15日の香港市場概況:6日続伸、テンセントが主導も本土株安で上値は重い
[14/05/15]
提供元:株式会社フィスコ
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15日の香港市場では主要指数のハンセン指数が6営業日続伸となり、前日比148.09ポイント高(+0.66%)の22730.86で取引を終えた。一方、H株指数(本土企業株で構成)は同20.37ポイント安(-0.20%)の9971.24、レッドチップ指数(中資企業株で構成)は同11.15ポイント安(-0.26%)の4215.92だった。
ハンセン指数は終日堅調。テンセント(00700/HK、02988/HK)が好決算を手掛かりに買い進まれ、指数をけん引した。ただ、積極的に買い進む動きは限定的で、上値も重かった。前日の米国株安に加え、この日の中国本土市場が下落したことが投資家心理を慎重に傾かせたもよう。また、中国とベトナム間の緊張の高まりも警戒された。「ベトナムの反中デモで死者が出た」「中国人民解放軍が国境付近で警戒態勢に入った」などと報じられている。
ハンセン指数の構成銘柄では、テンセントが5.84%上昇。同社が14日大引け後に発表した2014年1-3月期決算は、純利益が前年同期比60%増の64億5700万元(約1060億円)となり、四半期ベースの最高益を更新。市場予想を大幅に上回った。なお、同社は本日15日付で株式分割を実施。暫定株式コード「02988」で取引されている。
半面、足元で買われていた中国海外発展(00688/HK)など本土系不動産株が利益確定売りで反落。中国聯通(00762/HK)が1.96%下げるなど、通信株もさえない。中国移動(00941/HK)が第4世代(4G)携帯電話サービスの料金プランを大幅に値下げしたことで、市場競争激化が懸念された。中国移動は0.07%高だった。
ハンセン銘柄以外では、ベトナム関連が軟調。天虹紡織(02678/HK)は7.51%下げた。ベトナムでの反中デモの激化が売り材料。天虹紡織は、デモ隊によって生産設備の一部が破壊されたことを明らかにしている。現時点で影響は軽微であり、デモの収束を待って生産を再開する予定だが、長引けばマイナス影響は避けられないという。
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