1stコーポ Research Memo(10):中計の下、年商500億円を早期実現し、さらに1,000億企業を目指す
[24/08/23]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
*15:20JST 1stコーポ Research Memo(10):中計の下、年商500億円を早期実現し、さらに1,000億企業を目指す
■ファーストコーポレーション<1430>の中期的な展望
3. 中期経営計画
2024年7月、同社は2027年5月期を最終年度とする3ヶ年の新中期経営計画「Innovation2024」を策定した。前中期経営計画「Innovation2023」の最終年度まではまだ時間があるものの、事業環境の変化や直近の受注見通し、事業用地成約の進捗状況と不動産市況等を踏まえたうえでローリング補正を行った。新中期経営計画「Innovation2024」においても基本的な方針に変わりはない。当面の目標である年商500億円企業を早期に達成したうえで、次のステージとして年商1,000億円企業への成長を目指す。数値目標の達成に向けて、引き続き業容の拡大と利益水準の向上に取り組み、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を図る。
この計画では、前中期経営計画を継承し、重点施策として以下を挙げた。
1) 資本収益性の向上
2) 市場評価の向上
資本収益性の向上に関しては、中核事業である建設事業の強化に引き続き注力しながら、成長投資としてM&A、研究開発投資、人的資本投資に資金を振り向ける。具体的には、事業用地開発体制の拡充により造注比率を引き上げ収益性を高めていくほか、好立地案件では共同事業の積極的な推進により利益を積み上げていくことなどを戦略として掲げている。また、再開発事業を積極的に推進し、中長期的な収益基盤に育成する方針だ。これらと併せて施工人員の採用強化や業務提携による施工体制の拡充、現場業務の負荷低減などにも取り組む。旺盛な需要を業績の拡大に結実させるべく、受注体制の拡充・強化を推進する方針だ。中長期的な業容拡大と収益性向上のために成長投資も積極化する。施工体制の拡充、周辺事業への進出による収益基盤の多様化を目的としてM&Aを積極的に模索していくほか、新たな建築技術の開発を目的とした研究開発活動や、社内研修・資格取得支援制度による人材育成に積極的に資金を振り向ける方針だ。
市場評価の向上については、既存事業のさらなる拡大と成長投資によって企業価値を向上させるほか、株主還元の強化やIR活動の拡充にも取り組む方針だ。具体的には、株主・投資家との積極的な対話を継続するほか、ホームページ、IRサイトの一層の充実を図る。また、株主還元に関しては、連結配当性向30%以上を最低ラインとして、安定した配当を継続する。さらに、自己株式の取得を積極的に行うことで株主還元を強化する。これらの各種施策によって資本収益性と市場評価を向上させ、PBRをさらに高めていく。
「Innovation2024」の数値目標としては、最終年度である2027年5月期に売上高40,000百万円、営業利益2,950百万円、経常利益2,800百万円、親会社株主に帰属する当期純利益1,940百万円、受注額20,000百万円を掲げている。また、資本収益性に関しては、2027年5月期にROEを20.0%(2024年5月期は11.5%)まで高める。
数値目標の達成に関して、確度は比較的高いと弊社は考える。同社が扱う案件は工期が長いことに加えて、工事進行基準で売上が計上されるため、将来の見通しが立てやすいことが理由だ。足元で受注が好調に推移していることも、プラス材料と言える。不動産売上が不確実要素ではあるが、足元では確実に事業用地の仕入れ能力が高まっている。さらに想定外の不動産案件の成約などがあった場合、計画を上回って着地する可能性もあると弊社では考えている。同社としても、株主価値の向上のために、計画値を上回る業績を目指している。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 清水陽一郎)
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■ファーストコーポレーション<1430>の中期的な展望
3. 中期経営計画
2024年7月、同社は2027年5月期を最終年度とする3ヶ年の新中期経営計画「Innovation2024」を策定した。前中期経営計画「Innovation2023」の最終年度まではまだ時間があるものの、事業環境の変化や直近の受注見通し、事業用地成約の進捗状況と不動産市況等を踏まえたうえでローリング補正を行った。新中期経営計画「Innovation2024」においても基本的な方針に変わりはない。当面の目標である年商500億円企業を早期に達成したうえで、次のステージとして年商1,000億円企業への成長を目指す。数値目標の達成に向けて、引き続き業容の拡大と利益水準の向上に取り組み、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を図る。
この計画では、前中期経営計画を継承し、重点施策として以下を挙げた。
1) 資本収益性の向上
2) 市場評価の向上
資本収益性の向上に関しては、中核事業である建設事業の強化に引き続き注力しながら、成長投資としてM&A、研究開発投資、人的資本投資に資金を振り向ける。具体的には、事業用地開発体制の拡充により造注比率を引き上げ収益性を高めていくほか、好立地案件では共同事業の積極的な推進により利益を積み上げていくことなどを戦略として掲げている。また、再開発事業を積極的に推進し、中長期的な収益基盤に育成する方針だ。これらと併せて施工人員の採用強化や業務提携による施工体制の拡充、現場業務の負荷低減などにも取り組む。旺盛な需要を業績の拡大に結実させるべく、受注体制の拡充・強化を推進する方針だ。中長期的な業容拡大と収益性向上のために成長投資も積極化する。施工体制の拡充、周辺事業への進出による収益基盤の多様化を目的としてM&Aを積極的に模索していくほか、新たな建築技術の開発を目的とした研究開発活動や、社内研修・資格取得支援制度による人材育成に積極的に資金を振り向ける方針だ。
市場評価の向上については、既存事業のさらなる拡大と成長投資によって企業価値を向上させるほか、株主還元の強化やIR活動の拡充にも取り組む方針だ。具体的には、株主・投資家との積極的な対話を継続するほか、ホームページ、IRサイトの一層の充実を図る。また、株主還元に関しては、連結配当性向30%以上を最低ラインとして、安定した配当を継続する。さらに、自己株式の取得を積極的に行うことで株主還元を強化する。これらの各種施策によって資本収益性と市場評価を向上させ、PBRをさらに高めていく。
「Innovation2024」の数値目標としては、最終年度である2027年5月期に売上高40,000百万円、営業利益2,950百万円、経常利益2,800百万円、親会社株主に帰属する当期純利益1,940百万円、受注額20,000百万円を掲げている。また、資本収益性に関しては、2027年5月期にROEを20.0%(2024年5月期は11.5%)まで高める。
数値目標の達成に関して、確度は比較的高いと弊社は考える。同社が扱う案件は工期が長いことに加えて、工事進行基準で売上が計上されるため、将来の見通しが立てやすいことが理由だ。足元で受注が好調に推移していることも、プラス材料と言える。不動産売上が不確実要素ではあるが、足元では確実に事業用地の仕入れ能力が高まっている。さらに想定外の不動産案件の成約などがあった場合、計画を上回って着地する可能性もあると弊社では考えている。同社としても、株主価値の向上のために、計画値を上回る業績を目指している。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 清水陽一郎)
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