下において、同社では、グループ会社の博多ホテルズを通じて、いちごホテルリート投資法人が保有するホテルのオペレーションを支援しており、当期末時点で5ホテルを受託している。
クリーンエネルギー事業については、前期竣工の発電所の売電収入が通期で寄与したことに加え、新たに9つの発電所が売電を開始したこと等により、セグメント利益は同16.3%増の21.34億円となった。今期は、同社初の風力発電所「いちご米沢板谷ECO発電所」を含む9発電所(発電出力19MW/前期末比13%増)が発電を開始した。これにより、稼働済み発電所の合計は、60発電所(発電出力169.1MW)まで成長した。また、翌期に入りすでに2発電所が発電を開始しており、2023年2月期以降、5発電所(発電出力26.0MW)のパイプラインに加え、電力供給の安定性向上に寄与する第3のエネルギーとして、森林の高齢化等の課題に対応し、治山対策、地域経済の活性化に貢献するグリーンバイオマス発電を計画している。
2023年2月期通期の連結業績予想については、ALL-IN営業利益が前期比4.3%減〜17.6%増の127〜156億円、ALL-IN経常利益が同9.5%減〜17.5%増の97〜126億円、親会社株主に帰属する当期純利益が同0.4%増〜31.3%増の65〜85億円を見込んでいる。同社が重要視するキャッシュベースの「キャッシュ純利益」は同3.9%減〜11.5%増の125〜145億円を見込む。
なお、同社は、決算発表と同時に自社株買いを発表した。上限金額は15億円で6期連続の自社株買いとなる。
<ST>