3日の香港市場概況:続伸、中国政府版PMIの上振れなどで5カ月ぶりの高値
[14/06/03]
提供元:株式会社フィスコ
提供元:株式会社フィスコ
注目トピックス 外国株
端午節の連休明けとなる3日の香港市場では主要指数のハンセン指数が続伸となり、前営業日比209.39ポイント高(+0.91%)の23291.04で取引を終えた。H株指数(本土企業株で構成)は同118.43ポイント高(+1.16%)の10368.12、レッドチップ指数(中資企業株で構成)は同68.68ポイント高(+1.61%)の4333.76だった。
ハンセン指数は終値で1月2日以来、約5カ月ぶりの高値を付けた。連休中の海外株高に加えて、1日に発表された中国政府版の5月製造業購買担当者景気指数(PMI)が市場予想を上回ったことが支援材料。また、中国政府が先月末の常務会議で、一部の銀行を対象に預金準備率を引き下げる方針を示したことも追い風となった。朝方発表されたHSBC版の製造業PMI改定値が市場予想を下振れたことで指数は上げ幅を縮小する場面もあったが、終日プラス圏での推移が続いた。
ハンセン指数の構成銘柄では、本土系銀行株が堅調。中国工商銀行(01398/HK)が1.98%高、中国建設銀行(00939/HK)が1.76%高で取引を終えた。中国人民銀行(中央銀行)がこのほど開いた会議で、国務院の方針に沿う形で「的を絞った」預金準備率の引き下げと商業銀行向け融資を強化することを確認したと伝わっている。
一方、カジノ株が後場に値を崩し、銀河娯楽(00027/HK)が3.07%安で引けた。マカオ政府が発表した5月のカジノ収入は前年同月比9.3%増で着地。伸び率は前月の10.6%から鈍化し、今年2番目の低水準にとどまった。5月はメーデー連休を含むことから10%台の堅調な伸びが見込まれていたが、期待はずれの結果となった。
ハンセン銘柄以外では、中国農業銀行(01288/HK)が3.76%高と大きく上昇。人民銀は「三農(農業・農村・農民)」や小企業向けの融資を重点的に支援する方針を示しており、農村部での金融サービス提供に強みを持つ同社が恩恵を受けると受け止められた。このほか、中国光大国際(00257/HK)が6.99%値上がり。水処理事業の分離上場計画が好感された。
<KO>