MSOL Research Memo(9):PMO事業の更なる拡大とDigital・海外事業などの育成を成長戦略とする
[24/01/30]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
*15:39JST MSOL Research Memo(9):PMO事業の更なる拡大とDigital・海外事業などの育成を成長戦略とする
■成長戦略
1. 2030年度に向けた成長戦略
マネジメントソリューションズ<7033>は現在、2030年までの中長期経営計画を策定中で、2024年の中頃を目途に具体的な経営数値目標や事業戦略を発表する予定にしている。成長戦略としては、1)営業体制強化による顧客当たり売上単価の引き上げと新規顧客開拓によるPMO事業の拡大、2)Digital事業の分社化によるDX領域の成長加速、3)M&A・アライアンス戦略も含めた海外事業の拡大、の3点に注力していく方針だ。特に、PMO事業については国内のPMO市場が潜在需要も含めると2022年度の9,676億円から2030年度には1兆3,936億円になるとの調査予測※があるなかで今後もコア事業として積極的な事業展開を図り、長期的に市場シェア30%を目指す方針だ。
※同社が大手調査会社に依頼して作成した調査報告書
なお、同社は2024年12月期より事業セグメントとして、PMO事業、Digital事業、その他(海外事業、ソフトウェア事業)に分けて業績を開示していく予定にしている。Digital事業はITコンサルティングやアジャイル開発、SES(システムエンジニアリングサービス)などを担う子会社MSOL Digitalと、テトラ・コミュニケーションズの事業が含まれる。2023年10月期の事業別構成比はPMO事業が売上高の86.1%、売上総利益の92.5%を占めており、Digital事業がそれぞれ14.5%、8.0%、その他が1%未満となっている。売上総利益率はPMO事業の約40%に対して、Digital事業は約20%と低いが、IT分野ではビジネスパートナーとの協業案件が多く外注費率が高いこと、また、テトラ・コミュニケーションズの収益性が低いことが要因であり、今後の課題となる。
1兆円を超えるPMO市場で2030年に市場シェア3割を目指す
2. 営業体制の強化
PMO事業では、潜在需要も含めて1兆円を超える膨大な市場でシェア3割(売上高3千億円)を目指すべく、営業体制のさらなる強化を図っていく。4年前まではプル型営業で専門の営業組織もなく、コンサルタントが営業を兼務しながら事業を拡大してきたが、大手顧客の獲得が進み経営基盤も強化されたことから3年前に営業組織を新設し、プッシュ型の営業にも取り組み始めた。2023年10月期は前述のとおり、顧客である超大手企業のグループ企業から新規受注を獲得するなど、営業組織を専門化した効果が出始めている。
また、ブランディングやマーケティング活動を強化した効果もあり、自社Webサイトからの問い合わせ件数も2023年10月期は前期比40%増と大きく伸長した。問い合わせ内容としては、全社レベルでのプロジェクトマネジメントやPM人材内製化のためのトレーニング、ITのガバナンス強化といったテーマが多く、これら問合せに応じて営業コンサルタントが詳細なニーズをヒアリングして正式受注していくことになる。こうした新規顧客開拓のための営業人員は30〜40人体制とし、新規顧客の開拓を積極的に推進していくことになる。また、既存顧客向けにはAMがアップセルやクロスセルを積極提案し、売上単価の引き上げに取り組む。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
<SI>
■成長戦略
1. 2030年度に向けた成長戦略
マネジメントソリューションズ<7033>は現在、2030年までの中長期経営計画を策定中で、2024年の中頃を目途に具体的な経営数値目標や事業戦略を発表する予定にしている。成長戦略としては、1)営業体制強化による顧客当たり売上単価の引き上げと新規顧客開拓によるPMO事業の拡大、2)Digital事業の分社化によるDX領域の成長加速、3)M&A・アライアンス戦略も含めた海外事業の拡大、の3点に注力していく方針だ。特に、PMO事業については国内のPMO市場が潜在需要も含めると2022年度の9,676億円から2030年度には1兆3,936億円になるとの調査予測※があるなかで今後もコア事業として積極的な事業展開を図り、長期的に市場シェア30%を目指す方針だ。
※同社が大手調査会社に依頼して作成した調査報告書
なお、同社は2024年12月期より事業セグメントとして、PMO事業、Digital事業、その他(海外事業、ソフトウェア事業)に分けて業績を開示していく予定にしている。Digital事業はITコンサルティングやアジャイル開発、SES(システムエンジニアリングサービス)などを担う子会社MSOL Digitalと、テトラ・コミュニケーションズの事業が含まれる。2023年10月期の事業別構成比はPMO事業が売上高の86.1%、売上総利益の92.5%を占めており、Digital事業がそれぞれ14.5%、8.0%、その他が1%未満となっている。売上総利益率はPMO事業の約40%に対して、Digital事業は約20%と低いが、IT分野ではビジネスパートナーとの協業案件が多く外注費率が高いこと、また、テトラ・コミュニケーションズの収益性が低いことが要因であり、今後の課題となる。
1兆円を超えるPMO市場で2030年に市場シェア3割を目指す
2. 営業体制の強化
PMO事業では、潜在需要も含めて1兆円を超える膨大な市場でシェア3割(売上高3千億円)を目指すべく、営業体制のさらなる強化を図っていく。4年前まではプル型営業で専門の営業組織もなく、コンサルタントが営業を兼務しながら事業を拡大してきたが、大手顧客の獲得が進み経営基盤も強化されたことから3年前に営業組織を新設し、プッシュ型の営業にも取り組み始めた。2023年10月期は前述のとおり、顧客である超大手企業のグループ企業から新規受注を獲得するなど、営業組織を専門化した効果が出始めている。
また、ブランディングやマーケティング活動を強化した効果もあり、自社Webサイトからの問い合わせ件数も2023年10月期は前期比40%増と大きく伸長した。問い合わせ内容としては、全社レベルでのプロジェクトマネジメントやPM人材内製化のためのトレーニング、ITのガバナンス強化といったテーマが多く、これら問合せに応じて営業コンサルタントが詳細なニーズをヒアリングして正式受注していくことになる。こうした新規顧客開拓のための営業人員は30〜40人体制とし、新規顧客の開拓を積極的に推進していくことになる。また、既存顧客向けにはAMがアップセルやクロスセルを積極提案し、売上単価の引き上げに取り組む。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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