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ハウテレビジョン Research Memo(1):経営理念は「全人類の能力を全面開花させ、世界を変える」

注目トピックス 日本株
■要約

ハウテレビジョン<7064>は、経営理念に「全人類の能力を全面開花させ、世界を変える」を掲げ、大学生の就活や若手社会人のキャリアアップを支援するキャリアプラットフォーム事業を展開している。

1. 新卒サービス「外資就活ドットコム」と中途サービス「Liiga」を展開
キャリアプラットフォーム事業として、新卒サービス(新卒学生向けリクルーティング・プラットフォーム「外資就活ドットコム」)及び中途サービス(若手社会人向けリクルーティング・プラットフォーム「Liiga(リーガ)」)を展開している。企業から広告収入などを得るBtoBモデルが主力だが、中長期的には会員から受講料などを得るBtoCモデルやCtoCモデルの新サービスを順次立ち上げて事業化・収益化を図る方針だ。

2. ハイクラスに特化した独自のポジショニング
会員は、グローバルプロフェッショナルを目指す若手ハイクラス層(新卒サービス「外資就活ドットコム」では挑戦志向の高い難関大学生、中途サービス「Liiga」ではキャリアアップ志向の高い若手社会人)を主たるターゲットとしている。募集企業は、コンサルティングファームや大手金融機関など入社難易度が高いと目されている外資系企業や国内大手企業を厳選している。ハイクラスに特化した独自のポジショニングを特徴・強みとして、一般的な就活・転職・人材紹介サービス企業との違いを明確にしている。

3. 会員数が積み上がる独自のユーザーストック型プラットフォーム
独自の集客エンジンとユーザー滞留の仕組みにより、グローバルプロフェッショナルがアクティブな状態で蓄積されていく独自のユーザーストック型プラットフォームである。新卒サービス「外資就活ドットコム」と中途サービス「Liiga」がキャリアプラットフォームとして連動しているため、新卒サービス「外資就活ドットコム」の会員(大学生)は就職活動を終えて卒業・就職すると一旦退会するが、退会した後もさらなるキャリアアップを目指して中途サービス「Liiga」の会員(社会人)に移行して継続利用することが多い。したがって中途サービス「Liiga」の会員数が累積的に積み上がっていく好循環のプラットフォームである。

4. 2022年1月期は増収効果と戦略的先行投資一巡で黒字転換
2022年1月期の業績(非連結)は、売上高が2021年1月期比31.8%増の1,144百万円、営業利益が46百万円の黒字(2021年1月期は215百万円の損失)、経常利益が44百万円の黒字(同218百万円の損失)、当期純利益が79百万円の黒字(同235百万円の損失)だった。売上面では新卒サービス「外資就活ドットコム」及び中途サービス「Liiga」とも大幅伸長して高成長を達成した。利益面では増収効果に加えて、2021年1月期に実施した戦略的先行投資(採用増加による採用費や人件費の増加、外注費の増加、その他一時費用の増加)が一巡したことも寄与して黒字転換した。成長に向けた戦略的先行投資としての人員の採用増は2021年1月期におおむね計画どおり完了している。

5. 2023年1月期は主力事業が高成長を維持して大幅増収増益予想
2023年1月期の業績(非連結)予想は、売上高が2022年1月期比48.6%増の1,700百万円、営業利益が542.4%増の300百万円、経常利益が527.3%増の280百万円、当期純利益が183.4%増の225百万円としている。大幅増収増益で営業利益率の大幅上昇を目指す。売上面は、新卒サービス「外資就活ドットコム」が45.1%増収、中途サービス「Liiga」が61.3%増収と、いずれも高成長を見込んでいる。利益面は、人的資本の獲得、積極的なマーケティング展開、DX投資などで費用が増加するが、増収効果やコストコントロール効果で吸収する見込みだ。なお重点施策として、戦略的マーケティング展開によって顧客層の大幅な拡大を目指す方針だ。

6. キャリアアップ支援市場や知見共有市場への展開も目指す
新たな中期経営計画(2023年1月期〜2026年1月期)では、目標値に最終年度2026年1月期の売上高6,000百万円、営業利益1,500百万円を掲げている。取引企業数の拡大、多様な顧客ニーズに対応した新サービスの開発・提供、企業と会員間の高品質なマッチングの維持によって、キャリアプラットフォーム事業(新卒及び中途領域)の事業成長を加速する方針だ。さらに、事業拡大余地の大きいキャリアプラットフォーム事業の新卒・中途採用市場で有意なシェアを拡大したうえで、中長期的にはキャリアアップ支援市場及び知見共有市場への展開を目指す方針としている。

7. 事業ドメイン拡大戦略などで中長期成長ポテンシャルは大きい
同社は2021年1月期に戦略的先行投資を実行したため一時的に赤字転落したが、2022年1月期から戦略的先行投資も寄与して収益拡大フェーズに入ったと考えられる。ハイクラス人材を求めるハイクラス企業の採用意欲は景気悪化局面でも強く市場環境は良好だ。独自性が強く高付加価値なリクルーティング・メディアとしてのポジショニングを確立して取引企業数や会員数は増加基調である。弊社では、キャリアプラットフォーム事業における同社の市場シェア拡大余地は大きく、さらに事業ドメイン拡大戦略などによって中長期的に成長ポテンシャルは大きいと評価している。

■Key Points
・ハイクラスに特化したキャリアプラットフォーム事業で独自のポジショニング
・2022年1月期は増収効果や戦略的先行投資一巡で黒字転換
・2023年1月期は主力事業が高成長を維持して大幅増収増益予想
・事業ドメイン拡大戦略などで中長期成長ポテンシャルは大きい

(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展)




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