レンティア Research Memo(1):2022年12月期は営業減益も、中期経営計画の当初目標値は達成済み
[23/04/21]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
*14:01JST レンティア Research Memo(1):2022年12月期は営業減益も、中期経営計画の当初目標値は達成済み
■要約
コーユーレンティア<7081>の主力事業は、家具、什器、備品(以下、FF&E(Furniture, Fixture & Equipmentの略))のレンタルで、その他の事業としてマンションギャラリー等の内装デザインや物品販売(主にFF&E等)を行っている。現時点で開示されている事業セグメントは、レンタル関連(2022年12月期売上高比率74.8%)、スペースデザイン(同16.6%)、物販(同8.6%)の3つである。主力のレンタル事業は、主に建設・イベント・法人の3市場におけるFF&Eのレンタルを核としており、数多くのオリジナル商品を独自のシステムで管理しているのが特色だ。
1. 2022年12月期(実績)
2022年12月期の連結業績は、売上高26,188百万円(前期比9.1%増)、営業利益2,430百万円(同3.6%減)、経常利益2,421百万円(同3.9%減)、親会社株主に帰属する当期純利益1,249百万円(同18.5%減)、EBITDA※13,980百万円(同1.8%減)となり、期初予想(営業利益1,700百万円)を大幅に上回った。売上高は、「収益認識に関する会計基準」採用の影響(マイナス)があったものの、2022年4月から(株)ジービーエス等3社※2が連結に加わったことから増収となった。売上総利益率は43.9%(前期41.5%)と改善したが、新規連結子会社の影響などから販管費が前期比21.7%増となり営業利益は減益となった。のれんの償却も含めて前向きな経費を計上したことが営業減益の要因であり、懸念される結果ではなかった。セグメント別では、レンタル関連が13.9%増収、3.1%減益(営業利益)、スペースデザインが3.9%増収、251.5%増益(同)、物販が13.9%減収、9百万円の営業損失(前期は106百万円の利益)であった。なお新規連結子会社3社はレンタル関連に含まれている。
※1 償却前営業利益=営業利益+減価償却費
※2 ジービーエス、(株)ジービーエスシステムズ、(株)カインドビジネス
2. 2023年12月期(予想)
2023年12月期の連結業績は、売上高27,700百万円(前期比5.8%増)、営業利益2,400百万円(同1.3%減)、経常利益2,400百万円(同0.9%減)、親会社株主に帰属する当期純利益1,470百万円(同17.7%増)と予想されている。現時点のセグメント別見通しは、主力のレンタル関連は増収減益、スペースデザインは増収増益、物販は増収・黒字化予想となっている。ほぼ前期並みの利益予想となっているが、レンタル関連の今後の稼働率によっては業績が上振れする可能性もありそうだ。これは、現中期経営計画の重点施策の1つである「成長領域の明確化」において、ICTサービスに経営資源を投入してきたことや、2023年1月よりICTサービスを独立したセグメントとする経営管理体制を整備したことに伴うものである。
3. 中期経営計画
同社は2021年12月期を初年度、2023年12月期を最終年度とする中期経営計画を発表している。数値目標としては、2023年12月期に売上高23,000百万円、営業利益1,800百万円を掲げていた。この目標は既に達成済みだが、現時点において新しい数値目標は設定されておらず、定性的な施策を粛々と進める予定だ。この計画のGOAL(ありたい姿)として、「各セグメントにおける経営基盤を確固たるものにし、コアコンピタンスの深化と進化により、グループ総和として顧客の最大化を実現する」ことを掲げている。このGOAL達成のために、「企業価値向上」「人財への投資」「セグメント別経営」「CSRの推進」の4つを軸とした「ESG経営」を進めている。
■Key Points
・建設業界向けのFF&Eのレンタルが主力事業
・2023年12月期は1.3%営業減益予想だが前向きな投資継続による
・連結配当性向15%以上が基本的な配当方針。2023年12月期は年間50円配当を予想
(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)
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■要約
コーユーレンティア<7081>の主力事業は、家具、什器、備品(以下、FF&E(Furniture, Fixture & Equipmentの略))のレンタルで、その他の事業としてマンションギャラリー等の内装デザインや物品販売(主にFF&E等)を行っている。現時点で開示されている事業セグメントは、レンタル関連(2022年12月期売上高比率74.8%)、スペースデザイン(同16.6%)、物販(同8.6%)の3つである。主力のレンタル事業は、主に建設・イベント・法人の3市場におけるFF&Eのレンタルを核としており、数多くのオリジナル商品を独自のシステムで管理しているのが特色だ。
1. 2022年12月期(実績)
2022年12月期の連結業績は、売上高26,188百万円(前期比9.1%増)、営業利益2,430百万円(同3.6%減)、経常利益2,421百万円(同3.9%減)、親会社株主に帰属する当期純利益1,249百万円(同18.5%減)、EBITDA※13,980百万円(同1.8%減)となり、期初予想(営業利益1,700百万円)を大幅に上回った。売上高は、「収益認識に関する会計基準」採用の影響(マイナス)があったものの、2022年4月から(株)ジービーエス等3社※2が連結に加わったことから増収となった。売上総利益率は43.9%(前期41.5%)と改善したが、新規連結子会社の影響などから販管費が前期比21.7%増となり営業利益は減益となった。のれんの償却も含めて前向きな経費を計上したことが営業減益の要因であり、懸念される結果ではなかった。セグメント別では、レンタル関連が13.9%増収、3.1%減益(営業利益)、スペースデザインが3.9%増収、251.5%増益(同)、物販が13.9%減収、9百万円の営業損失(前期は106百万円の利益)であった。なお新規連結子会社3社はレンタル関連に含まれている。
※1 償却前営業利益=営業利益+減価償却費
※2 ジービーエス、(株)ジービーエスシステムズ、(株)カインドビジネス
2. 2023年12月期(予想)
2023年12月期の連結業績は、売上高27,700百万円(前期比5.8%増)、営業利益2,400百万円(同1.3%減)、経常利益2,400百万円(同0.9%減)、親会社株主に帰属する当期純利益1,470百万円(同17.7%増)と予想されている。現時点のセグメント別見通しは、主力のレンタル関連は増収減益、スペースデザインは増収増益、物販は増収・黒字化予想となっている。ほぼ前期並みの利益予想となっているが、レンタル関連の今後の稼働率によっては業績が上振れする可能性もありそうだ。これは、現中期経営計画の重点施策の1つである「成長領域の明確化」において、ICTサービスに経営資源を投入してきたことや、2023年1月よりICTサービスを独立したセグメントとする経営管理体制を整備したことに伴うものである。
3. 中期経営計画
同社は2021年12月期を初年度、2023年12月期を最終年度とする中期経営計画を発表している。数値目標としては、2023年12月期に売上高23,000百万円、営業利益1,800百万円を掲げていた。この目標は既に達成済みだが、現時点において新しい数値目標は設定されておらず、定性的な施策を粛々と進める予定だ。この計画のGOAL(ありたい姿)として、「各セグメントにおける経営基盤を確固たるものにし、コアコンピタンスの深化と進化により、グループ総和として顧客の最大化を実現する」ことを掲げている。このGOAL達成のために、「企業価値向上」「人財への投資」「セグメント別経営」「CSRの推進」の4つを軸とした「ESG経営」を進めている。
■Key Points
・建設業界向けのFF&Eのレンタルが主力事業
・2023年12月期は1.3%営業減益予想だが前向きな投資継続による
・連結配当性向15%以上が基本的な配当方針。2023年12月期は年間50円配当を予想
(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)
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