泉州電業 Research Memo(4):2022年10月期の予想を上方修正、34.9%の営業増益予想
[22/06/27]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■今後の見通し
1. 2022年10月期の連結業績見通し
泉州電業<9824>の2022年10月期通期の連結業績※の予想は、第1四半期決算発表時に期初予想を上方修正したが、今回好調な第2四半期決算を受けて通期予想は再び上方修正された。現時点では、売上高108,000百万円(前期比16.8%増)、営業利益6,400百万円(同34.9%増)、経常利益6,700百万円(同33.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益4,600百万円(同28.4%増)と予想されている。平均銅価格は、1,200千円/t(前期比18.6%増)と見ている。
※2022年10月期から「収益認識に関する会計基準」を適用。前期数値は未適用のため前期比増減は参考値。
半導体製造装置向け、自動車や工作機械向けなどの需要は引き続き堅調に推移すると予想されている。現時点での予想であるため、この予想が達成される可能性は高いだろう。むしろ、この予想では下半期の営業利益は約2,800百万円となり、ほぼ前下半期並みである。現在の主な需要先(特に半導体関連、自動車、工作機械等)の状況を考えると、今下半期は前年同期以上に推移する可能性があり、同社の業績もさらに上方修正される可能性が高そうだ。銅価格も含めて、今後の動向は注視したい。
設備投資額は1,142百万円、減価償却費は580百万円が見込まれている。主な投資は、基幹システムの更新、名古屋支店物流センター用の土地取得などが計画されている。
全商品で増収予想だが上振れの可能性も
2. 商品別の売上高見通し(単体ベース)
同社では商品別の売上高(単体ベース)を以下のように予想している。
(1) 機器用・通信用電線
売上高は前期比19.2%増の35,000百万円と予想されている。半導体製造装置関連は引き続き好調だが、上海でのロックダウンの影響が中国での工作機械関連などへどの程度影響するか注意が必要だろう。但しこの予想では、下半期だけの売上高は前年同期比で9.0%増だが、今上半期比では1.5%減となるので、さらなる増収の可能性もありそうだ。
(2) 電力用ケーブル
売上高は前期比19.4%増の37,000百万円が予想されている。ビル建設工事にも動きが出ていることから、銅価格の上昇+αの増収を予想している。
(3) 汎用被覆線
売上高は前期比12.7%増の10,000百万円が見込まれている。あまり強い需要回復は見込んでいないので、銅価格の上昇により増収を予想している。
(4) その他電線
銅価格は上昇する見込みであるが、需要増はあまり期待せずに、売上高は前期比20.8%増の5,500百万円と予想されている。
(5) 非電線
加工品の需要は堅調に推移する見込みだが、ソーラー関連はやや停滞する可能性があることから、売上高は前期比18.1%増の15,500百万円を見込んでいる。但し、この予想では今上半期比で7.4%減となるので、さらなる増収の可能性はありそうだ。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)
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1. 2022年10月期の連結業績見通し
泉州電業<9824>の2022年10月期通期の連結業績※の予想は、第1四半期決算発表時に期初予想を上方修正したが、今回好調な第2四半期決算を受けて通期予想は再び上方修正された。現時点では、売上高108,000百万円(前期比16.8%増)、営業利益6,400百万円(同34.9%増)、経常利益6,700百万円(同33.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益4,600百万円(同28.4%増)と予想されている。平均銅価格は、1,200千円/t(前期比18.6%増)と見ている。
※2022年10月期から「収益認識に関する会計基準」を適用。前期数値は未適用のため前期比増減は参考値。
半導体製造装置向け、自動車や工作機械向けなどの需要は引き続き堅調に推移すると予想されている。現時点での予想であるため、この予想が達成される可能性は高いだろう。むしろ、この予想では下半期の営業利益は約2,800百万円となり、ほぼ前下半期並みである。現在の主な需要先(特に半導体関連、自動車、工作機械等)の状況を考えると、今下半期は前年同期以上に推移する可能性があり、同社の業績もさらに上方修正される可能性が高そうだ。銅価格も含めて、今後の動向は注視したい。
設備投資額は1,142百万円、減価償却費は580百万円が見込まれている。主な投資は、基幹システムの更新、名古屋支店物流センター用の土地取得などが計画されている。
全商品で増収予想だが上振れの可能性も
2. 商品別の売上高見通し(単体ベース)
同社では商品別の売上高(単体ベース)を以下のように予想している。
(1) 機器用・通信用電線
売上高は前期比19.2%増の35,000百万円と予想されている。半導体製造装置関連は引き続き好調だが、上海でのロックダウンの影響が中国での工作機械関連などへどの程度影響するか注意が必要だろう。但しこの予想では、下半期だけの売上高は前年同期比で9.0%増だが、今上半期比では1.5%減となるので、さらなる増収の可能性もありそうだ。
(2) 電力用ケーブル
売上高は前期比19.4%増の37,000百万円が予想されている。ビル建設工事にも動きが出ていることから、銅価格の上昇+αの増収を予想している。
(3) 汎用被覆線
売上高は前期比12.7%増の10,000百万円が見込まれている。あまり強い需要回復は見込んでいないので、銅価格の上昇により増収を予想している。
(4) その他電線
銅価格は上昇する見込みであるが、需要増はあまり期待せずに、売上高は前期比20.8%増の5,500百万円と予想されている。
(5) 非電線
加工品の需要は堅調に推移する見込みだが、ソーラー関連はやや停滞する可能性があることから、売上高は前期比18.1%増の15,500百万円を見込んでいる。但し、この予想では今上半期比で7.4%減となるので、さらなる増収の可能性はありそうだ。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)
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