SI Research Memo(10):2カ年中期経営計画と中長期業績目標を発表、10年後に売上高120億円を目指す
[23/05/31]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
*13:50JST SI Research Memo(10):2カ年中期経営計画と中長期業績目標を発表、10年後に売上高120億円を目指す
■今後の見通し
3. 中期経営計画
システムインテグレータ<3826>は2023年4月に新たな中期経営計画を発表した。従来、中期経営計画は3カ年で策定してきたが、E-Commerce事業やERP事業で、プロジェクト期間が2年程度の大型案件が増える傾向にあることから、今後は2カ年の中期経営計画を発表することにした。前中期経営計画で掲げた5つの施策(既存事業の拡大とブランド力の向上、海外展開、新規事業の収益化、社員のスキル向上、アジアTOPの合理化企業)を継承した4つの視点(ビジネス、人財と組織、マインド、システム)で再構築し、重点施策として取り組む方針だ。
(1) 重点施策
a)ビジネスの視点
ビジネスの視点からは、サスティナブルなビジネスの実行と安定成長、10年後に単体売上高で20億円規模となる新たなコアビジネスの創出、不採算事業の黒字化と事業収益力の向上、マーケティングと営業力の強化を重点施策として取り組む方針だ。
新たなコアビジネスとしては、中堅企業以上をターゲットに現在開発中の新製品に加えて、AI技術を活用した新製品を1つ開発し、それぞれ20億円程度の事業規模に育成する考えだ。また、新規顧客開拓力の強化や解約率の低減を目的として2023年3月に「事業戦略本部」を新設し、各事業に分散していた新規顧客開拓担当者やマーケティング部門を集約化した。組織をまとめすることで連携力と総合力の向上を図っていく。
b)人財と組織の視点
人財が成長の源泉であるとの考えのもと、社員個人の成長と会社の成長を両立させるための透明性のある人事制度の導入や働く環境の整備に取り組んでいく。具体的には、エンジニアとしての早期戦力化に向けた育成プログラムや人事ローテーション希望制度の導入、資格取得支援制度の充実、多様な働き方に対応した制度の改善・拡充などにより、従業員のエンゲージメント向上を図っていく。
c)マインドの視点
失敗から教訓を学び挑戦する行動様式を定着化させていくほか、フロンティアマインドの醸成と同社独自の企業カルチャーの形成に取り組んでいく。
d)システムの視点
経営情報基盤の構築と数値経営の推進、営業情報基盤の構築とデータドリブンの推進、情報システムの最適化とリカレント活用により、透明性のある経営と成果の最大化に取り組んでいく。
(2) 業績目標
2025年2月期の業績目標としては、売上高で5,500百万円、経常利益で536百万円と2ケタ増収増益を目指す。2024年2月期は開発投資の負担増により減益を見込むものの、2025年2月期は増収効果と新規採用したエンジニアの戦力化による稼働率向上により2ケタ増益に転じる見通し。
また、中長期目標として5年後の2028年2月期に売上高で7,100百万円、営業利益で1,400百万円、10年後の2033年2月期に売上高で12,000百万円、営業利益で3,000百万円を目指す。売上高は年率10%成長となり、営業利益率は生産性向上や付加価値の高いSaaSビジネスの成長により2023年2月期の9.1%から25%の水準を目指す。E-Commerce事業やERP事業といった既存コア事業を開発体制の強化により拡大しながら、AI事業やその他新規事業の育成によって目標を達成する考えだ。なお、ベトナム子会社については現在15名体制だが、2024年2月期中に40名体制とし、主にERP事業やE-Commerce事業等のオフショア拠点として活用する計画である。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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■今後の見通し
3. 中期経営計画
システムインテグレータ<3826>は2023年4月に新たな中期経営計画を発表した。従来、中期経営計画は3カ年で策定してきたが、E-Commerce事業やERP事業で、プロジェクト期間が2年程度の大型案件が増える傾向にあることから、今後は2カ年の中期経営計画を発表することにした。前中期経営計画で掲げた5つの施策(既存事業の拡大とブランド力の向上、海外展開、新規事業の収益化、社員のスキル向上、アジアTOPの合理化企業)を継承した4つの視点(ビジネス、人財と組織、マインド、システム)で再構築し、重点施策として取り組む方針だ。
(1) 重点施策
a)ビジネスの視点
ビジネスの視点からは、サスティナブルなビジネスの実行と安定成長、10年後に単体売上高で20億円規模となる新たなコアビジネスの創出、不採算事業の黒字化と事業収益力の向上、マーケティングと営業力の強化を重点施策として取り組む方針だ。
新たなコアビジネスとしては、中堅企業以上をターゲットに現在開発中の新製品に加えて、AI技術を活用した新製品を1つ開発し、それぞれ20億円程度の事業規模に育成する考えだ。また、新規顧客開拓力の強化や解約率の低減を目的として2023年3月に「事業戦略本部」を新設し、各事業に分散していた新規顧客開拓担当者やマーケティング部門を集約化した。組織をまとめすることで連携力と総合力の向上を図っていく。
b)人財と組織の視点
人財が成長の源泉であるとの考えのもと、社員個人の成長と会社の成長を両立させるための透明性のある人事制度の導入や働く環境の整備に取り組んでいく。具体的には、エンジニアとしての早期戦力化に向けた育成プログラムや人事ローテーション希望制度の導入、資格取得支援制度の充実、多様な働き方に対応した制度の改善・拡充などにより、従業員のエンゲージメント向上を図っていく。
c)マインドの視点
失敗から教訓を学び挑戦する行動様式を定着化させていくほか、フロンティアマインドの醸成と同社独自の企業カルチャーの形成に取り組んでいく。
d)システムの視点
経営情報基盤の構築と数値経営の推進、営業情報基盤の構築とデータドリブンの推進、情報システムの最適化とリカレント活用により、透明性のある経営と成果の最大化に取り組んでいく。
(2) 業績目標
2025年2月期の業績目標としては、売上高で5,500百万円、経常利益で536百万円と2ケタ増収増益を目指す。2024年2月期は開発投資の負担増により減益を見込むものの、2025年2月期は増収効果と新規採用したエンジニアの戦力化による稼働率向上により2ケタ増益に転じる見通し。
また、中長期目標として5年後の2028年2月期に売上高で7,100百万円、営業利益で1,400百万円、10年後の2033年2月期に売上高で12,000百万円、営業利益で3,000百万円を目指す。売上高は年率10%成長となり、営業利益率は生産性向上や付加価値の高いSaaSビジネスの成長により2023年2月期の9.1%から25%の水準を目指す。E-Commerce事業やERP事業といった既存コア事業を開発体制の強化により拡大しながら、AI事業やその他新規事業の育成によって目標を達成する考えだ。なお、ベトナム子会社については現在15名体制だが、2024年2月期中に40名体制とし、主にERP事業やE-Commerce事業等のオフショア拠点として活用する計画である。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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