グリムス Research Memo(5):引き続き高い健全性とともに高い収益性を確保
[24/07/29]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
*13:25JST グリムス Research Memo(5):引き続き高い健全性とともに高い収益性を確保
■グリムス<3150>の業績動向
3. 財務状況及びキャッシュ・フローの状況
2024年3月期末の財務状況は、現金及び預金が2,249百万円、商品が1,215百万円、それぞれ増加した一方で、受取手形、売掛金及び契約資産が678百万円減少したことなどから、流動資産は、前期末比2,745百万円増の16,913百万円となった。商品の主な増加要因は、事業用太陽光発電システムのバックオーダーの増加によるものだ。ただ、実際には工事は完了し顧客は利用を開始しており、クレジット会社の最終的な電話確認のスケジュールが翌期のため、エネルギーコストソリューション事業の売上計上も翌期になるものである。また資金運用のための投資有価証券が1,600百万円増加したことなどから、固定資産は同1,649百万円増の4,698百万円となった。以上から、資産合計は同4,394百万円増の21,612百万円となった。負債では、短期借入金が100百万円、1年内返済予定の長期借入金が283百万円、未払法人税等が412百万円、未払消費税等が146百万円増加したことなどから、流動負債が同1,147百万円増の5,810百万円となった。また、長期借入金の224百万円増加により、固定負債は同264百万円増の2,810百万円となり、負債合計は同1,411百万円増の8,620百万円となった。このうち、短期借入金と長期借入金の合計である有利子負債は、同607百万円増の3,764百万円であった。純資産合計は、親会社株主に係る包括利益が3,608百万円増加した一方、剰余金の配当で736百万円減少したことから、同2,982百万円増の12,991百万円であった。2024年3月期の現金及び現金同等物の期末残高は、10,474百万円(前期末は8,224百万円)であった。
以上の結果、2024年3月期の自己資本比率は59.7%(前期比1.9ポイント改善)と高水準で、財務の健全性は極めて高く良好な財務基盤を維持していると評価できる。また、ROAは27.1%(同3.2ポイント改善)、ROEも31.0%(同3.4ポイント改善)であり、収益性も極めて高い。実際、日本取引所グループ<8697>の上場会社連結決算短信集計の最新データによれば、2024年3月期決算のプライム市場上場会社(全産業)の自己資本比率31.7%、ROA4.1%、ROE9.1%を、同社グループの数字は大きく上回っている。
2024年3月期のキャッシュ・フローを見ると、営業活動により得られた資金は4,089百万円(前期は1,464百万円の収入)となった。これは、税金等調整前当期純利益5,218百万円などにより資金が増加した一方、棚卸資産の増加1,215百万円、法人税等の支払1,368百万円などの資金の減少があったことによる。当期は営業キャッシュ・フローが大きく増加したことが特徴的であった。
投資活動により支出した資金は1,787百万円(同80百万円の収入)になった。これは、投資有価証券の売却600百万円などによる資金の増加があった一方、投資有価証券の取得による支出2,200百万円などにより資金の減少があったことによる。
財務活動により支出した資金は52百万円(同1,162百万円の収入)となった。これは長期借入れによる収入1,500百万円などによる資金の増加があった一方、長期借入金の返済992百万円と配当金の支払735百万円などにより資金の減少があったことによる。
以上から、現金及び現金同等物は前期末比2,249百万円増加した。また、同社グループが事業拡大や借入金返済、株主への分配などに自由に使える現金を示すフリー・キャッシュ・フローは、2,301百万円と前期の1,545百万円から拡大している。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 国重 希)
<SO>
■グリムス<3150>の業績動向
3. 財務状況及びキャッシュ・フローの状況
2024年3月期末の財務状況は、現金及び預金が2,249百万円、商品が1,215百万円、それぞれ増加した一方で、受取手形、売掛金及び契約資産が678百万円減少したことなどから、流動資産は、前期末比2,745百万円増の16,913百万円となった。商品の主な増加要因は、事業用太陽光発電システムのバックオーダーの増加によるものだ。ただ、実際には工事は完了し顧客は利用を開始しており、クレジット会社の最終的な電話確認のスケジュールが翌期のため、エネルギーコストソリューション事業の売上計上も翌期になるものである。また資金運用のための投資有価証券が1,600百万円増加したことなどから、固定資産は同1,649百万円増の4,698百万円となった。以上から、資産合計は同4,394百万円増の21,612百万円となった。負債では、短期借入金が100百万円、1年内返済予定の長期借入金が283百万円、未払法人税等が412百万円、未払消費税等が146百万円増加したことなどから、流動負債が同1,147百万円増の5,810百万円となった。また、長期借入金の224百万円増加により、固定負債は同264百万円増の2,810百万円となり、負債合計は同1,411百万円増の8,620百万円となった。このうち、短期借入金と長期借入金の合計である有利子負債は、同607百万円増の3,764百万円であった。純資産合計は、親会社株主に係る包括利益が3,608百万円増加した一方、剰余金の配当で736百万円減少したことから、同2,982百万円増の12,991百万円であった。2024年3月期の現金及び現金同等物の期末残高は、10,474百万円(前期末は8,224百万円)であった。
以上の結果、2024年3月期の自己資本比率は59.7%(前期比1.9ポイント改善)と高水準で、財務の健全性は極めて高く良好な財務基盤を維持していると評価できる。また、ROAは27.1%(同3.2ポイント改善)、ROEも31.0%(同3.4ポイント改善)であり、収益性も極めて高い。実際、日本取引所グループ<8697>の上場会社連結決算短信集計の最新データによれば、2024年3月期決算のプライム市場上場会社(全産業)の自己資本比率31.7%、ROA4.1%、ROE9.1%を、同社グループの数字は大きく上回っている。
2024年3月期のキャッシュ・フローを見ると、営業活動により得られた資金は4,089百万円(前期は1,464百万円の収入)となった。これは、税金等調整前当期純利益5,218百万円などにより資金が増加した一方、棚卸資産の増加1,215百万円、法人税等の支払1,368百万円などの資金の減少があったことによる。当期は営業キャッシュ・フローが大きく増加したことが特徴的であった。
投資活動により支出した資金は1,787百万円(同80百万円の収入)になった。これは、投資有価証券の売却600百万円などによる資金の増加があった一方、投資有価証券の取得による支出2,200百万円などにより資金の減少があったことによる。
財務活動により支出した資金は52百万円(同1,162百万円の収入)となった。これは長期借入れによる収入1,500百万円などによる資金の増加があった一方、長期借入金の返済992百万円と配当金の支払735百万円などにより資金の減少があったことによる。
以上から、現金及び現金同等物は前期末比2,249百万円増加した。また、同社グループが事業拡大や借入金返済、株主への分配などに自由に使える現金を示すフリー・キャッシュ・フローは、2,301百万円と前期の1,545百万円から拡大している。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 国重 希)
<SO>