LeTech Research Memo(10):新しい「企業理念(Mission・Vision・Values)」を策定
[24/05/27]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
*14:50JST LeTech Research Memo(10):新しい「企業理念(Mission・Vision・Values)」を策定
■成長戦略・トピックス
1. 宮地新社長率いる新しいマネジメントチームが発足
LeTech<3497>は2023年10月、異業種から宮地新社長を招聘し新しいマネジメントチームをスタートさせた。創業以来会社を牽引してきた平野氏は会長として今後も新体制をサポートする立場となる。新社長の宮地氏は、富士銀行(現 みずほ銀行)でキャリアをスタートし、外資系をはじめとする複数の金融機関で経験を積んだ。その後は事業会社のマネジメントに転身し、事業開発やM&A等の経験を生かして企業の成長を請け負うプロ経営者として活躍をしてきた。不動産業界の経験はないが、むしろ不動産業界に染まっていないのを強みとして、新しい風を吹き込むことを期待されての抜擢となった。数々の上場企業でのマネジメント経験を生かして、組織の活性化やデベロッパー事業依存度の高い企業体質から多角化への脱却に取り組む構えである。藤原副社長・営業本部長をはじめとする4人の取締役は留任する。これまでも任意売却事業からデベロッパー事業に進化を遂げてきた同社ではあるが、次の10年〜20年は、異業種からの新社長の下でさらに強靭な事業モデルへの進化を遂げようとしている。
2. 全社員が参加して新しい「企業理念(Mission・Vision・Values)」を策定
同社は、2024年4月に、宮地新社長が率いる新体制の下、Mission・Vision・Valuesからなる新「企業理念」を発表した。次の世代において同社が歩むべき未来と同社が社会に対し提供したい価値を明確にするのが目的であり、役職も部署も社歴も関係なく全社員でディスカッションをして、ボトムアップにより手づくりの新「企業理念」が出来上がった。Mission(何のために存在しているのか?)は、“「まだない」を見つけ、可能性の扉をひらく”である。Vision(どのような景色をつくり出したいのか?)は“モノ・コト・トキをデザインし、コミュニティを幸せでみたす”である。Values(こだわりたいことは何か?)は、“己動、試行錯誤、進化、相互理解、誠実”の5つである。Mission・Vision・Valuesのいずれにも“不動産”という言葉はなく、新しい体験価値を創造する企業として進化する強い意志が込められていることがわかる。
3.財務状況改善に伴う金利低減
同社の主力はマンションデベロッパー事業であり、土地の仕入れの量によって、事業規模が決まる。土地の仕入れは、資金調達が円滑に低金利で行うことができれば有利に働くことは言うまでもない。同社では、2022年7月期に大幅な赤字を計上し、財務状況も悪化し自己資本比率は0.3%まで低下した。金融機関からの信頼度も低下し、結果として金利水準も上昇した経緯がある。その後の第三者割当増資や業績回復による利益計上により、財務状況は改善し、2024年7月期第2四半期末には、自己資本比率は26.0%まで回復した。結果として同社の借入条件は良化し、2024年7月期第2四半期の新規借入の平均借入利率(加重平均)は2.17%となり、2023年7月期末残高に対する平均借入利率2.57%から0.4ポイント改善した。メガバンク1行とも融資取引が再開するなど、金融機関の取引姿勢は積極化している。なお、2024年3月には日銀のマイナス金利政策の解除が決定したが、短期プライムレートが据え置かれたため、現在のところ企業向け貸出金利や不動産ローン金利への影響は見られない。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田秀夫)
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■成長戦略・トピックス
1. 宮地新社長率いる新しいマネジメントチームが発足
LeTech<3497>は2023年10月、異業種から宮地新社長を招聘し新しいマネジメントチームをスタートさせた。創業以来会社を牽引してきた平野氏は会長として今後も新体制をサポートする立場となる。新社長の宮地氏は、富士銀行(現 みずほ銀行)でキャリアをスタートし、外資系をはじめとする複数の金融機関で経験を積んだ。その後は事業会社のマネジメントに転身し、事業開発やM&A等の経験を生かして企業の成長を請け負うプロ経営者として活躍をしてきた。不動産業界の経験はないが、むしろ不動産業界に染まっていないのを強みとして、新しい風を吹き込むことを期待されての抜擢となった。数々の上場企業でのマネジメント経験を生かして、組織の活性化やデベロッパー事業依存度の高い企業体質から多角化への脱却に取り組む構えである。藤原副社長・営業本部長をはじめとする4人の取締役は留任する。これまでも任意売却事業からデベロッパー事業に進化を遂げてきた同社ではあるが、次の10年〜20年は、異業種からの新社長の下でさらに強靭な事業モデルへの進化を遂げようとしている。
2. 全社員が参加して新しい「企業理念(Mission・Vision・Values)」を策定
同社は、2024年4月に、宮地新社長が率いる新体制の下、Mission・Vision・Valuesからなる新「企業理念」を発表した。次の世代において同社が歩むべき未来と同社が社会に対し提供したい価値を明確にするのが目的であり、役職も部署も社歴も関係なく全社員でディスカッションをして、ボトムアップにより手づくりの新「企業理念」が出来上がった。Mission(何のために存在しているのか?)は、“「まだない」を見つけ、可能性の扉をひらく”である。Vision(どのような景色をつくり出したいのか?)は“モノ・コト・トキをデザインし、コミュニティを幸せでみたす”である。Values(こだわりたいことは何か?)は、“己動、試行錯誤、進化、相互理解、誠実”の5つである。Mission・Vision・Valuesのいずれにも“不動産”という言葉はなく、新しい体験価値を創造する企業として進化する強い意志が込められていることがわかる。
3.財務状況改善に伴う金利低減
同社の主力はマンションデベロッパー事業であり、土地の仕入れの量によって、事業規模が決まる。土地の仕入れは、資金調達が円滑に低金利で行うことができれば有利に働くことは言うまでもない。同社では、2022年7月期に大幅な赤字を計上し、財務状況も悪化し自己資本比率は0.3%まで低下した。金融機関からの信頼度も低下し、結果として金利水準も上昇した経緯がある。その後の第三者割当増資や業績回復による利益計上により、財務状況は改善し、2024年7月期第2四半期末には、自己資本比率は26.0%まで回復した。結果として同社の借入条件は良化し、2024年7月期第2四半期の新規借入の平均借入利率(加重平均)は2.17%となり、2023年7月期末残高に対する平均借入利率2.57%から0.4ポイント改善した。メガバンク1行とも融資取引が再開するなど、金融機関の取引姿勢は積極化している。なお、2024年3月には日銀のマイナス金利政策の解除が決定したが、短期プライムレートが据え置かれたため、現在のところ企業向け貸出金利や不動産ローン金利への影響は見られない。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田秀夫)
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