タクマ Research Memo(1):第13次中期経営計画の3ヶ年経常利益は、目標の360億円を上回る364億円
[24/06/28]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
*13:01JST タクマ Research Memo(1):第13次中期経営計画の3ヶ年経常利益は、目標の360億円を上回る364億円
■要約
タクマ<6013>は燃焼技術をコアとして、高い技術力を軸にプラントエンジニアリング事業を展開している。事業セグメントは、環境・エネルギー(国内)事業、環境・エネルギー(海外)事業、民生熱エネルギー事業、設備・システム事業で、環境・エネルギー(国内)事業が売上高の約80%を占める。同社は、蓄積される技術やノウハウを次のEPC※1やアフターサービスに生かすことで強みをさらに強化している。主力である環境・エネルギー(国内)事業は、EPCに加え、施設の運転管理とメンテナンス(O&M※2)の一括受注や新電力事業によるストック型ビジネスが増加傾向にある。2024年3月期を最終年度とする第13次中期経営計画は、3ヶ年合計経常利益は目標の360億円を上回る364億円を達成し、受注高も3ヶ年合計で5,213億円となった。2025年3月期からの3ヶ年は、同社の長期ビジョンである「Vision2030」の目標達成に向けて、引き続き第14次中期経営計画を推進する。
※1 設計(Engineering)、製造・調達(Procurement)、建設(Construction)という3つの工程を一貫して引き受ける事業。
※2 Operation and Maintenanceの略。施設や設備の完工後に保守操業を行うこと。
1. 2024年3月期の業績概要
2024年3月期の業績は、売上高で前期比4.6%増の149,166百万円、営業利益で同25.9%減の10,229百万円、経常利益で同24.0%減の11,166百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で同9.0%減の8,754百万円となった。受注高は、国内の一般廃棄物処理プラントのDBO事業2件などを受注したものの、海外事業や設備・システム事業の受注減少により全体としては減少した。売上高は全セグメントで増加したが、EPC案件の構成変化や新工場の稼働に伴う償却負担の増加、人件費及び研究開発費の増加により減益となった。
2. 2025年3月期の業績見通し
2025年3月期の業績予想は、売上高で前期比4.1%減の143,000百万円、営業利益で同9.5%増の11,200百万円、経常利益で同7.5%増の12,000百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で同0.5%増の8,800百万円となる見通しだ。同社は2022年3月期の受注高1,922億円を上回る、過去最高の2,300億円を目指している。ごみ処理プラント等の更新・長寿命化に対する安定的なニーズが継続するものの、売上高は主に国内の環境・エネルギーセグメントの減少により減収が見込まれる。人件費や研究開発費の増加も予想されるが、EPC事業やストック型ビジネスの売上総利益の増加が上回り、全体の損益は増益となる見通しである。
3. 中長期の成長戦略
同社は、顧客や社会の課題を解決する技術・サービスを提供し、持続的に成長しながらESG課題に取り組むことで、再生可能エネルギーと環境保全のリーディングカンパニーを目指している。2031年3月期に経常利益200億円を目標とする「Vision2030」を掲げ、持続可能な社会の実現に貢献していく。第13次中期経営計画(2022年3月期〜2024年3月期)では、3ヶ年合計経常利益は目標の360億円を上回る364億円を達成し、受注高も3ヶ年合計で5,213億円となった。引き続き、第14次中期経営計画(2025年3月期〜2027年3月期)は、3ヶ年合計で受注高6,000億円、売上高4,600億円、営業利益356億円、経常利益380億円以上を目指し、ROEは2027年3月期で9%以上とする。最終年度である2027年3月期は、売上高1,650億円、営業利益132億円、経常利益140億円を目指す。
■Key Points
・2024年3月期は増収減益。全セグメントで増収も、償却負担、人件費、研究開発費の増加により減益
・2025年3月期は減収増益。環境・エネルギー(国内)事業の減収も、EPC事業、ストック型ビジネスの売上総利益の増加により増益の見込み
・第13次中期経営計画の3ヶ年合計経常利益は目標の360億円を上回る364億円を達成し、3ヶ年合計の受注高も5,213億円と高水準
・第14次中期経営計画の3ヶ年合計で受注高6,000億円、売上高4,600億円、営業利益356億円、経常利益380億円以上を目指し、ROEは2027年3月期で9%以上とする
(執筆:フィスコ客員アナリスト 中山博詞)
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■要約
タクマ<6013>は燃焼技術をコアとして、高い技術力を軸にプラントエンジニアリング事業を展開している。事業セグメントは、環境・エネルギー(国内)事業、環境・エネルギー(海外)事業、民生熱エネルギー事業、設備・システム事業で、環境・エネルギー(国内)事業が売上高の約80%を占める。同社は、蓄積される技術やノウハウを次のEPC※1やアフターサービスに生かすことで強みをさらに強化している。主力である環境・エネルギー(国内)事業は、EPCに加え、施設の運転管理とメンテナンス(O&M※2)の一括受注や新電力事業によるストック型ビジネスが増加傾向にある。2024年3月期を最終年度とする第13次中期経営計画は、3ヶ年合計経常利益は目標の360億円を上回る364億円を達成し、受注高も3ヶ年合計で5,213億円となった。2025年3月期からの3ヶ年は、同社の長期ビジョンである「Vision2030」の目標達成に向けて、引き続き第14次中期経営計画を推進する。
※1 設計(Engineering)、製造・調達(Procurement)、建設(Construction)という3つの工程を一貫して引き受ける事業。
※2 Operation and Maintenanceの略。施設や設備の完工後に保守操業を行うこと。
1. 2024年3月期の業績概要
2024年3月期の業績は、売上高で前期比4.6%増の149,166百万円、営業利益で同25.9%減の10,229百万円、経常利益で同24.0%減の11,166百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で同9.0%減の8,754百万円となった。受注高は、国内の一般廃棄物処理プラントのDBO事業2件などを受注したものの、海外事業や設備・システム事業の受注減少により全体としては減少した。売上高は全セグメントで増加したが、EPC案件の構成変化や新工場の稼働に伴う償却負担の増加、人件費及び研究開発費の増加により減益となった。
2. 2025年3月期の業績見通し
2025年3月期の業績予想は、売上高で前期比4.1%減の143,000百万円、営業利益で同9.5%増の11,200百万円、経常利益で同7.5%増の12,000百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で同0.5%増の8,800百万円となる見通しだ。同社は2022年3月期の受注高1,922億円を上回る、過去最高の2,300億円を目指している。ごみ処理プラント等の更新・長寿命化に対する安定的なニーズが継続するものの、売上高は主に国内の環境・エネルギーセグメントの減少により減収が見込まれる。人件費や研究開発費の増加も予想されるが、EPC事業やストック型ビジネスの売上総利益の増加が上回り、全体の損益は増益となる見通しである。
3. 中長期の成長戦略
同社は、顧客や社会の課題を解決する技術・サービスを提供し、持続的に成長しながらESG課題に取り組むことで、再生可能エネルギーと環境保全のリーディングカンパニーを目指している。2031年3月期に経常利益200億円を目標とする「Vision2030」を掲げ、持続可能な社会の実現に貢献していく。第13次中期経営計画(2022年3月期〜2024年3月期)では、3ヶ年合計経常利益は目標の360億円を上回る364億円を達成し、受注高も3ヶ年合計で5,213億円となった。引き続き、第14次中期経営計画(2025年3月期〜2027年3月期)は、3ヶ年合計で受注高6,000億円、売上高4,600億円、営業利益356億円、経常利益380億円以上を目指し、ROEは2027年3月期で9%以上とする。最終年度である2027年3月期は、売上高1,650億円、営業利益132億円、経常利益140億円を目指す。
■Key Points
・2024年3月期は増収減益。全セグメントで増収も、償却負担、人件費、研究開発費の増加により減益
・2025年3月期は減収増益。環境・エネルギー(国内)事業の減収も、EPC事業、ストック型ビジネスの売上総利益の増加により増益の見込み
・第13次中期経営計画の3ヶ年合計経常利益は目標の360億円を上回る364億円を達成し、3ヶ年合計の受注高も5,213億円と高水準
・第14次中期経営計画の3ヶ年合計で受注高6,000億円、売上高4,600億円、営業利益356億円、経常利益380億円以上を目指し、ROEは2027年3月期で9%以上とする
(執筆:フィスコ客員アナリスト 中山博詞)
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